晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

キタマゴタケにみるキノコの同定の限界

2013年10月16日 | 生き物
タイミングの問題か、意外とキノコ祭りにならない近所の雑木林ですが、
たまにキノコの同定でお世話になる「三十九さんの部屋」で驚愕の記事を見つけました。

ウチの近所にもよく生えるキタマゴタケの関するものです。



今年見たキタマゴタケたち。

さて、このキノコ、三十九さんの部屋の記事『いわゆる「キタマゴタケ」』よると、
なんと、以下の3種類がまざっているのだそう。

タマゴタケの黄色型
キタマゴタケ
チャタマゴタケ黄色型


詳しくは三十九さんの記事を読んでいただくとして、まぁ、記載の混乱とか、
そもそもの同定の難しさとかが混ざって、なんだかやっかいです。

キノコ図鑑を見ると、だいたい「本当は掲載腫の2、3倍はある」というようなことが書いてあって、
それは、誰も見たことがない新種が2、3倍あるということではなく、
同じ種類に見えるキノコをちゃんと研究すると、2、3種混ざっている…ということなのですね。

このキタマゴタケもそういうことで少なくとも3種類が混ざっていて、
外見だけでは同定ができないという……。

最近読んだこの本の世界だ。。。



『自然を名づける なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか』(キャロル・キサク・ヨーン/三中信宏訳/NTT出版)。
長い間、人間が五感を使って、いわゆる「本能」で分類してきた生物分類の世界で、
DNAによる分類が強烈な違和感を与えているという話。

キノコの場合は胞子を見れば分かるかも知れませんが、
それも人間の五感では分からない領域です。

ああ、こうなるとキノコはふつうにはまったく同定できない生物群ということですね。






最新の画像もっと見る

コメントを投稿