byトーヴェ・アルステダール。久山葉子訳。創元推理文庫。
舞台美術家のアリーナはニューヨークで、フリージャーナリストのパトリックと結婚し、幸せだった。
ところがある日、大きなヤマをあてたと単身パリに飛んだパトリックが失踪・・・
夫からあとひとつだけしたらまもなく帰るという手紙と手帳、写真、ディスクが送られてきた。
アリーナは連絡のつかない夫を探しにパリに行き・・・夫の手帳をたよりに彼の跡を辿りはじめる。
するとそこには・・・近年、ヨーロッパ諸国の抱える移民に関する問題が浮かびあがってくる。
北アフリカから粗末なゴムボートでジブラルタル海峡を渡ってやってくる不法移民たち。
彼らの多くは違法なエージェントに騙されて、わずかなお金でやりとりされ奴隷のように働かされ・・・
アリーナのリサーチは人身売買をビジネスとする巨大な組織へと繋がっていた。
さて、本日のベルは。
帰るのは嫌。