アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

今年の栗の様子がおかしい。

2020-10-01 17:58:28 | アンティマキの場所に生きる動植物
   今年は栗が豊作でした。いつもより小さい実ですが、とりあえずたくさん拾えました。
   
   敷地内には、大きな栗の木が3,4本あります。そのうち1本は、川岸に生えた実生の木。実は川に落ち、ほとんど拾えません。残り3本のうち1本は、あまり元気がなく、実はめったにならないみたい。あとの2本が、うちの食糧となるはずの栗なのですが、動物との競争にいつも負けていて、落ちた栗全部をものにすることはずっと前からあきらめています。  

   昨年は、これまではじめてのことなのですが、栗の実自体がほとんどなりませんでした。空っぽのイガすら見かけないほど。栗の木が衰えたとしても、3本同時に衰えるのはおかしい。気候のせいかどうかわからないけれど、異常な事態となったなとおもっていました。

   だから、今年は、樹上に無数の実がなっているのを8月ころから見かけるようになり、ほっとしていました。

   でも、この月の終わりころ、まだ未熟の栗がどんどん落ちはじめました。樹上にたわわに実っていた栗が、雨や風で未熟のまま落ちているのを見るのは悲しい。

    それで、なんとなく今年は栗拾いはできないと思い込んでしまって、まめに様子を見に行くことをやめていました。

    1週間ほど前、それでもと思って見に行くと、未熟の栗に交じって、中身が空のイガが落ちているので、いちおう熟した栗もあるんだなとわかりました。でも、猪の食べ散らかした様子はありません。彼らはイガから栗の実を取り出した上に、器用に鬼皮までむいて食べるのです。だから、彼らがやってきたかどうかは一目瞭然。鬼皮が散乱しているのです。それが今年はない。

    だからなのかどうかわかりませんが、イガのすぐそばに実が結構落ちていて、人間の分も十分拾えます。食べたのは、猪以外の猿かうさぎかリスが野ネズミ。鹿も食べるのかしら。

    今年は、山に栗やどんぐりが少ないので、早くもクマが里に下りてきていると聞いています。稲武では、今週月曜日に設楽に近い集落の中当町で、水曜日に稲武町で目撃されました。

    いつ、うちの敷地内に現れないとも限らないので、食べるためというだけでなく彼らの餌としての栗を放置しておくのは怖いことです。

    それで、先週以来、ほぼ毎日拾うことにしました。

    敷地内ではありませんが、裏山に1本山栗の木があり、いつもうちの敷地の隣(公道)にけっこうな量の実が落ちます。でも、わたしたちが見るのはいつもイガだけ。中身はたぶん小さな動物がいち早く持っていってしまうようなのです。

   ところが今年は誰かが持っていってはいるようですが、食べられる実もたくさん落ちています。こんなに山栗がひろえたのははじめてです。写真の上が山栗。小さめで食べるのが面倒ですが、味はとてもいい。

   私たちと隣家の住人がたまに使うくらいの道なのに、一昨年だったかなぜか舗装され、きれいになったせいで、近づきがたくなったのかもしれません。でも、草地に落ちている実もそのまま。動物の間で、何か異変が起きたのかもしれません。

   ともあれ、自分の家の栗なのに、動物に横取りされるのが当たり前のような気になっていましたが、今年は、あえて競わなくても、十分な栗が手に入る嬉しい秋となりました。
   
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晩夏のアンティマキの場所

2020-08-24 15:00:56 | アンティマキの場所に生きる動植物
    先週末から一日おきくらいに、数時間ずつ土砂降りになり、その後、めっきりひんやりした空気が流れるようになりました。

    昨年は、まったくひとつも落ちなかった栗。あんな年は初めてでしたが、今年は未熟果がもうこんなに落ちています。木を見上げても、実がどれほどなっているのかわからないのですが、去年よりましのようです。安心しました。これからは周辺の草をよく刈り、イノシシやサルより先に栗の実拾いに駆け付けないと。

