抽象論や感情論だけでは物事は解決しない。
具体的にかつ合理的に解決策を模索していかなくてはならない。
例えば、領土問題について考えてみよう。両端の極論をあげてみる。
1、韓国と戦争をして竹島を奪う
2、韓国にくれてやる
1については、憲法改正をしなければならず、かつ国民の支持も得られないから、ほぼ不可能である。もし実現したとしても、両国の関係が危機的な状況になるだろう。
2については、実現は簡単であるものの、国民の支持が得られず、不可能に近い。また、くれてやる理由もない。
だから、私達が採るべき解決策は、この中間策ということになる。
私は、抽象論や感情論だけでは物事は解決しないと言った。しかし、抽象論や感情論は有効に利用しなければならない。
国民は合理的な判断だけで納得しない。納得は、合理的判断を含め、感情の落とし所のよさによって得られる。
そして、もう一つ考慮しなければならないのは、相手方の利益と感情である。
自分たちだけが利益を得るようなやり方はよくない。それだと相手の恨みを買うことになり、あとで大変なことになる。相手方を黙らせるためには、それなりの利益を与えなければならない。もちろん、譲歩の度合いは、相手方の民族性を配慮して行う。
与えるともっと取ろうとする民族がいるからだ。
国のリーダーは、国民の富を守る合理的な判断ができなければならない。しかし、多少の合理生を後退させても、抽象論、感情論を駆使し、国民を納得させることもできなければならない。