双筆五十三次

2015-11-03 | ◆Photo Diary


先日、貨幣資料館から今季の企画展DMが来ていて、
今回は広重と豊国のコラボで作られた
東海道五十三次の浮世絵特別展ということで、
さっそく日曜日に見に行って来ました。

DMを見て「えっ?!こんな人気浮世絵師の
合作東海道五十三次もあったんだ…」と、ちょっとビックリ。

調べてみると東海道五十三次は、
広重の作品だけでも二十種類以上も作られていて、
広重にとっては生涯を通しての仕事でした。

最初に刷られた、保永堂版(1832年/広重36歳)の
五十三次があまりにも有名で一般的ですが、
保永堂版の大ヒットで、その後も図柄を変えて
何度も違う種類の東海道五十三次が刷られました。
その内の一つに、双筆五十三次のような合作企画版もあって、
五十三次シリーズの当時の人気っぷりや、
浮世絵の娯楽性が感じられました。



今回展示の双筆五十三次は、
役者絵で有名な三代豊国(歌川国貞)と、
風景画で大人気だった初代広重の
共同製作による五十三次です。

豊国の人物絵はそれぞれの宿場にちなんだ
伝説・史跡や著名な出来事から描かれています。

画面の構成は現代の観光ポスター等でも
定番化した組み合わせ手法(風景&人物)で、
原点はここだったのかと…
その感覚の斬新さに驚かされました。
そして、こんな巨匠同士のコラボレーションが
こんな時代からあった事にも驚きです。

興味を持たれた方は(無料です!)
是非一度、貨幣資料館でご覧になって下さい。



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