Junky Monologue

   ひとりよがりな趣味のお話し。

   JunkなものしかないJunkなブログでございます。

『ヘンテナ』を作る

2017年10月03日 13時34分06秒 | スピーカー
いきなりだけどFM放送の受信環境を改善しようと思った。
1日中聴いて訳でもなく、CDを聴いていることの方が圧倒的に多いのだが、
若い頃聴いていたFM放送の音の綺麗さを思い出し、
最近のFM放送は音が悪いとか言う前にもうちょっとちゃんとしてみようと思った次第。
受信環境的には東京の電波発信元から50~60Km圏くらい、遠からず近からずといったところで、
機器に付属の簡易な室内アンテナでは雑音が目立つことが多い。でも本格的は屋外アンテナはちょっと面倒。
感度のいい室内アンテナはないものかと色々物色するも、信頼できそうなものが意外に乏しい。
テレビが地デジ化する以前ならTVアンテナで代用するのが一番だったのだが、地デジ化で周波数帯がまったく違ってしまった。
なら簡単なダイポールアンテナでも自作するかと思ったが、最も安価な材料である平行フィーダー線が家電屋に売ってない。
まぁ~、時代っちゃ時代ですよね~。いまどき平行フィーダー線なんて需要があるはずないか。
アキバまで行けば見つかると思うけど、わざわざその目的だけで出かけるのもなんだか面倒くさい。
そう思って部屋の中を探しまわると出てきましたスピーカーケーブルが。10メートルほどあったのでこれで十分。
電導体なら材料はなんでも良いのだ。

一応、ネット上を「アンテナ自作」で検索、情報収集してみると、面白いのが出てきた。
その名も「ヘンテナ」、変なアンテナの短縮形である。
なんじゃこりゃと思ったが、ウィキペディアにも出ているまじめなネーミングであった。
70年代に日本のアマチュア無線家が発見したアンテナの形式で、アマチュア無線家ならみんな知ってるくらい有名なものらしい。
しかも「ヘンテナ」という名称まで国際標準となっているとか。
そう聞くと俄然実験心が疼いてくるじゃないですか。

↓構造概念図はこんな感じ。

図の中の「λ」は漢字の「入」ではなく「ラムダ」である、どうやら波長を意味しているらしい。
電波も音波も伝搬速度を周波数で割ると波長を算出できることは文系の私でも知っている。
となると・・・おお~っ、こんなところにスピーカーとの共通点が・・・と妙な事に感心してしまった。
しかし音波と電波では速さの違いが桁違いどころではない(秒速340メートルVS秒速3億メートル)、
いったいどんな大きさになるのかと思ったが、周波数も桁違いであることを思い出した。
FM放送の周波数帯が76Mhz~106Mhzなので、だいたい中間の85Mhzあたりをチューニングポイントとしてサイズを割り出してみる。
85Mhzということは8500万ヘルツ・・・なんだか意味もなく凄いなぁ~。
なので<3億÷8500万÷2>で縦方向の長さが出てくる、おおよそ1.7~1.8メートルくらいである。
同様に横方向の長さは<3億÷8500万÷6>でだいたい0.58メートルくらい。
こんなものに厳密さは無用、だいたいでいいのだ(スピーカーと同じ)。

↓おおよそこんな感じになりそう。

これなら室内でもなんとか使えそう、実はこいつは水平に設置するのではなく縦置きで使うらしい。
(これも原理的によくわかってないらしい、普通のアンテナなら水平方向に設置が多い)
何故かヘンテナの動作原理は未だよく解明されていないらしい、と言っても私の場合は普通のアンテナの原理すらわからないけど。
それはともかく、という事は設置については掛け軸のように吊るすだけで良い。なんと簡単な・・・さっそく作ってみた。

写真だとわかりにくいけど長方形の形状を保持する必要があるので、
100円ショップで見つけた細い角材を横方向だけの骨組みとしてケーブルにテープで固定している。

で、その結果は・・・確かに感度は良くなり東京、横浜の大半の局を問題なく受信できるようになった。
がその音質は・・・なんだか昔の印象とは違う・・・そもそも音楽の種類が全く違っているし・・・それはともかくデジタルの時代である。
放送局もテープやレコードを使ってる訳がない・・・アナログ時代とは環境的にもまったく別物なんだといまさらにして気付く。
昔の印象と比較しても意味ないか・・・。
それにしてもNHK-FMのクラシック番組が少なくなった思うのは気のせいでしょうか・・・。

