フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

内部の監視者 

2010年06月11日 08時07分18秒 | 社会・政治・思想哲学

 世界には様々な国があり、犯罪が少ない国もありまた多い国もある。
 ワールドカップの主催国・南アフリカの治安の悪さが連日のように報道されている。貧しい国は犯罪率が多いと考えられているが、必ずしもそうとは限らない。昔の日本は貧しかったが犯罪率が低かった。国民が犯罪が起こさないようにするためにはどのようにすればいいのか。
 単に警察を増やせば解決するのだろうか。

 結論から言うと、国民の心の内部に監視者を埋め込むことである。
 イギリスの功利主義哲学者ベンサムはパノプティコンという監獄を発明した。
 パノプティコンは円形に配置した建物に中心に監視塔を建て、この監視塔からすべての部屋が監視できるようにした監獄である。
 収容者たちはお互いの姿を見ることができず、また看守すら見ることができない。このため監視塔に看守がいなくても、監視可能性は消えることはない。
 この監獄の画期的な点は、現実に看守がいなくても、収容者は常に見られていると感じ、心の内部に監視者を埋め込むことができるということである。
 為政者は、国民に「心の内部の監視者」を埋め込むことで、国の安定を図ろうとする。
 日本人は、世間という監視者が、私たちを監視している。だから、犯罪は少ない。逆にいうと、見ていないところでの犯罪行為が目立つ。
 キリスト教は、常に神が見ていると考えるから、巧妙に監視者が心に組み込まれているといえる。
  

 

 

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