ムゲンの i 知念実希人

医者の識名愛衣　28歳

特発性嗜眠症候群
とくはつせいしみんしょうこうぐん
通称イレス
を患っている患者３人の主治医

夜、普通に眠っていただけの者が、朝になっても
そのまま目を醒ますことなく
延々と昏睡に陥る奇病

その中の一人の女性　片桐飛鳥は
パイロットを目指していたが
父が操縦する飛行機で墜落事故に遭う
父はかつてパイロットをしていて
今は操縦の仕方を教えていた

二人とも命は助かったが
飛鳥は失明の危機
父親は命はとりとめたものの
病室で自殺してしまう

警察は心中事件と判断

飛鳥は父親が自分を殺そうとしたことに
ショックを受け
それが原因でイレスになったと診断される

愛衣が、実家に帰省
祖母と父親が暮らしている
その時、沖縄出身の祖母がユタという
霊媒師であることを知る

そして愛衣にもその力があると
呪文の言葉を教えてもらう

早速飛鳥に試すと
愛衣は飛鳥の夢幻の世界へ入り込む

そこで事故の真相は常用していた薬のせいだったと
いうことを飛鳥に伝え、目覚めさせる

二人目の患者は弁護士で初老の佃三郎

自分が弁護する殺人事件の犯人とされた男の
無実を勝ち取ったが
釈放された後
殺人事件を起こす

世間から殺人鬼を世に放ったせいで
犠牲者が出たと非難される

それが原因でイレスに

愛衣は再び夢幻の世界へ

そこで最初の殺人事件は自殺だったことを証明
三郎を納得させる

三人目の患者は佃三郎が弁護した久保の恋人

と、ここまで書いて
続きを読みだしたら
話しは意外な方向へ進んでいく

愛衣の先輩である華が担当しているイレスの患者が
愛衣自身だったのだ

愛衣は夢幻の世界で行動していた

愛衣の過去の事件が小出しにされてきたが
真相は少年Xによる無差別殺人事件で母親を殺され
愛衣自身も心と体に傷を負っていたということ

少年Xは、愛衣が勤める神経疾患や精神疾患の
専門病院の院長だった

夢幻の世界で愛衣の守護霊みたいなククルが
悪と戦うシーンは
ゲームの世界を連想して
少し興ざめ

実家に帰っていたことも夢幻の世界での話だから
父親も祖母もすでに他界していた

父親は少年Xつまり院長に殺されていた

意外な展開に驚いてしまい書き残したかった
いろんなこと省略

両親からの虐待にあい、その両親を殺害
無差別殺人まで起こした少年X

家族の愛情を受けてこなかった彼と

両親や祖母そしてペットたちとの
愛情たっぷりに育った愛衣との対比

肉親からの虐待事件が後を絶たない今
それが次の事件を引き起こす・・・