ほんの少しノイズが出るときがあるので設置の向きを調整か、あるいは給電線を75Ω同軸ケーブルに変えるのか・・・。
引き続き実験である。

小さ目のを作ろうかと・・・。

2017年09月28日 14時02分17秒 | スピーカー
1年以上梱包箱にいれたまま放置していたユニットがある。
昨年夏の某オーディオ誌の付録、F社製アルミコーンユニット口径8cm

写真写りより実物の方が端正でキレイな感じだけど、
フレームのフチをプレスで折り曲げてくれてればもっと強度が出たような・・・。
でもこのユニットの使い道を考えれば必要十分な強さなのでしょう。

さて肝心の箱の方をどうするかというと・・・
置き場がもうないこともあり、なるべく小さいのを作ってみようと思った。
で、それをラフに設計するとこんな感じ↓

スピーカーに興味ない人から見ると「どこが小さいんじゃ」って思われてしまいそう。
普通に単純なバスレフ方式にすればけっこう小さく作れるけど、それじゃやっぱりつまらない。
今はやりのバックロードバスレフなんかの影響もあり・・・。
こんなんでちゃんと機能するのかなと、色々考えるほどにだんだん大きくなってしまう。
作ってみなきゃ、わかりませんよね。
それでも今まで作った中では確かに小さい方ではある。

実はもう1組持て余してるユニットが・・・。
コレも同じオーディオ誌の付録(2013年8月号だったけ?)

こっちはデンマークの高級ユニットメーカー製だそうで、マグネットが贅沢にもネオジム。
写真の通り適当に激安コンポのエンクロージャーに取り付けてラジオ用に使っている。
口径合わせのためのサブバッフルがなんと段ボール。
口径5cmなので見た目はおもちゃのような頼りなさではあるが、
意外にも低域のパワー感が面白く、ちゃんとした箱を作らなきゃと思いはじめて早や4年・・・。

考え方は先の8cm用と同じようなものですが、口径が小さい分箱は小さくはなる?。
同じユニットを持つ知り合いにこの図を見せたところ、もっと大きいのが欲しいという意見が・・・。
彼は置き場に困ってないのだ。なにやら高さ60cmが良いとのこと、ちょうど部屋の空きスペースに嵌るらしい。
別に彼のために作る訳ではないのだが、まぁ設計だけはしてみようってことで発展形がこれ↓。

ほんとにこんな音道を駆動できるのか、ちょっと疑問あり。
でもせっかくこんな大きさに作るなら、8cmくらいのユニットを使いたくなるのが普通でしょうね。

ほんとの目的は小音量でもしっかりしたバランスで聴こえるやつを作りたい。

さてさて、どうしようかなっと・・・。

はやってるようなので。

2017年02月01日 18時31分27秒 | スピーカー
巷のマニアたちの間ではバックロードホーンバスレフ(BHBS)とかダンプダクトバックロードホーン(DDBH)とか言うのが流行っているらしい。
どういうのかというとバックロードホーンの出口にバスレフ動作をするダクトを設けたものらしいが、
ダクトを設けた空気室にあたる部分の容積をかなり大きくしたものから単に出口をダンプしてダクトを付けただけのものまで様々あるようだ。
こりゃちょっと試してみるべし、って事で手元の端材&廃材で作ってみた。
ウチのバックロードホーンはホーン幅が160mm、手元の端材の幅は150mmで10mm足らなが、そこがちょうど良い。
足りない部分には100円ショップのすきまテープと吸音材(ニードルフェルト)の端材を貼り付ける。
すると簡単着脱可能なダンプダクトの出来上がり。

少し空気漏れはあるかもしれないが、そんなのは気にしない。
さっそく取り付けて試してみる。

確かに低域の押し出しがだいぶ強くなって、解像力も上がったように感じる。
今までの弱点だったローエンドも多少伸びているような気がする。

まだそんなに聞き込んでいないし測定器などの高尚な道具を持ち合わせないので良くわからないが、
音楽ソフトによって低域の聞こえ方がかなり違うような気も・・・。
もしかするとバックロードホーンの基本的な欠点である周波数特性の凸凹もいっしょに強調されていたり・・・。
しかしまぁ~、そんなに悪い方に変わっている訳でもないしダクトの断面積や長さを変えるとまた違った聞こえ方をするに違いない。
楽しみがまた増えたって事で、しばらくはこのまま使ってみよう。

とりあえず、あけおめでしょうか。

2017年01月01日 20時21分32秒 | スピーカー
2017年が明けてしまいました。なんとか昨年を生延びる事ができましたが、さてはて今年どうなるやら。

世の中いろんな領域でいろんな事があった昨年ですが、果たして世界はいったい何処へ行こうとしているのか・・・。
昔々、ある人が言ってましたが、人間はまだまだ自分自身の歴史の進化に自覚的にはなれないようです。
その意味では下手な希望よりも絶望の方が少しは役に立つとか・・・。

しか~し!、そんな事よりただの生活者でしかない私にはもっと大事なことがあるやんか。
と言いつつも新しいスピーカーを作る体力と時間とアイデアと財力が枯渇しているので、
とりあえず、昨年秋口ごろから箱の表面処理をやってみたのでした。

今までは表面塗装しても私の駄耳ではたいして音が変わることはないと考え、綺麗な表面塗装に自信がまったく無い事もあり、ほとんど関心を払わなかったのだが、
昨年、某オーディオ雑誌でたまたま読んだ記事に、「表面処理によって音が変わるのは、材質固有の振動(共振?)特性が変化するからだ」というニュアンスの記載があり、
エンクロージャー表面での音の反射くらいしか影響ないだろうと考えていた私の認識がまったく間違っていた事に気付いたからでありました。
んじゃ、やってみるしかありまへんがな。仕上げさえ気にしなければたいしてお金はかからないし。

最初に手を着けたのは一番新しい6号機バックロードホーン。
綺麗に仕上げようという考えは端からなし、多少とでも結果的にアンティーク感が出れば良しと考え、
水性オイルステインで着色し、刷毛むらが目立たないように艶消しの水性クリアニスで仕上げ。
結果が下の写真、まぁ~最初はこんなもんでしょう、実物はもっと刷毛むらが目立ちます。
刷毛ムラも味わいのうちとか言う前にいろんな塗料や表面処理の方法を実際に試さないと、なかなかカッコ良くは決まりませんね~。


次は多重バスレフの5号機
正面バッフルを艶消しクリアニスのみとして側板を6号機に使ったあまりの水性オイルステインで着色、
2台目になると少しステインの扱い方も慣れてきて、あまりムラが目立なくなったけど正面から見るとわかりません。


一番小さくてシンプルなバスレフの4号機
これは塗料を使わず表面にカッティングシートを貼っただけ。
最初は100円ショップの壁紙を使うつもりだったけど、気に入った絵柄がなくて東急ハンズで入手。
写真はわかりにくいけどバッフル板が革シボ模様、側面板とダクトの外に出た部分がカーボンファイバー風。
一応カッティングシートの貼り込み前にニスで表面を抑えてます。
一番モダンな感じやけど、乱雑な私の部屋には似合いまへん(笑)。

ここまでは昨年9月~10月の作業でありました。

最後がJSP4つ穴方式の2号機。
これは6号機と同様にステインでの着色ですが、こっちは水性ボアステインと呼ばれるものを使いました。
前出の水性オイルステインとはちょっと特徴が違うようで、こちらの方は刷毛ムラがほとんど出来ません。

木目もこちらの方がよく引き立ちます、もっとも板材が安物のシナ貼りラワン合板なのであまり綺麗な木目じゃありませんけど。
最初からこれを使えば良かったです・・・目標だったアンティーク風に近い感じかも。

ステインの乾燥後、艶消しの水性クリアニスで表面を押さえます。
艶消しニスを使うのは刷毛ムラが目立たないというズボラな理由です。
昨日の大晦日に完成。

近頃の水性塗料は溶剤の臭いがほとんど無いんですね、室内でも全く作業に無理がありません、素晴らしい。
で、音の変化ついては・・・想像以上の激変でした。
まぁ~確かに基本的な素性が変わる事はないけどもアコースティックな音楽なら楽器の倍音がすっきりして、低域もかなり引き締まっていい感じになります。こんなことならもっと早くやっとけばよかった。
箱が大きいほど効果が高くなるのは、やはり前出のオーディオ雑誌の記事内容から推測される通りだったり。

