ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・53

2014-04-02 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward

Bバラックは本来独房だが現在各3名ずつ入っている。これはそのまま新しいワードにスライドしていくだろう。問題はAとCバラックの大部屋にいる外国人だ。ここの住人もある程度グループが出来ている。それに属さない者達の混成グループをどうするか、その駆け引きが続けられていた。
 ショッカンが昨夜、今夕と2回スタッフを返してきたが珍しいことだ。今日ぼくが裁判所で約1500㌦の返還を受けたのを知っている、奴の保釈金5000ルピーを出してくれる可能性があるのはぼくしかないと思っている筈だ。だがそう簡単に出す訳にはいかない。それにドルをインド・ルピーに両替する困難な仕事が残っている。
 ピーターはスタッフをやっている。アシアナでシックを抜いてきたのだがもう既に粉を手放せない身体になっていた。キシトーから預かった2パケを奴に渡した。シンジケートのあっちこっちで借金だらけらしいがどうするつもりなのか。ドイツの家族もそう豊かではないと奴から聞いた事があったし組織に支払うスタッフ代や弁護費用も厳しいという話しだった。
「自殺を計った彼女はどうする?」
「まず俺が出てドイツで金を作る、それから彼女を迎えに来る」
20㎏のブツがデリー国際空港の搭乗手続きで発見され空港警察に逮捕された。ぼくは120gのスメック所持で現行犯逮捕された。インドの判例によれば120gのスメック所持はミニマムで10年の刑に相当するらしいが20㎏はどんな刑になるのかぼくには想像も出来ない。


桜は満開だが湾の釣りは最悪だ Tさんから竹の子掘りに行こうと誘われた
昨日はちょっと体調が良くなかったからと断った 
おやじ達の話題はわらび ふき つわ 竹の子だ どれも旬で酒の肴にもってこいだ
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする