C-19ウイルスのおかげで、細菌とウイルスの違いがわからない人はだいぶ減ったのではないかと思う。
唐突ですが、この機会にウイルスを巡ってちょっと妄想を膨らませてみようかと・・・。
乱暴におさらいすると、栄養源さえあればいくらでも自己増殖するのが細菌で、自己単体では増殖できず宿主を見つけてその細胞に潜り込まないと増殖できないのがウイルスだとよく言われておりますね。
だとすると、ウイルスは細菌やバクテリアより新しい存在でなければいけない事になりますが・・・最新の学説や仮説ではどうやらその境界線がものすごく曖昧になって来たらしいとか・・・。
ウイルスの起源については諸説あるようですけど、最も古いのが細菌など単細胞生物が退化したとする説、その次がDNA遺伝子が出現する以前のRNA時代の名残りとする説、現在の主流は細胞の遺伝要素の一部がなんらかの理由で外に飛び出したする説で、いわば彷徨える遺伝子説だとか。
https://www.jsvetsci.jp/veterinary/zoonoses/151.php
でも最近の学説ではそれは逆で初源の真核生物はウイルスから遺伝子をもらったとする説も出てきてるようです。
遺伝子ウイルス起源説と言えるのかどうかは知りませんが・・・。
2000年代からアメーバなどの単細胞生物を凌駕するような複雑な構造を持ったウイルスの発見が相次いでいるようで、サイズ的にも細菌のそれを超えるような大きさで中にはタンパク質の合成機能らしきもの持つものも・・・それらの研究からあらたな発見がもたらされているようです。
ヒストン遺伝子を全セット持つ巨大ウイルスの発見 ―DNA関連遺伝子のウイルス起源に新たな証拠―
概要 京都大学化学研究所 緒方博之 教授、京都大学理学研究科 吉川元貴 博士課程学生、東京理科大学 武村政春 教授、生理学研究所 村田...
あとウイルスは単体で自己増殖できない事から生命体ではないとする考えもあるようですが、でも明確な遺伝子情報は保持していて、増殖の際に変異する事があるとしても全く別の存在になる訳でもなく、明確に自分自身を増殖させるという意味では生命体の定義から完全に外れている訳でもない・・・。
平たく言うと他力本願派寄生生命体という事になるのでしょうか。
【続報】真核生物の細胞の自己複製能力の起源を解き明かせるか? ―真核生物の進化の鍵を握る可能性のある新種の巨大ウイルス『メドゥーサウイルス』 研究チームが新作動画、グラフィクスを発表―|東京理科大学
東京理科大学(学長:松本洋一郎)はこのほど、同大学理学部教養学科の武村政春教授、京都大学化学研究所の緒方博之教授・吉川元貴大学院生らにより本...
東京理科大学
ところで生態系という考え方があります。
その中では食物連鎖を軸にしつつ、微生物まで含めそれぞれの生物種がそれぞれ役割を担っているがごとく系としての安定が保たれているという考えですが、ならウイルスの役割は?。
生物の進化促進、生態系調節の役割も ウイルスの「存在意義」の解明進む:時事ドットコム
敵としての顔だけではない ウイルス感染が私たちにもたらすものは、病気や死、さらに経済活動の停滞といった災いだ。私たちはそのことを、新型コロナ...
時事ドットコム
そこで、謎がひとつあります。
宿主を殺してしまうと自分も死んでしまうのに何故宿主を死に至らしめる事があるのか?という謎。
そもそもウイルスは宿主の生死には無頓着でそれ自体に関わりない別の目的を持っているのか?。
それとも宿主の死はあくまでウイルスの環境適応のための偶発事件で、あくまでもひたすら増殖を目指し弱毒化して行くものなのか?。
もし前者なら、何か崇高な目的があり宿主が死のうが(自分が死のうが)どうしようが関わりなくひたすらその目的の実現を目指すというこれはいわば原理主義ウイルス(目的は謎)。
もし後者なら子孫繁栄のため変異も辞さず、ひたすら増殖を追求する営利主義ウイルスとか・・・オミクロンがこれにあたるかどうかは知りません。
ウイルスが生命進化を司っている、または大きな影響を与えているという説もあります。
巨大ウイルスの祖先が、私たち真核生物に細胞核をもたらしたのかもしれない
巨大ウイルスの祖先が、私たち真核生物に細胞核をもたらしたのかもしれない
academist Journal
なんでも我々の遺伝子ゲノムを解析するとウイルス由来のものやそのものずばりの構造がたくさん見つかるそうです。その多くは遺伝上全く機能していない部分に見つかるとのことですが、その結果我々の身体構成にそれらがどんな影響を与えているのかは全く謎の領域でありつつも、ひとつの妄想として、ウイルスのための遺伝子プールとして我々は生きている(生かされている)という妄想も結果論としては成り立ちそうであります。
はっきり言っておきますが、だからと言ってウイルスは根絶すべき対象と考える事は全く無意味であります。
何故なら当たり前ですが我々の身体からウイルスの痕跡を抹殺するには死ぬしかないからです。
逆にウイルス自体が断片化された遺伝子プールもしくはその運び屋で相互に影響を与え合っているという・・・。
アメーバを石に変える、巨大ウイルスの不思議
東京理科大学(TUS)などの研究者グループが新規の巨大ウイルスを発見し、アメーバを石化させる能力から「メドゥーサウイルス」と命名しました。研...
youtube#video
単体で自己増殖できないというのがウイルスの特徴でありますが、
もうひとつ、他者の遺伝子にアクセスできる特技を持っているという事になります。
凄いですね、妄想が拡がります。
他者の遺伝子はもちろん、自分の遺伝子すらいくらでも改変出来てしまう生命体とか・・・。
あるいは、他者の中に自分のコピーをそっくりそのまま残せる生命体とか・・・・。
群体生物という概念がありますが、もし無数のウイルスが何らかの方法でお互い連携しあってより高次の目的意識を持ったりすると・・・。
凄いなぁ~、ジャック・フィニーの「盗まれた街」を思い出したり・・・って、なんと70年前の古典SFに先越されとるやんか・・・意外に妄想力の底は知れてるとか・・・。
そういえば「遊星からの物体X」っちゅう映画もあったね。「寄生獣」とかいうコミックもあったけ。
実は銀河系が始まって以来、原理主義系ウイルス生命体と営利主義系ウイルス生命体が抗争を続けているとか・・・永遠に続く抗争の渦中にあって地球人類の運命やいかに・・・とか・・・う~、なんか月並みな妄想しか沸いてこないような・・・。
想像力がお粗末すぎるようです(残念!)。
「ウイルス」だけで検索するとC-19感染状況的な記事が無限に出て来て収拾つかなくなるので、
「ウイルスの起源」とか「巨大ウイルス」みたいに「ウイルス+何かの単語」をキーワードで検索すると面白そうな記事がたくさん出てきそうです。
勉強にはなりますが、それを長く頭に留めておくことは歳のせいで出来なかったり・・・(笑)。
本記事は新たに面白い情報を見つけた場合、あからさまに誤った情報だと判明した場合など、勝手に上書き変更される場合があります・・・なんちゃって(笑)。