で、毎度ながらの集合写真


なんだか半年か1年分の内容をいっぺんに更新しちゃったような気が・・・えっ、それって今年はこれで終わり??。
って事がないように、なんか他の事も考えないとね(爆!)。

バックロードホーンの補強

2015年09月24日 00時09分17秒 | スピーカー
前回のつまらぬ更新からもう半年・・・こりゃすぐに今年も終わっちゃいますね(苦笑)。
しかし、記事にするほどのものが何もないってのもちょっとね・・・。
そんなこんなで今年の初めに作ったバックロードホーンを補強してみた。

側面にボンドを塗ったくり(写真左上)、準備しておいた補強板を接着して毎度ながらのコースレッドで締め付けてハイ出来上がり、1時間あまりであっけなく作業完了。
一応背面も余り板で部分補強(写真左下)。側面の補強板の上方手前側を斜めにカットしてあるのは単にカッコ良く見えるかもという動機で特に意味はありません。
コースレッドの頭も丸見えだし塗装仕上げとか何もしないので、ガチに自作をやってる人から見れば、なんじゃコレ状態です。やるなら綺麗に仕上げたいけどまず腕にまったく自信がないやら、面倒臭いやらで・・・この状態が好きなんですと嘯いておきます(笑)。
で、肝心の音がどうなったかって、そりゃもう・・・箱の振動に起因していた音の滲みが無くなって一層ゴリゴリとコントラバスの音階などがわかり易くなった。と思うのはただのプラシーボか?。
まっ、どっちにしても見た目はどっしりして安定感が増したので、それだけでも収穫。

やっぱり面白いバックロードホーン

2015年03月09日 01時09分10秒 | スピーカー

完成してからおおよそ1ヶ月、音を出し始めてこれくらい経ってくると完成直後の興奮も冷め、
ある程度客観的な感想を持てるタイミングでもあります。

で、だいたいこれまでスピーカーを作った時の印象は次のような経過をたどったりする。

ステップ1:始めての音出しの当日→おおっ、これはちょっと凄くないかい?
ステップ2:1週間が経過するまで→良い部分にだけ耳が反応する。
ステップ3:1週間経過後→悪い部分がわかり始め、そこばかりが気になり始める。
ステップ4:それ以降→対処不能な悪い部分は忘れるっ!(爆!)。

そもそもバックロードホーンのような形式のスピーカーは完成直後とても変な音がする事が多いらしい。
それは構造が大きい事に加え内部の音道を構成する合板を強引に接着したりしているのでエンクロージャーを構成する合板に不自然なテンションがかかっていて、それが音に乗っかってくるためで、合板が馴染んで変なテンションが取れてくるまである程度時間がかっかたりします。
加えて新品のドライバーユニットを使ったりしていると未エージングの硬い音と相まって聴くに耐えない音になることもあるようだ。
バックロードホーンが嫌われることも多いのはそのあたりにも一因があるのかもしれない。

今回も完成直後の音だしでは、特定の周波数帯に妙な付帯音が付きまとっていたが、日が経つにつれておさまって来たので一安心。
取り付けたユニットFE126Eは3年以上1号機に取り付けて鳴らし込んだエージング済みのユニットなので最初からいい感じに鳴ってくれている。
このユニットのメーカーであるFostexの設計による1号機より今回の箱の方が相性が良いようで、以前感じていた高音域の乱れというかキンキンしたトゲのある音が全く鳴りを潜め、実に綺麗な中高域を聞かせてくれている。
いやぁ~、これは実に嬉しい誤算でありました。ほんとにユニットは箱によって化けるもんです(今回についてはただの偶然ですけどね)。

で、いつもチェック用に鳴らしてみるのがこのCD

ブルーノ・ワルター指揮コロンビア交響楽団 ブラームス交響曲第3番
なんでこんな古い録音を使うのかというとアナログレコード時代も含め単に若い時から散々聴き尽くしてきたからというだけの理由。
この中の第3楽章と第4楽章、あとおまけに収録されているアルト・ラプソディーの冒頭部分で試してみます。
第3楽章はコントラバスのピチカートの聞こえ方を試し、第4楽章では「ダラララ~」って感じのティンパニの速い連打がオーケストラの音の中でどんな風に聴こえるか、アルト・ラプソディーの出だしでは中低域の充実感というか重々しさを重点的にチェック。
あとはこの古い録音自体を気にせず音楽に没頭できれば合格ってところでしょうか。