    水やりをさぼっていたせいで枯れかけていた琉球藍は、一気に元の青々した生命力盛んな姿を取り戻しました。それで、やっと枝を数本切って、挿し木してみる気になりました。ここでまた水やりを怠ると、枯れてしまいそう。心せねば。

    無農薬栽培のミニトマの苗を、今年は2軒から購入し、獣の目に止まりにくいと思われる場所に植えました。はじめは支柱を立てて縛ったのですが、途中から伸び放題にまかせました。

    このずぼらな栽培は、なかばあえてやったこと。雑草の中でトマトの茎があちこち無尽に伸びていますので、トマトの実は、下のほうに隠れて見えにくくなっています。

    無事、この計画は成功しました。昨日初収穫。ほんとに隠れたところで赤くなっているので、見つけにくいのですがしかたありません。完熟まで待つのは危険なので、早どりしました。彼らとの競争です。

    カボチャも植えました。その蔓も行きたいところに伸びています。まだ大きくはなっていないので目につきにくいけれど、こちらはかなり心配です。イノシシやシカは完熟したおいしいものをとるようですが、サルは食べるつもりがなくてもとります。いたずらするのです。それが悔しい。収穫できる大きさになるまで土の栄養がいきわたるかどうか心配ですが、その前に、彼らに気が付かれないことを願うばかりです。

    猫じゃらしが風に揺れ、野菊やキンミズヒキ、ゲンノショウコの花が咲き始めました。山里の秋の到来です。



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梅雨の合間の植物の様子

2020-07-12 00:08:06 | アンティマキの場所に生きる動植物
  一週間以上雨が降り続いているように思います。水曜日木曜日には避難勧告が出て、落ち着かない日々が続きました。20年前の東海豪雨のおりには、稲武地区内(当時は稲武町)のあちこちで大きな土砂災害が起きました。いはま私が住んでいる場所でも、4か所のがけが崩れ、相当の被害をこうむりました。だから、大雨や台風がくると、心配が募ります。

  きょうは雨が上がったので、ほぼ1週間ぶりに敷地内を見て回りました。

  「草の庭」で最初に見つけたのは捩花。この花、思わぬところに突然降ってわいたかのように咲きます。別の場所でも、植木鉢に植えた植物の中に数本花咲いてるのを昨日見つけました。見つけるとうれしい花№1かな。

  数年前に小さな株を頂いたアジサイ。おととし1輪だけ咲き、昨年は2、3輪。今年はさらに花数が増えました。

  ルドベキア。ミント類とこの花だけはどんどん増えています。草刈機で草を刈るようになった今も、できるだけ刈り残しています。

  用水池の近くの湿った場所で見つけたキノコ。大きい。

  今年は時間の余裕があったので、少しだけ野菜の栽培のまねごとができました。こちらはズッキーニ。草の中で発見しました。初めての収穫物。フライにして食べました。

  肥料はほぼやらず、草の中での栽培ですが、カボチャの花が草に負けずに咲いているのを発見。土手に向かって蔓が伸びているので、もしかしてどてカボチャが実るかも、と期待しています。

  こちらはミニトマト。最初に支柱を立ててひもで括りつけたのですが、いつの間にか取れてしまって、上にも横にも伸び放題に。手を取ってまっすぐに立て直そうと思いましたが、やめました。

  この、ズッキーニやカボチャ、トマトを植えたところは、タヌキにサル、野ウサギを見かけた場所。確信はもてないのですが、テンもじっと座っていたことがあるように記憶しています。順調に育っていたディルがある日突然、地上10センチくらいのところでちょん切られていたのもここ。食べたのはたぶんシカです。だから、野菜に直接邪魔にならないと思われる草はなるべく取らないようにして、彼らの目から隠すようにしてひっそりと育てることにしたのです。

   写真を縦に変えることができないのですが、こちらは春先に、バケツの水に浸けておいたイチョウ。新芽がぐんぐん伸びています。ものすごい勢いですが、まだ根はどこからも出ていません。植え時がわかりませんが、この冬までにはどこかに植えてやりたい。

