さて、大潮です。
ダイバーによって、ダンゴウオの抱卵が観察され、すでに子どもが産まれています。
彼らの写真を見ると、どうも抱卵する穴は、
オオヘビガイとか、なんかそういう生物由来で岩の壁面に開いた穴のように見えます。
ふむ。。。
潮だまり派のわたしが、ダンゴウオの抱卵個体を発見するのは至難の業のような気がしてきました。
秘密兵器が役立たずというか扱いきれないというか、
まぁ、穴が小さすぎて入れることもできなさそうだし、
そうなると、肉眼で水平方向の穴は……潜らない限り水中のものは見れません。
しかし、
今年の初ダンゴのときに、
潮が引いたあとの穴に魚が残っているのを観察して、
もしかしてダンゴウオもそういうことがあるんじゃないかと思ったのです。
図にするとこんな感じ。
つまり、大潮の最干潮で出てくる穴なら、まぁだいたい水中だから、
そういうところで抱卵しててもいいんじゃないか…という都合のいい解釈です。
現場はこんな感じ。
今晩は、風も波もなく、いいコンディションでした
頑張りました。しゃがんで壁面の穴という穴をのぞきました。
おっ、魚がいます。。。
うーん、なんだろう?
いくつものぞいていくと、ナベカはなんとなくわかるようになりました。
ぬるんとした感じで、眼の近くに筋があって、独特なおでこ周りの形状でわかります。
しかし、これは??
すっかり空気にさらされて、くたっとしているようにも見えるので、
ぴしゃぴしゃと水を入れてやる…。
「ほうら、潮が満ちてきたよ。ヒレとか伸ばしてごらん」
うーん。。。わからん。
ほかを探しても、何度もこの穴に戻ってきて、確認をする……。
そのたびに水を入れてやると、ついに顔がよく見えるようになりました。
なんか、もじゃもじゃが見える…。
あれ? これはコケギンポか! とさか(皮弁)か……。
ああ、残念。わかっていたけど、ちょっとだけ期待してしまいました。
けっきょく、穴という穴を探して、ナベカ3匹、コケギンポ1匹でした。
ふつうの(?)ダンゴに癒やされました。。。。
さすがに空気にさらされるような潮間帯の穴では抱卵しないのでしょうか?
そうするとダイビングでしか観察できないのでしょうか?
手詰まりか。。。。
【その他】
ウミユスリカはいっぱいいました。
アカエラミノ、アオウミウシ、クロヘリアメフラシ、ミドリアメフラシ、タツナミガイなど。
海藻も伸び、海が生きものでざわついていました。
なんかの稚魚も多かったですね。