して、その結果はというと・・・手前味噌にしかならないけど、中低域の量感と解像力に加え高域の伸びやかさで一皮むけたというかクオリティーがひとクラス上がったような(錯覚?)気がする。
設計段階でわかっていたのだが残念なのはローエンドの伸びが今ひとつ(ホーン長が2メートルあるかないかなので、やはり長さ=箱の大きさが足りないって事か・・・)。
まぁ~でもそんな事はある程度忘れさせてくれる音楽性の高さが何より嬉しい部分だったりする。
バイオリンやピアノのソロについては言うことなし、フルオケのスケール感も必要十分な出来。打楽器系の表現力が素晴らしいのでライブ感抜群。
あえて欠点を上げるとどちらかというと響くスピーカーなのでヨーヨーマの無伴奏チェロ組曲でチェロの胴鳴りが強調され過ぎるのと、
いい感じに鳴らすためにはある程度ボリュームを上げる必要があるので日曜日の昼間しか鳴らせないという・・・。

それしてもFE126Eというユニットは値段を考えると恐ろしくコストパフォーマンスの高いユニットである。
実はうまく行くようなら上位のユニットへの交換を考えていたのだが、今はあまりその必要を感じない。
むしろ更なる箱側のアップグレードを考えたくなるような・・・ってオイ!
いえいえ、それは遠い将来のことであります。

バックロードホーン制作中(その2)

2015年02月08日 17時55分51秒 | スピーカー
もう片方がほぼ完成。

こんな事に関心を持つ人もいないでしょうが、
前回アップできなかった組立途中の写真。


音道を構成するパーツをいくつかのブロックに分けて組立てから側板に木工ボンドで固定して行きます。
左上が背面板に連なる部分、右上底板をなす部分を固定
左下が空気室に連なる部分、右下が残る部分に上板って感じに組み立ててます。
右下の状態まで出来た段階でずれない程度にボンドが乾くのを少し待ってからエイヤッとひっくり返し、
(ココが一番注意を要する部分)
あとは側面板にエンピツで構造図を引いて板のある部分のアタリを付けて、コースレッドで各パーツの板と側面板をガッチリ締め付けて固定して行きます。
ちゃんと作るマニアの人達はコースレッドなんて野蛮な道具は使わずハタガネと呼ばれる板同士を圧着させる工具を使ってスマートに組み立てるんですけどね。

あとたいへんなのがコレ↓

部品点数が多くなると、どうしてもこういう微妙な段差の出来る箇所がいくつか発生してしまうので、
そこは根気よくノミで削るのみ、隙間となってしまいそうな部分は徹底的にチェックして潰しておく必要があるのでした。
まぁ~、カンナを持ってればどうって事ないんですけどね、持ってないので・・・(苦笑)。

ここまでくれば、あと一息。
思ったより早く、音だし出来そう♪。

バックロードホーン制作中

2015年01月31日 17時39分12秒 | スピーカー
昨年11月にオリジナルで設計した純バックロードホーンスピーカー、
ついにというか、やっぱりというか制作を始めてしまいました。

バックロードホーンとしては小ぶりながら、それでも今まで作った中で一番デカイし
パーツ点数もそれなりに多いしで、思った以上というか想像通りというか組立はなかなかたいへん。
ようやく片側の1台がなんとか組立完了。

組み立て中の写真をつい撮りそびれてしまうのだけど、
このサイズになると合板のわずかな反りや、各パーツの微妙な断裁誤差の集積が
最後の最後で無視できない隙間の原因になったりで、ノミで削ったりやパテで調整したり、
たっぷりボンドを塗って最後はいつものコースレッドで締め付けの強引な力技頼みとなります。

まだもう片方を作らなきゃいけないし、音出しまではあと1ヶ月ほどかかりそうではありますが、
どんな音がするのやら、過度な期待はせずゆっくりと進めて行こうかと・・・。

やっぱり、バックロードホーンを作ろう・・・かな?(その5)