   害虫に食われ始めたトマトの葉には、クローブや胡椒そのほかの種々の古いスパイスを一緒に煮こんだエキスを漉して、水で希釈した天然農薬まがいの液をふりかけました。果たして効くかどうかわかりませんが、今のうちにまめに振り掛けてやれば、なんとかなるかもしれません。
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このごろの草の庭

2020-05-18 17:55:36 | アンティマキの場所に生きる動植物
    この冬は、雪がほとんど降らなかった記録すべき年でしたが、3月、4月と思いのほか低温の日があり、ひとつきは早くなりそう!と思われた桜の開花が、半月ほど早まっただけでした。敷地内の八重桜は、5月に入ってから。寒暖差の激しいのも、開花の遅れの原因なのかもしれません。

    先月の終わりころから一挙に伸びた草。あれよあれよというまに、草刈りの時期に突入しました。

    草刈りは、地際5センチくらいのところで刈るのがいいと聞いていますが、なかなかうまくはいきません。10センチほどのところで刈ったり地面すれすれまで刈ってしまったりの、虎刈りの状態があいかわらずつづいています。先日刈ろうと思った場所には、この花が群落をなしていました。名前は憶えていませんが、好きな花。雑草なのか栽培種なのかわからないのですが、思わぬところに増えています。この花が枯れるまであたりの草刈りは中止。

    今年の春はcovid19の感染拡大防止のための外出自粛要請のせいで、いつもより何倍も庭を見てまわる時間が取れました。害獣の出没が心配なこともあって、ほぼ毎日、一度はこの場所に行くことにしています。草を抜いたり竹を伐ったり運んだり。ほんの少しずつですが、以前よりちょっとだけすっきりしてきました。

    実生で育った苗。こちらはケヤキです。知らないあいだに私の背丈を超えていました。この欅の実生苗は何本も見つけたので、別の場所に移植しています。

    10年以上放置の状態だったブルーベリー。本数だけはたくさんあります。小さいままの木や半ば枯れた枝もあり、多い少ないの違いはありますが、一応すべて花をつけていました。よかった。

     冬にいただいた薪用の桜の丸太を放置しておいたら、花が咲き、新しい葉が出てきました。丸太の状態のまま土に活けたらさらに新しい芽が出てきました。

     ワサビも無事。

     今この庭で最も勢力をふるっているのはカキドオシ。

     花がかわいいし、薬効があるので、このまま増えるがままにしておくつもりです。

     つづいて多いのは、セリ。昔はなかった草なのに、やけに増えています。土に湿り気が多いということなので、いいことなのかわるいことなのか。

     ウドは減りました。イノシシの好物なので、だいぶ掘られたみたい。

     大木になった梅。もともとは別の場所にあった梅がたおれて、脇から一本新しい木が出てきたので、それを移植。10年ちょっとで大きくなりました。今年も無事に、少しは実を取ることができそうです。

     テンナンショウ。これも敷地内に多くはないけれど、ぽつぽつあります。変った姿に最初はぎょっとしましたが、いまはあれば抜かず、なすがままにしています。

     これも好きな草の花。シャガです。

     先日桜の枝に吊るした蜂捕りトラップに、大きなスズメバチらしい虫がはいっていました。ボトルの左のほうにいます。見つけたときは、ばたばた動いていました。女王バチだといいのですが。

     スギナ茶にしたい。ヨモギはごま油とクリームに。ドクダミも入れたい。

     こちらはオオバコ。人がよく歩くところでたくましく生きる草。このオオバコが抗ガン治療の際の痛みに効果があるというので、先日知人の自然療法家のところに鉢植えにして持っていきました。薬になる草があちこちにあるって、しあわせなことです。もっと活用しなくちゃ、もったいない。

     最後に、敷地内で先日見つけたクジャクシダ。この間山を歩いた時に、同行した友人に教えてもらったシダです。家の真ん前で見つけました。教えてもらわなかったら、たぶんずっと気付かずに過ごしたと思います。はじめ見つけたときは赤っぽかったのですが、しだいに緑色が増し、大きくなってきました。葉の先端が垂れているところ孔雀のようなのだろうと思います。

