星に願いをささやけば
置き去りの夢 すすり泣く
冬の川辺の遊歩道
ふたり黙った帰り道
そばにいたい だけど
さよなら
つらい想いをさせるため
君を愛したわけじゃない
僕の言葉が今たしか
幼い君を傷つけた
星が流れる だから
さよなら
君に逢うため 雲より高い
山道越えて 旅を重ねてきたのに
つぶらな瞳 涙が揺れる
なにも言えなくて
僕も泣いた
君の倖せ願うのに
なにもできない歯がゆくて
どうしようもないことが
あると思い知った夜
すべて捨てて ここに
残れたら
愛を語った遊歩道
いつもふざけあったベンチ
君は迷子 小さな
肩を震わせ 立ちすくむ
星が消える 夢に
さよなら
強く抱くほど 悲しみが増える
あふれる想いが響きあうのに なぜ
涙のしずく 頬をつたわる
好きとつぶやいて
僕も泣いた
君はマフラー ほどいて僕に
やさしく巻きつけ 忘れないでとくりかえす
あした 僕は帰る 遠い東の国
倖せにできない
許して 許して
『小説家になろう』サイト投稿作品
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