苗場山麓ジオパークのお勉強その7
苗場山麓ジオパークガイド認定検定は、
-奥信越の火山と川がつくりだした大地・雪に育まれた自然と歴史文化-
ということで、雪に関する問題も多い。このキャッチフレーズも暗記しとくと1点稼げる。
雪崩地形の分類について Classification of Snow Avalanche Landform 関口辰夫(国土地理院) Tatsuo Sekiguchi(Geospatial Information Authority of Japan)
より抜粋
日本海側の山地では毎年のように多雪となり、雪崩 や雪崩災害が頻繁に発生している。これらの山地斜面 では全層雪崩による特有の地形が形成されている。全層雪崩によ って侵食されて岩盤が露出した幅の広い直線状で急傾 斜の地形をアバランチシュートと呼んでいる。アバランチシュートと同様に急傾斜で直 線状だが、幅や深さが数mの幅の狭い溝状の地形を筋 状地形と呼び、北海道から山陰地方にかけての日本海 側山地に広範囲に分布している。新潟県内において筋状地形を詳細に調査した結 果、積雪深が1.0~1.5m以上、標高が200m以上、傾 斜が35~45°の斜面に多く、山地斜面や地すべり滑 落崖、火山のカルデラ壁、段丘崖などの急傾斜の地形 で多く分布していることが明らかになった。
こんな図も見つけた。はっきり区分されてる。
「のよさの里」の先の、「鳥甲山の展望台」で2021年10月に撮影した鳥甲山。
豪雪地帯の秋山郷なので、アバランチシュートが、当たり前にみられる地域のように思われるが、意外にもこの黄色で囲った辺りでしか見られない。
他のアバランチシュートは、もしかしたら地滑りでなくなったのかな?
一方、同じ関口氏の別の論文から拝借した筋状地形の空中写真
立体視可能とあるが、やってみたけどこの写真ではイマイチ。ちなみに立体視とは、わずかに撮影場所をずらして撮影した写真を並べて、右目で右の写真、左目で左の写真を見ると、頭の中で合成されて立体的に見える事。最初は難しいが、2枚の写真の間にハガキなどを置いて遠くを見るような視線でやってみると、見えるよ。
上記の抜粋で明らかだが、アバランチシュートと筋状地形は、どちらも雪崩地形だが別の物と理解するのが正しいんじゃないかと思われる。
が、時に混同されて、あるいは一括りにされて使用されていることがあり、認定検定で解答する際は、いかにもそれらしい選択肢を選んで1点損することが無いよう注意を要する。
(凄い遠回しの言い方になってる事をご理解ください💦)
奥只見湖のアバランチシュート(2023年6月撮影)
海谷山塊から望む千丈ヶ岳のアバランチシュート(2020年8月撮影)
見事なU字溝
同じ海谷山塊・鋸岳にて2018年7月撮影。
手前の斜面。木々の間に縦筋が。これぞ筋状地形?
こんな地形は、多雪地域にはどこでもきっとある。
The 筋状地形 2018年11月15日明神岳
これは筋状地形?
アバランチシュートと筋状地形の中間??
2013年6月御神楽岳から撮影
間違いがあったらご指摘ください。
続く。
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