2014年11月15日 14時56分11秒 | スピーカー
あくまでも、もしもほんとに作るとすればを前提として、
最終案を確定してみたが、やっぱり部屋の置き場の問題は重大。
低音の再生能力では大きい方が有利なのは重々知りつつも、
前々回の記事の中で一番小さなE1-B案をリファインして少しだけホーンを長くし、最大限の妥協。


で、結果は作ってみなきゃわからない、ってことで板取図を起こしてみた。

↑サムネールをクリックすると大きくなります。

計ったかようにちょうど3×6板1枚から1台分が取れた、経済的にはちょうど良い。
まぁ~ここまでくれば作るっきゃないか・・・さてさて(←優柔不断、笑)。

やっぱり、バックロードホーンを作ろう・・・かな?(その4)

2014年11月03日 13時27分34秒 | スピーカー
一応連休なので、昨日の記事に上げた3つの案について外観イメージを作ってみた。
自宅のPCでは久しぶりに六角大王を起動。
Ver.6からレンダリングも可能になってるので、薄くてわかり辛いけど木目のテクスチャーを貼ってみた。
どれもなんだかカッコイイな、と自画自賛(笑)。


作りたくてますますウズウズしてくるが、はたして作業場と置き場をどうする?・・・(ウグゥ~~)。

やっぱり、バックロードホーンを作ろう・・・かな?(その3)

2014年11月02日 14時00分49秒 | スピーカー
バックロードホーンを設計するにあたって何か基準になるようなものはないか探してみた。
「D-10バッキー」という故長岡鉄男氏設計のモデルがあった。
数ある長岡鉄男氏設計のバックロードホーンの中でも、コンパクトさと作りやすさからかたいへん人気があるようだ。
ケーススタディーとしてどんなパラメータを持っているのか僭越ながらちょっと解析してみた。


例のグラフはかなり凸凹していて、ホーン長も1.4mほどとかなり短め、広がり定数(m)は1~1.1の間のどこか(ちょっと大きい)。
断面図を作ってみると、シンプルな音道とやや大きめの広がり率と相まって、たいへん風通しが良さそうに見える。
バッキーという呼び名はバックロードホーンを短縮した愛称だそうで、
一説によると作者の長岡鉄男氏がコンパクトさにそぐわない鳴りっぷりの良さに感激して付けた呼び名らしい(本当かどうかはわかりません)。
だとするとそのあたりは、もしかするとこの風通しの良さがポイントかもしれない。

振り返るとここまでの設計案はA案を除きホーン長に拘るあまり音道の折り返しが多くなり、複雑になり過ぎている事に気付く。
バックロードホーンや共鳴管方式に特有の洞窟音を防ぐためにはある程度音道の折り返しが必要だそうだが、
やり過ぎるとエネルギーの伝達ロスも大きくなってしまう事は容易に想像が着く。
当然バックロードホーンというスピーカーの方式にとって音のエネルギー感(=躍動感)は最重要な要素である。
それが無ければわざわざバックロードホーンにする必要が無いと言っていいくらいだ。

ってことでやり直し案


使用するのが12cmユニットという事もあって横幅を160mmに拡大し、前回案より広がり定数を少しだけ大きくした。にも関わらず、若干だがコンパクトに出来た。
その分ホーン長はやや短くなったが、気にするほどの違いではない?。
かなりオーソドックスな構造だが仕上がりの見栄えも少しは良くなったか?。
前面バッフル板が二重になっているのは、後からユニット交換をする際にバッフルごと交換できるようにするため。

お次に下図はホーン長を少しだけ短くしてコンパクト化を図ったもの。


全高が低くなった分だけホーン長が短くなった(十数センチ)。
考え方によってはこっちの方が格段にスペース効率が良いとも言える。


更に下の図はホーン開口部がスピーカーの中央やや下というちょっと変わった音道の取りまわしに。


音道の最後の数センチはホーン機能を果たしそうにない気がするが、風通しの面だけなら一番良さそう。
板取り上は無駄も多そうだが、仕上がりの外観はちょっとユニークでカッコイイかも?。

さてさて、やっぱり作りたくはなって来るがどうしたものか・・・。

やっぱり、バックロードホーンを作ろう・・・かな?(その2)

