フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

松戸の女子大生殺害事件について

2013年10月23日 08時57分59秒 | 社会・政治・思想哲学

 2009年10月に千葉県松戸で強盗に入り、女子大学生を殺害する事件があった。
 一審では裁判員制度で死刑判決が出たにもかかわらず、その高裁判決では無期懲役になったそうだ。
 その理由がこうである。先例の傾向をみると、被害者の一人の強盗殺人で計画性のない事例について、死刑判決はない。今回の事件については計画性が認められないので、死刑ではなく無期懲役が妥当、だそうだ。
 この結果について、被害者の家族は納得出来ないだろう。私が被害者家族だったら、絶対に許せない。
 問題は、判例をどう考えるかにある。刑法の構成要件は、犯罪が成立するかしないかについては書かれているが、原則として量刑については裁判官の判断に委ねられている。その判断のよりどころが判例なのである。今回の事件について判例の基準に従えば、「被害者が一人であること、計画性がないこと」の二つが揃えば、無期懲役になる。
 ただ、判例を変えることはありえる。裁判官に度胸と納得のできる理由付けがあればだ。
 裁判官が、過度に判例を重視していたら、裁判員制を導入した意義は薄れるだろう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雲取山 三峯神社コース (2... | トップ | 笑いにおける言葉と身体 »
最新の画像もっと見る

社会・政治・思想哲学」カテゴリの最新記事