    3年前から始めた草を採り草を食べ草の話を聞く会。講師の前田純さんに来ていただくようになってから、草に対する興味が俄然わきあがりました。まだまだ見つけていない草は、たくさんありそうで、発見がたのしみです。
     


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蜂捕りトラップを作りました。

2020-05-16 13:48:26 | アンティマキの場所に生きる動植物
   蜂捕りトラップを作りました。

   だいぶ前に一度作り、作った甲斐は十分あったのですが、なんとなくめんどうで、毎年作るべき時期を逸していました。作るべき時期はいま。女王バチが活動を開始する前がいいのだそうです。

   以前、作ろうと思って買いそろえておいた、日本酒に白砂糖、酢。この三つが材料です。いずれも、スーパーでもっとも安い値段で売っているもの。それでも日本酒は純米酒、酢は穀物酢です。

   さて、配合の割合は酒2に対し、砂糖と酢が1。混ぜた液体をペットボトルに200ccほどずつ入れます。日本酒1.8ℓ、砂糖が900g、酢が900mlなので、足して200で割ると、ほぼ20本弱の蜂捕り容器ができあがります。

   ボトルにはあらかじめ上部に2センチほどの切れ目を縦に二本入れ、真ん中にも切れ目を入れます。ほぼ2センチ四方。上の部分は外側に、下の部分は内側にまげます。窓を開けて入れるように。上の部分を外側に折るのは、雨よけの屋根のつもり。甘酸っぱい液体に惹かれた蜂はこの窓から入り、液体の中でおぼれ死ぬ、というわけです。

   ボトルの口に紐をつけて、あちこちに吊るしました。高いところがいいのか低いところも必要なのかわからないので、いろいろの場所に吊るしてみました。ただし、効き目は2,3週間だそうで、また中身を替えたほうがいいそうです。さてこれで、例年危険を感じる蜂~とくにスズメバチの対策完了、となるといいのですが。
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草を採り草を食べ草の話を聞く会第5回目を開きました。

2019-05-26 14:51:24 | アンティマキの場所に生きる動植物
   先日24日に、第5回目の草を採り草を食べ草の話を聞く会を開きました。

   講師は雑草料理研究家の前田純さんです。第1回目からずっと採取地にしているアンティマキの自称ガーデンは、このところ草や木の生育が激しく、5月なのにうっそうとしています。明るい日差しの下、まず前田さんから草の解説をしてもらい、各自草摘みをはじめます。

   5月の初めに前田さんが下見した折には、この土地にあった草は35,6種類。そのうち、この日のメニューに合わせてとりあえず前田さんが選んだ草は、スミレ、ゲンノショウコ、セイタカアワダチソウ、カキドオシ、ギシギシ。そのほかの草も、いろいろ摘んでいただきました。

    
    ヘビイチゴとカキドオシ。ヘビイチゴは無味無臭。カキドオシはいいにおいがします。実は焼酎漬けにして虫刺されに。カキドオシは薬草でもあり、この日は、お茶にしました。

    ムラサキケマン。ちょっと見には小さめのカキドオシに見えますが、これは毒草。しらなかったら口に入れてしまいそう。

    たぶんナナホシテントウ。益虫が健在でうれしい。

    とても小さくてかわいい花。ムラサキサキゴケというのだそうです。横たわった丸太の縁に並んで生えていました。自然に生えている草はたいがい、種々の草が入り混じって群落をなしています。この野原にはやたらにセリがあるのですが、セリしかはえていないところはありません。すべて混植したように見えます。ある植物だけを植え付ける畑は、自然の側から見たら無理のあることなのだな、とよくわかります。

    採取した草はおよそ20種類。ほとんどみんな食べました! 主に草カレー!

