音楽などの違法ダウンロードを刑罰化する法案が成立した。
最近は、めっきりCDを買わなくなった。そうかといって音楽を違法ダウンロードすることもない。だから、直接この法律が私に影響を与えることはない。多分、そういう人が多いのではないだろうか。
ただ、この法律ができたからといって、急にCDが売れるとは思えない。ipotの出現で、CDなどのブツを所有するという発想が希薄になっているからである。
日本レコード協会などはこの法律を歓迎しているようだが、ちょっと違うんじゃないかと思っている。このような新しい技術を潰して既得権を守っていこうとする発想自体が古臭い。
たしかに、違法ダウンロードなどのフリーライダーは良くないと思うが、自分たちの利益ばかり考えていて、ユーザーの利便性は無視するやり方も問題である。それゆえ、従来の音楽業界はいつか淘汰されていくだろう。
おもうのだが、逆に、CDをただで配ってダウンロードもバンバン勝手にやらせたらどうだろうか。そうすれば音楽自体のPRになる。いい音楽なら爆発的に人気が出るだろう。
そのかわりライブで儲ける。ライブのチケットを通常の10倍とか20倍の値段で売る。
その音楽が本物で、そのアーティストに多くのコアなファンがつけば、チケットが10万円でも20万円でも飛ぶように売れる。
例えは悪いが、アダルトビデオについても同じことが言える。
最近は、AV女優のギャラがアホみたいに安いらしい。しかし、発想を変えればギャラがただでも人気があれば儲けることができる。もちろん、違法だが、一回100万くらいで売春すればいいのである。 本当のファンなら100万くらい楽に払うだろう。
ネットやさまざまな技術の発達によって、映像コンテンツの価値はどんどん下がっている。
それに対して、ライブの価値がどんどん高まっていく。
ライブ自体はコピー可能だが、その瞬間の経験は、コピー出来ない。
実際の経験とコピーコンテンツは、ぜんぜん違う。その差に大きな価値が生まれる。
ただ、私がここで言いたかったのは、「ライブの価値が高まっていく」ということではない。
私が言いたいのは、議員に働きかけ、無理やり法案を通し、自分たちの利益を守るためなら、新しい技術を潰してもいいという利己的な業界の発想がアホくさいということである。
今後、発展していく見込みのない分野の既得権を守ることに精力を傾けるより、変化に対応していく事が重要だということである。