世の中いろんな猫がいるものだ。そういえば、むかし魚を食べない猫がいたなぁ。
二つの部屋がある。一つは小さく整理整頓された部屋。これは意識の部屋。
この部屋の前には抑圧という名の番人がいて、意識にとって都合の悪いものは、中にいれないように見張っている。
もう一つは、だだっ広く散らかし放題の無意識の部屋。
意識の部屋に入れてもらいない者たちが、この部屋に押し込められている。
しかし、この者たちの心的エネルギーは衰えることなく、うごめいている。
無意識に閉じ込められた者たちは、番人の監視を逃れるために、夢や妄想や神経症という変装をして、意識の部屋に入ろうとする。
しかし、抑圧という番人が強ければ強いほど、変装はより巧妙に行わなければならない。
意識の部屋の住民は、番人がどのような基準で部屋に入れたり入れなかったりしているか分からないし、それどころか番人の存在にすら気づいていない。
夢は変装した人たちの台本のない芝居である。