やあよのブログ

コツコツと詩を書いています。楽しく読んでいただければうれしいです。

陽射し

2022-08-14 09:54:32 | ポエム
夏休み 訪れた郷里
久しぶりに逢うあなたは なにも知らない

新しい環境 都会の街並み
僕がすきで脱出した町に あなたは住んでいる

あなたになにもしなかったのは 
いつか町を出るつもりだったから

陽射し
あなたはこの町できっと幸せになるだろう
僕が都会でどんな生活をしているかを
想像もできないまま
陽射し
あなたはこの町でずっと生きていくだろう
僕が都会で素敵なことを見つけたのを
なにも知らないまま

新しい生活はまぶしくて 僕に希望をくれる
誰よりも輝く誰かを見つけたこと あなたに言えなくて

あなたに言えなくて…



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追憶

2022-08-12 09:24:14 | ポエム
8月の連休は どこか 若い日を振り返らせる
夏の日の想い出は いつも 卒業したあのころ

届かな感が支配した 憧れは夢のよう
置き去り感が 振り向けば 玉砕した青春のよう

くだらない冗談でも 彼女は笑ってくれた
想い出す日々が 背後から迫ってくるようで

多分 想い出が僕を覚えていたの

あのころの仲間の記憶は 若いころの僕
鏡を見て あのころの写真の自分が 自分と思えないくらい
なにもかもが変わったっていうのに
なにもかもが変わらずにいたころのように

あのころは幻だった 未来にたどり着いた
幸せになれたんだとしたら 僕は永遠を手にしたの

多分 未来が僕を呼んでくれたの…



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写真立て

2022-08-11 02:22:37 | ポエム
人は どうして 夢を見るの
どこにもない幸せを夢見るの

人は どうして 遠くへ行くの
偶然 出会えたことも忘れて

遠い昔 置き忘れた夏の思い出
覚えているくせに 変わり果てて

もう あなたにあげた写真立ては
どこかへしまい込んだまま 古ぼけて
捨てられない記憶は 懐かしい人は
きっと いまも生きている 忘れないで

僕が生きている証なんて 
どこにも残しようはないけど
あなたのこころに いつまでも
残ればいいと 指を嚙んだ

指を嚙んだ…



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限界レベル

2022-08-08 13:36:26 | ポエム
8月のある日 彼女が部屋へやって来た
最近 なにもかもが楽しくなってきた僕に
彼女は言った

最近 占い師さんに占ってもらったの
努力が身につきやすい ストレスのキャパシティが大きい
でもそれじゃあ 他人の尺度と違ってダメでしょ?
だからって 他人の人生は関係ないんだけどね

努力が身につきにくくて ストレスのキャパシティが小さい
そういう人が多いんだね 僕等の尺度じゃダメなんだね
だからって 他人のことなんて関係ないんだよね

自分の人生は自分が進めるしかないもの
自分の生活は自分でするしかないもの
そういうことに不自由な人もいるけど
自分の人生に他人の人生は関係ないもの
自分で解決させることばかりだわ

限界レベルってものが 彼女は高い
僕はそんな彼女を敬愛している




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衛星

2022-08-06 19:27:19 | ポエム
8月の目覚めは 目ばかり冴えていて
起き抜け あの子のことを 想い出していた

見た夢も覚えていないくらい 現実に侵されて
安全圏に身を置くように 自分の部屋で呼吸してる

もう一度 あの子と出逢えたら

自由に生きていくのが困難な時代さ
無軌道に 夜になったら 近所をさまよって
どこか遠くへ行きたいけれど
あの子も きっとどこかへ 自由になりたかった
やっと あれが恋だったと気づいたの

新しい人生の幕開けは あの子との別離
こんな時代に生まれたこと 嘆きたくないの

やっと あれが恋だったとわかったの…



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