各地の民間船舶や港を使って、16式機動戦闘車を北海道から那覇へ、空自地対空ミサイル部隊を北海道から九州へそれぞれ輸送する訓練を実施します。

2023-11-05 19:13:13 | 米国は、「世界の憲兵」をやめろ!

2023年11月5日(日)

民間空港で戦闘機離着陸

敵基地攻撃想定の大規模演習

岡山・大分など

 今月中旬に実施される大規模実動演習「自衛隊統合演習」で、敵基地攻撃能力の行使への反撃を受けるなどして自衛隊基地が使えなくなる事態を想定し、複数の空港で戦闘機が離着陸する訓練を初めて行うことが分かりました。「対中国」を念頭に、全国各地が戦場となることを想定したものです。


地図:統合防空ミサイル防衛訓練の訓練空域と主なルート

 北海道・東北沖や青森県の三沢沖、四国沖から侵攻する航空機などに対処する「統合防空ミサイル防衛(IAMD)訓練」で、攻撃を受けた自衛隊基地が使用できなくなる事態を想定し、岡山、大分両空港や、鹿児島県の徳之島、奄美両空港に戦闘機を一時退避させ、燃料補給やF2、F15戦闘機の離着陸を行う計画。同演習で岡山、大分、奄美の各空港が使われるのは初めて。奄美、徳之島両空港では激しい騒音を起こすタッチ・アンド・ゴー(連続離着陸)も実施します。

 安保3文書の一つ「国家防衛戦略」は、IAMDについて「必要最小限度の自衛措置」として相手領域に長射程のスタンド・オフ・ミサイルなど敵基地攻撃能力(反撃能力)を使用すると明記。防衛省は本紙の取材に、今回の演習で「反撃能力」の使用を想定しているかについては「具体的対応にかかわるため答えられない」として否定しませんでした。

 敵基地攻撃をすれば、自衛隊基地が真っ先に攻撃対象となります。有事に空港を戦闘機の運用拠点とし、分散配置することで壊滅を免れることを狙っているとみられ、今回の演習はその地ならしと言えます。

 また、各地の民間船舶や港を使って、16式機動戦闘車を北海道から那覇へ、空自地対空ミサイル部隊を北海道から九州へそれぞれ輸送する訓練を実施します。

 さらに、陸自は福島第2原子力発電所(福島県楢葉町、富岡町)と東通原子力発電所(青森県東通村)で防護訓練を実施します。

 今回の演習は10~20日に実施され、自衛隊約3万200人、米軍約1万200人が参加。前回21年の実動演習と比べて、米軍の参加人数は約2倍に急増しました。


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