    セリは人気。まだ柔らかいので、生でサラダに。なまは初めて食べましたが、十分おいしくいただけます。

    花は、豆腐ケーキに。

    豆腐のクリームの中に、生の草や花びらを混ぜます。

    いつもはブルーベリーをのせるのですが、この日は甘夏を。そして生の花を飾りました。

    できあがり。

    草カレーは、採取した中から10数種の草を参加者に選んでもらい、すべて刻んで昆布だしと煮て、ミキサーにかけたのがベース。
タマネギやニンジン、ジャガイモ、キドニービーンズも入れて煮込み、カレー粉少しにココナッツミルクを投入。山椒を入れて出来上がり。はっきり言って話だけを聞いた時は腰が引け気味でしたが、意外においしくてびっくり。山椒がしっかり効いていい味でした。前田さんの話では、草は7種類以上入れるのがコツだとか。参加者には好評を博しました。

     カレースープに添えたのは、全くこねずに作ったターメリックとクミンシードのパン。スープとの相性、なかなかでした。サラダにトッピングしたギシギシの実も、好評でした。

     スミレの葉にはぬめりがあることやギシギシの実の適度なすっぱみがおいしいこと、そのほか、草にまつわる種々の話は、今回もとても面白くお聞きしました。次回は、秋。9月か10月に開催の予定です。なお、岡崎市の暮らしの学校でも、この秋、前田さんの一日講座を開く予定です。わたしも、一緒に料理作りいたします。追って、告知をご覧ください。       




   
  
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草を採り草を食べ草の話を聞く会 秋の会をひらきます。

2018-09-02 14:44:36 | アンティマキの場所に生きる動植物
   草を採り草を食べ草の話を聞く会、今年の秋の部は、10月12日金曜日に開きます。

   講師はいつも通り前田純さん。稲武の野原で草を採取し、どんぐり工房で調理し、彼の話を聞きます。

   写真は昨年秋の会のものです。採ったのは、ミゾソバ、スイバ、イノコヅチなどなど。

   調理は前田さんレシピとアンティマキレシピの二本立て。昨年秋は雑草をたっぷり入れたご飯や、ちぢみ、みそ汁、クッキーなど。

    前田さんのもとには、大手の商社の社員が「この先必ず来ると思われる食糧難の時代に備えて、雑草の利用も視野に入れたいから」と言って訪れることもあるのだとか。雑草という食材の可能性、高そうです。

   当日のレシピ、何を作るかこれから検討。考えるのたのしみです。

   写真は夏に撮った野原のセリの花。草の会の採取地です。セリが今年はやけに増えているのを、春さきの講習会で前田さんが発見。でも、花が咲くまでに至ったのはその一部です。この暑さと水不足でなくなったみたい。いろんなことを知らせてくれる雑草です。前田さんのお話は、多岐にわたる草の話が満載です。ぜひごいっしょに、学んで食べてあそびましょう! 詳細は以下の通りです。

  *日時 10月12日金曜日 9時50分~3時ころまで
  *場所 集合はどんぐり工房(稲武地区)
      採取地は稲武地区内個人宅 
      調理はどんぐり工房
        車で移動します。
  *申し込み・問い合わせ アンティマキ
  *参加費 3500円 前田さんのお土産付き  
  *定員 15名
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勝手に育った木々のこと

2018-07-03 00:14:29 | アンティマキの場所に生きる動植物
   このところ家の周りの木々が、急速に成長したような気がします。温暖化のせいなのか、やっと土地に慣れてすくすく育ち始めたのかわかりませんが、とにかくあっという間に大木になった木が何本もあります。それから、実生の木々。これがまたあちらにもこちらにも。まめに草刈りや剪定をしてやっていないので、景色はまるで山の中。石垣が隠れるほどのさまざまの植物が勢い良く育っています。

   家の真ん前の石垣に前から植わっている馬酔木。その馬酔木を抑えるようにして最近どんどん伸びてきた木があります。枝はあと少しで庇に届くほど。伐るしかないけれど、伐る前に何という名前の木なのかしっておきたいと思って、友人の樹木医に見に来てもらいました。

