ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No5 Ward・・・・・22

2015-02-23 | 4章 デリー中央第一刑務所No5Ward

 今、刑務所内にはスタッフが溢れている。2~3日前、刑務官のチェックでインド人が捕まった。20gの所持だった。監房の側溝にパッキングされた粉が発見された。一度、放置されたスタッフは回収できない。ぼくは一度パケを落とした事があった。ワード内にリヤカーで食べ物を売りに来るがそこで支払った時クーポンの間からパケが落ちた。ショッカンと探しに行ってパケを見つけ手にしたところでリーダーに捕まった。網を張られていた。大きな問題にならなかったのは幸いだった。ワード内の収監者の数は少し増えているが大した変化はない。月に1人くらいが出所してそれより多い人間が入ってくる。新入りは全員の目でチェックされる、金のあるジャンキーが入ってきたら商売になる。アフリカンにとっての上客はやはりヨーロッパ人と日本人のぼくだろう。この大口の固定客の他に小売のルートがあるがここで上がる収益も馬鹿には出来ない。今、小売の中心は6房のムサカと7房のジュドゥだ。スリランカ人やインド人が度々パケを求めて出入りしている。クーポンで70ルピー、現金だと50ルピーこのパケの値段は変動しない。シンジケートは強い力で価格を維持している。彼らは如何してこんな高いパケを買えるのか不思議だ。ぼくにとっての70ルピーは日本円に換算すると200円くらい煙草1箱分だという感覚しかない。煙草とビール1本の値段でここでは3パケが買える。このすり替えられた論理のマジックに疑いを持ちながらもドラッグの酔いの深みへ落ちていく。
 オマールは毎食後トイレで吐いている。インドの食事が自分には合わないのだと言っている。インド独特の調味料の臭いが吐き気につながっているようだ。ぼくも一度、全くインド食を受け付けない時期があった。塀の外だったからチャイニーズ・メニューを持ったレストランに通った。暫らくするとインド食は又、食べられるようになる。ここは刑務所の中、我慢するしかない。
 

良い天気だがちょっと霞んでいる 例年より早いらしい 黄砂が飛んでいる
それだけならまