日曜日・祭日を除いて毎日午前9時~10:30時まではクラスという勉強会がある。収監者が講師で自主的に運営している。黒板、白墨それにノート、ボールペンは請求すれば支給される。科目は語学で英語、フランス語、ヒンディー語、アラビア語などがありその各語に初中上級のクラスがある。第2収監区は本来外国人専用なのだが半分以上はインド人が占めていた。ヒンディー語クラスで読み書きの勉強をしているのは多くの若いインド人だった。事情があって学校に行けなかったのだろう。
アミーゴはいい加減な野郎だ。スペイン語クラスの新設の許可が出たのに昨日、今日とクラスを休んだ。講師なのに参加せず寝床で横になっていた。ありもしないおこぼれのスタッフを待って夜遅く迄起きていたせいだ。ショッカンが吸う準備をしようとすると、すっと起き上がり物欲しそうにじっと見ていた。期待が見事裏切られてドターと横になり、ちびたビリをやけにプカ々と吹かしていた。アミーゴはシックなのかもしれない。しかしクリスマス前、大使館の差入れがあったんだろうその金がもう無いと言うのか、ここでは他人のこと等考える余裕はない。自分のことは自分で始末するしかないのだ。