   葉っぱを見てすぐにミズキと特定。川沿いに多い木なのだそうで、すぐ近くにあと2本、育っていました。どれも家のほうに倒れ掛かってくると困るので、伐ることにします。

   こちらは灌木のキイチゴ。もと林だったところにたくさん生えています。でも、実は一向にできる気配がありません。友人によると、日陰ではなかなか実がならないのだそう。群落ができていてしめしめと思っていましたが、大きな木々の下にあるので、期待はできなさそう。残念だけれど、実がならないなら痛いだけの灌木。全部切ることにしようとおもいます。

   これはそっくりだけど、葉っぱの形がちょっとちがう。ニガイチゴだそうです。こちらは赤い実がなっています。先日食べてみたら、まずかった。

   「あら、マタタビだ!」と友人が叫んだのがこの木。ここにはヤブウツギが勝手に育っていると思っていたので、わたしはびっくり。友人によると、マタタビは蔓性なので、ヤブウツギに巻き付いて生き延びているらしい。お酒に漬けるとおいしいのがこの実。花によく似た虫こぶもたくさんついていますが、この虫こぶもお酒にするのだとか。実は食べてもおいしいそうなので、たのしみ。

   この木の葉は、今の時期斑入りの葉がめだちます。先日見つけたときは、「ヤブウツギの葉が病気になったのかな」とおもいましたが、これはマタタビの戦略。花があまりに目立たないため、葉っぱを白くして、鳥に注目してもらうためなのだそう。よくできている! でも、なぜそんなややこしいことするのか、最初から目立つ花にしたらいいのに、とおもうのですが、べつのなにか理由があるのでしょう。

    かわいい実をつけているのはオトコヨウゾメ。「ソメ」の名がついているので、染められる木なのかしら。

    こちらはコバノガマズミ。赤っぽい色を染め出したことがあります。

    ほかに、アカメガシワが立派に育っているのも見つけてくれました。すべて実生の木々です。勝手に生えて育ってくれるのはうれしい。でも、すこしは枝を切ったり、思い切って伐採したりしないと、そのうち困ったことになりそうな木も何本か見つけました。さほど広い土地ではないのに、木々の管理はむずかしい。とはいえ、家の敷地内で森をあるく楽しみが味わえるのはうれしいことです。近頃、小鳥の鳴き声が、やたらと家の近くで聞こえます。まわりの針葉樹の山にいるより、うちの敷地内の木々のほうが食糧確保がしやすいのかもしれません。
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3回目の草を採り草を食べ草の話を聞く会を開きました。

2018-05-12 14:36:39 | アンティマキの場所に生きる動植物
   昨年に引き続き、合同会社つむぎてのメンバーで、雑草料理研究家の前田純さんをお招きして、今年も草を採り草を食べ草の話を聞く会を開きました。

   採取場所は、アンティマキの雪割草ガーデン。まだ名ばかりのガーデンで、野原といったほうがいい場所です。こちらに前田さんをお迎えして、講座を開始。この日取り上げたメインの雑草は、ギシギシ、カキドオシ、白ツメグサ、セリです。2週間前に前田さんが下見にいらしたときは健在だったスミレは、もうすっかり姿を消しているそう。たった2週間で植物の様相が変わっていて、びっくりなさっていました。 

   カキドオシは漢方薬にも使われている植物。連銭草ともいわれています。カキドオシは「垣通し」からきていて、文字通り垣根を伝ってはびこる強い草です。薄紫色の花がかわいくて、強い芳香があります。一見ヒメオドリコソウと姿が似ていますが、においが違うし、花の付き方もことなります。

    前田さんが持っているのはどちらもカキドオシ。大きいほうは小屋の外壁を伝い上っていたもの。日陰で育ったほうが大きくて色が濃いのだそうです。逆境で育つもののほうが頑張るから、らしい。

    大きな葉をあちこちにひろげているギシギシ。これも日の当たる場所と日陰の場所とでは、味が違うのにびっくり。日陰のほうが酸っぱさがすくなく、おいしいのです。

    昨年はこの場所の奥のほうにだけ生えていたセリ。今年は、前面にも進出していました。前田さんもびっくりするほど旺盛に生育。セリは水分が多く含まれている場所に育つそうなので、前面にもセリが増えたということは、地中の水分が増えたということになるのでしょうか。東海豪雨のおり、一気に水があふれ、土砂崩れを起こした場所なので、地中に水分がたまるというのは心配なことです。

