トライアングルの部屋

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薬屋のタバサ 東直子

2018-12-06 07:56:30 | 本 2018年
ネタバレになるかも

不思議な話だった

読み終わった後
なんだったの?という疑問

背景がよく理解できないまま
先が知りたくて
一気に読んでしまった

薬屋を経営する男

平山タバサ

母親が「奥様は魔女」に出てくる
娘の名前をつけたって
それを機に
代々伝わる平山薬局を
タバサ薬局店に変えた
(真逆の不思議感?)

医者の免許も持つ
(ふつうは医者の肩書を表に出すよね)

年齢不詳

両親はすでに亡く
一人で経営していた

そこにどこからか
山崎由実という女性が
ふらりとやってきて
居候することになる

こちらも年齢不詳

どうやら子供を捨ててきた
過去がある感じ

そして家事や
店の仕事を手伝うことになる

男女の関係はない

町の人たちも
不思議な人ばかり

最初に奇妙な感じがしたのは
自転車屋のおじいさんの死期を
タバサが薬で調整しているのでは?と
思った時

医者の免許も持っていて
死亡診断書も書けるなら
どうにでもなる

つらい介護生活になるなら
それも本人たちのためか?

タバサと由実
二人の間に愛情など
ほとんど感じられないまま
話は進んでいくのに
自然と男女の関係になり
由実は身籠る

印象に残った文章

自分はこれから
必ずいつか死んでしまうものを
また新しく産もうとしている

命を産むということは
死を産むということである

別の生き物の気配が
身体の中から波立っている

自分もこんなふうに
生まれる前の状態にあったことが
不思議に思えてならなかった



この不思議な町は
由実の過去や未来の姿を
見せていたのか?

輪廻転生か?

時々出てくる
タバサの母親の言葉は
歌人でもある東直子さんならではかも

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