2014年10月26日 22時57分51秒 | スピーカー
先週の続きです。
まず、設計にあたっての前提。
ドライブユニットは今手元にあまっていてちょうど良くバックロードホーンに必要な諸元を持ったFE126E。
ホーンの開口部は部屋都合により前向きとすること。
スピーカーの大きさは出来るだけ小型にする(これも部屋都合)、とは言えバックロードホーンなので一定の大きさにはなってしまうのだが・・・。
横幅は出来るだけ細く(いわゆるトールボーイタイプ)、高さは大きくても900mm以内、出来れば700~800ぐらいに抑えたい。
その分奥行きは400mm前後まで許容し、ホーン長は最低でも2m以上確保したい。

それで言うと、前回の設計案Bは割りとうまくまとまっているかも知れないのだが、空気室形状にもしかすると難があるかもしれない。
何故かというと、設計案Bのような奥行きの深いタイプの空気室は他ではあまり作例として見かけないためでもある。
良くあるのは奥行きが非常に浅く(ユニットの奥行きギリギリ)縦に長いものばかりで、そういった形状に何か理由があるのかどうかがわからない点が気になると言えばなるのであった。
で、試しにやって見たのが下図のC案。


しかし、これはかなりの大きさになってしまった(許容範囲ギリギリいっぱい)。
そこで、広がり率を小さくし、小型化を図ってみたのが下のD案。


一応はデッドスペースもなく容積効率は良さそうだが、やはり広がり率が適正かどうかが気になってしまう。
加えて完成イメージが野暮ったくのっぺりしそうだし・・・。
同じ作るならもうちょいカッコ良くならないものかと思ったり・・・。
もう少し追い込みたい気もするが、一定のパラメータを確保することを前提にすると選択肢はあまり多くないことに改めて気付く。
あたりまえだけど一定の広がり率とホーン長を維持したまま小型化するという考え自体が矛盾している訳だ。
となれば、せめて外観上の工夫でもしてみるか、あるいはここは視点を変えて部屋のスペース確保を優先すべきとか・・・。
ということで、どうでもいいけど悩みは尽きない(笑)。

やっぱり、バックロードホーンを作ろう・・・かな?

2014年10月19日 14時22分16秒 | スピーカー
前回の更新からもう4ヶ月以上ですか・・・ぼんやりしていると月日の経つのは早いというか・・・。
個人的にも、会社的にもいろいろあるとは言え、以前のように気狂いじみて忙しかったという訳でもない。
まぁ~、世の中ありがちな不景気による先行き不安感に心が疲れているという事でしょうかね。
とにかく人ごとのようには言えない切実な課題が山積みではあるが・・・ってそんな事こんなブログで言っちゃ終わりです(爆!)。

となれば、癒しも必要かってことで・・・ってまたこれかよっ!・・・(笑)。

一番最初に作ったスピーカーはあまり考えずにに購入したFostexのユニットFE126Eの説明書に載っていた設計をそのまま使ったもので、
バスレフとバックロードホーンを組み合わせたハイブリットタイプであった。
ハイブリットというと聞こえはいいが、やっぱりどこか中途半端感が拭えない。
それでもバックロードホーンの可能性を実感するには充分であったので、
どうせならやっぱり純バックロードホーンを作りたい、それもオリジナルな設計でとずっと思っていた。
とは言うものの、純文系人間の私でも理解可能な設計法がなかなか見つからない。
だんだんとわかってきたのは未だ決定版となる設計上の方法論が存在しないらしいという事だけである。
そんなこんなでネットをうろうろするうち、ようやくなんとか素人の私でも出来そうな設計方法を解説してくれているサイトを見つけた。

それがココ↓
http://kanon5d.web.fc2.com/audiotop.html
このサイトの「初心者の自作スピーカー講座」のページにわかり易い解説があった。

で、さっそく見よう見真似で、エクセルに計算式を入れて下図のような表が至極簡単に出来た。

これは単に一定の広がり率に於いて、ホーンの長さと断面積との理想的な関係を表しているだけなので、
実際の設計はグラフの曲線に出来るだけ沿った状態になるように設計値を追い込んで行くことになる。

それが下の図表、広がり率とホーン長の違いで2案やってみた。
理論上のグラフ曲線と実設計値でのグラフ曲線の違いがわかります。
赤いグラフが目標とする曲線、濃紺に青いドットがあるのが実設計値によるグラフです。