    でも前田さんによると、「いまは水分が多いからセリが繁殖しているのだろうけれど、セリはどんどん水分を吸うので、いずれ地中の水分は減りまあす。そうなったらセリはなくなる」とのこと。植物は大変な勢いで一気に増えても、必ず限界が来て、周囲とのバランスをとるようになる、というのです。おもしろい。

    これはヤエムグラ。万葉集の時代から歌に詠まれていた植物です。名前は知らなかったけれど、服にひっつくので、子供のころよく採って遊びました。美容にいいとかで、美容界注目の植物だとか。きくかどうかわからないけれど、焼酎漬けにしてみたい。

    採取の後はどんぐり工房の調理室で調理の開始。藤の花も食べます。藤の向こうがセリ。

    カキドオシのペーストは、バジルペースト同様、葉っぱ、オリーブオイル、塩、それにクルミで作りました。かなりにおいのきつい葉なので、好き嫌いがありそう。

    こちらは桑の葉入りマフィンの生地。稲武は昔養蚕が盛んだったので、あちこちに桑の木が生えています。私の家の敷地内にもあちこちにあり、成長がはやいので邪魔者になっていました。その桑の葉、薬効がすごい、と最近聞いたのでこの日のスイーツには桑の葉を使ってみることにしました。上には小さな桑の葉をのせて。

    そして焼き上がりはこちら。生地の中に粒あんを入れました。

    この日のメニューは、アンティマキのこねないパンのオープンサンド、生春巻き、新玉ねぎのポタージュ、桑の葉マフィン。

    オープンサンドに使うパンは、米粉バンズと有機小麦粉のブールを用意しました。トマト、キュウリ、ゆで卵、レタス、前日作っておいたひよこ豆のペーストに、クローバー、ヒメオドリコソウ、セリ、ヒメジオン、サクラタデ、その他多種類の生雑草をトッピング。

    生春巻きは、モヤシ、ニンジン、スナップエンドウなどと肉みそのほか、好きな雑草を巻いていただきます。

    スープの出しは、雑草。白ツメグサとセリを水から煮だし、雑草ブロスをとりました。最後はブロスでよく煮たタマネギやジャガイモと一緒に、こした滓もフードプロセッサーにかけてできあがり。きれいな緑色のポタージュができあがりました。

    とても豪華なランチとなりました。生春巻きは、結構どの雑草を入れてもおいしい。肉みそと雑草が合うようです。ただし、サクラタデだけは苦すぎてわたしはアウト。でもこの苦みがすき、という方もいて、おもしろかった。文字通り「蓼食う虫も好き好き」でした。

    オープンサンドに塗ったカキドオシソース、こちらも少々きつい。昨年、別の草で作った時はおいしいとおもいましたが、今回はそこまでおもえなかった。でも、ニンニクや粉チーズを加え、ナッツももっと増やせば、たぶんおいしくなると思います。

    写真を撮り忘れましたが、私のパンの先生で友人の倉橋知栄さんが、セイタカアワダチソウとヒメジオンをそれぞれを使って、草と野菜の入ったパンを焼いてくれました。柔らかくて食べやすく、草のえぐみをチーズが適度に消していい味になっていました。

    今回の参加者は13名。遠くからお越しいただきました。草を知ること、草を食べることに興味を持つ方がおおくて、うれしい。

    次回の開催は、秋。前田さんによれば、昨年にくらべて植生が微妙に変わっていて、草の種類が増えているとのこと。今度はどうなっているのかな。ところで、以前口にしたときよりおいしいと思ったギシギシは、ソレルという名前のハーブでもあるらしい。ソレルはソースにするといいようなので、次回はぜひ作ってみたいと思います。

     
    

    

     

    

    




