駅の改札を出る前に小用を足して 手を洗おうとしたら2つある洗面台は満員だ、 一つは中年男が櫛を使ってから顔をじっと眺めるの作業を繰り返してる、もう一つは俺と同年輩のハンチングの爺さんが背広を引っ張ったり襟を直したり、後ろから見てると何度やっても変わらないと思うんだけどなかなか終わらない。
俺のイライラしてる顔が鏡に映ったのか中年男がそそくさとどいてくれた。
久し振りの大塚駅、 まだ時間があるのでブラブラしてると広告の絵で塗りつぶされた都電らしい乗り物が通って行く、良く見るとやっぱし都電だけど薄黒い絵で塗りつぶされて昔の都電の雰囲気とは大違い せっかく残った都電、以前の姿で走ってもらいたい。汚い物が動いてる様に見えてしまた。
バラを描く
少し遅れて合コンの会場に入ると なんと先程のトイレで身だしなみを直してたハンチングの爺さんがいてそれも同じテーブルに案内される。 話してみると思いのほか感じがよくて友達になれそうな人だ。
少し経つとハッピバースデーの曲が流れて誕生月の人が台の上に呼ばれ 自分も呼ばれてまった。
パチパチする線香花火みたいのが刺さったケーキを貰うとインタビューを受ける。
司会者の何年生まれですかの質問に答えると 戦前生まれの方ですね と言われてしまった。 せっかく若く見せてモテようと思って来たのに、これじゃもてるわけないよね。 司会者はもっと考えてやって貰いたいものだ。
幸い先程の爺さんが俺より年上だとの話しで慰められる いい爺さんがいて良かった。