しかしこれは設計図面を作りながらの試行錯誤による作業なので、なかなかの根気作業である。
とにかく音道の長さとかその部分の断面積とか一部の数値変更が全体に影響を与え続けるので、
常にどこかで妥協し続けないと終わらない作業になってしまうのであった。
まぁ~、万事にいい加減な性格の私にはちょうど良い集中力を要求され一定の楽しさがあるのだが、
几帳面過ぎる人にはちょっと辛い作業かもしれない。
幸いにしてイラストレータというグラフィックソフト(Verは古い)を持ってる私は、
仮想方眼紙を作りエクセルとの間を往復しながら作業することで、割と短時間に済ますことが出来た。
簡易なものでもCADソフトっぽいのがあれば良いかもしれませんが、
エクセルのセルで1cm単位ぐらいで仮想した方眼紙を作っても出来そうです。
余談だが、自動電卓ソフトでこんな遊びが出来るとはね。

で、結果的に出来上がったのが下の断面図2案であった。


実際に作るかどうかはまだ未定。まずは他にいくつか案を作って楽しんでみようと思う。
まっ、冒頭のような状況下、出来ることは出来るうちにやっておかないとね。
・・・ってやっぱ治りそうにないこの後ろ向きな性格・・・(爆!)。

久しぶりのスピーカーいじり

2014年02月23日 23時43分26秒 | スピーカー
最近鳴らす機会が減ってしまった1号機バックロードホーンのユニットを今まで使ってきたFE126Eから休眠中になっていたFF125Kに交換してみた。

FE126EとFF125Kは共にFostexの12cm口径ユニットで性格としても割合良ている感じだが、126Eの時は若干中抜け気味だった中低域がかなり盛り上がり、逆に100hz以下のローエンドが弱くなったような感じになった。
バックロードホーン特有の波の大きな周波数特性の凸凹はホーンの設計自体によって決まるはずなので、聴感的に随分違って聴こえるのが不思議な感じ。
それはともかく、FF125Kの硬質で派手な音色と相まって相当に割り切りのいい音というか、
はっきり言えばこりゃもうドンパチ系ハードロックスピーカー(笑)。
クラシック鑑賞はFF105K(Fostex)を載せた5号機(多重バスレフ)とCHR70(MarkAudio)を載せた4号機(シングルバスレフ)が中心になっていたのでちょうど良いということで、しばらくこれで使ってみることに。

久しぶりの2連休で

2013年09月23日 19時14分37秒 | スピーカー
やっと体力の少し回復?ってところで、
何をするかというと、やっぱり・・・。

ちょっと音に飽きてきた感もありあまり鳴らさなくなったJSP方式2号機のユニットを交換。
以前多重バスレフの5号機から外したParcAudio10cmウッドコーンを使ってどうなるか試してみようと思った次第である。





上の写真がこれまでの2号機(Fostex FF125K)、下側が10cmウッドに換装後の写真、
外したFF125Kのネジ穴がちょっと見えてカッコ悪いが、気にしない。

JSP方式というのを説明しておくと、
JSP研究所というメーカーさんが特許を持っているスピーカーエンクロージャーの方式のひとつなのだが、
複数(2ヶ以上)のバスレフダクトをスピーカーユニットから等距離に配置するという方式である。
↓詳しくはコチラ。
http://www.jsplab.jp/

元々Fostexの12cmユニット用に作ったので、10cmウッドには容積が大き過ぎて音がぼけるかもと思ったが、
この方式とは相性が良いようで、嬉しい事に多重バスレフの時とは見違えるような鳴り方になった。
以前はいかにも木質っぽい音色があったのが、変な癖をまったく感じなくなり、私好みのすっきり抜けた音になってくれた。
5号機の時は腰のなかったティンパニとか打楽器の音までバシンと芯が出来た感じで臨場感が格段に良くなった。

このJSP方式2号機は内部に簡単な仕掛けがあって、断面図がこんな感じ。


この構造の目的は箱内部の中高音を減衰させてダクトから高音域が漏れて雑味が出るのを防ぐために考えたのだが、
全体が締まった音になりなかなか効果的な気がする。
まぁ~気のせいという事もあるけど、こういう事は「気のせい」が大事だったりする(笑)。

パソコンなんかのデジタルな世界と違い、曖昧で予測ができないアナログな世界がやっぱり楽しい。