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きょうのアンティマキの場所

2018-04-29 18:14:11 | アンティマキの場所に生きる動植物
    今年はさほど雪が多かったわけではないのですが、とにかく寒い日が続きました。でも、早春の時期はとても短くて、あっというまに梅が咲き、サクラも一足遅れくらいで咲き始め、同時に水仙、貝母、レンギョウ、モクレンに続いて雪柳、芝桜といつにもまして早いスピードでさまざまの花が咲き乱れました。そしてもう新緑の季節に。例年より10日くらい早い気がします。

     いまだに草の庭から進化していない半分野原の雪割草ガーデン。昨夏、友人の子供たちが描いてくれた立札をあちこちに立てました。草だらけですが、人間の手が入っているぞ、という印のつもりです。

     これも、かわいい。今度、もっと描いてもらおう。

     この土地に前からあった木のほかに、引っ越してからの15年の間に私が植えた木がかなり大きく成長しています。木の伸びがこんなに早いとは思いませんでした。木と木の間が狭すぎて、窮屈そうな場所もあります。わたしの想定が甘かった。

     草の中に、すこしだけ囲いを作り、庭っぽくしたのですが、やはり草の居場所に。でも、灰やぬかなどをたまに撒いているせいか、ほかの場所より草の生育がいい。とくにギシギシが目立ちます。それだけ土がこえたということなのでしょう。この場所だけでも頑張って、今年は何かちゃんと育てよう。

     雪割草ガーデンとは別の敷地を、今年初めてちゃんと見て回りました。もとは杉の林だったところ。皆伐して日当たりがよくなったぶん、初夏になると、種々の草や灌木におおわれます。

     いったん消えたと思ったキイチゴの群落を発見。触るととても痛いのですが、実は甘くておいしい。サルが食べにくる可能性が高いのですが、切ってしまうのは惜しい。頻繁に見回りして、サルより先に食べてしまおう。

     2mほどのヤブウツギに遭遇。赤い花が満開です。普通のウツギだと思っていたのでそのうち切るつもりでしたが、切らなくてよかった。

      道の駅どんぐりの里では、ときどきカシやシイの苗木を置いてあることがあって、自由に持ち帰れます。私は時々いただいては方々に植えていますが、先日もアラカシを2本もらってきました。枯らしてしまわないうちに、さきほど植えました。

      家の建物のすぐ近くにあるナンテンの生垣。今年は実も葉もすべて鹿に食われました。春になっても新芽が出てこず、全滅かなと思っていたら、やっと少しだけ小さな赤い茎葉が出てきました。でも、全体のごく一部の木だけ。全部の復活は無理かもしれません。向かい側の土手にシダがわんさと生えているので、このナンテンの根もとあたりに移植してやるといいのかもしれません。鹿はシダ類がきらいだそうだから。でも、食べないだけで、上のほうは平気で食すのかな。鹿が嫌いそうな匂いの強い木をどこかから探して持ってくるほうがいいかもしれません。何を植えるにしても、獣害のことは常に頭にいれておかないと、あとでがっかりするのです。

      そのナンテンの枯れ木に、ミツバアケビが蔓を伸ばしているのを見つけました。うちはそこここにアケビがはびこっているのですが、どれも五葉アケビ。昨年初めて見つけたミツバアケビは、蔓の絡まった木そのものを倒す必要があったので、ついでにミツバアケビも消えました。でも、別の場所でも生きてた。うれしいけれど、ナンテンを救出すべきか貴重なミツバアケビを優先すべきか、悩ましい。

     すぐ近くには五葉アケビ。クモがいました。葉っぱが食われていますが、彼が食べたのかしら。雑食なのでしょうか。

     先日、太くて長くて茶色の蛇が、廃材を山と積んだ下に入るのを見ました。トカゲはいいけれど、蛇にはいつまでたっても慣れません。大きな蜂も、もう飛んでいます。のどかな気分で草地を歩けるのもあと少し。昨秋、マキタの充電式の大きな草刈機を買ったので、今年は少しは頑張って草を刈ることにします。そして懸案の福岡正信さん提唱の種団子づくりもはじめたい。先日ある場所で粘土を見つけたので、ちょっとだけもらって試してみよう。

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