フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

菊池直子逮捕のニュース

2012年06月05日 08時41分59秒 | 社会・政治・思想哲学

 元オウム真理教の菊地直子が逮捕された。
 彼女についてはそれほど興味があるわけではない。しかし、逮捕のニュースを聞いて、多少衝撃を受けたことは確かだ。
 
 彼女には、きちんとした仕事があった。かつ恋人もいた。もし、指名手配されていなかったら、幸せな人生を送っていたに違いない。
 いつ捕まるか分からない不安な状態では、ほんとうの意味での幸せは味わえなかっただろう。
 愛する人とも結婚できない制限された自由。

 私には、とくに制限はないから、なんでもできる。
 ただ、この自由を普段意識することはない。
 私たちの問題はそこにあるのだろうと思う。いつでもなんでもやれるから、今はやらない。
 もし、自由に制限が課されていたら、その中で自由を味わおうとする。 


 菊地直子に興味があるわけではないといったのは、彼女のことを詳しく掘り下げても、オウムの本質的な問題が見えてこないからである。
 菊池直子よりも、ブラック企業のやり方を研究したほうが、オウムの問題に近づける。
 オウムの問題は、私たちとは関係ない外側にある問題ではなく、私たちの社会のなかにに内在している問題である。
 それは、私たちが考え続けなければならないことである。終わりはない。
 
 彼女について言えば、彼女自身の罪を償って、自分の人生をやり直せばいい。


 私が興味を持っているのは、運命に翻弄された奇異な人生のなかにも、幸せはありうるのか、といったことである。
 それを提示することが、まさしく宗教の役割だろう。
 その意味で、彼女の歩んだ人生は宗教的だったのかもしれない。皮肉なことに。 

コメント
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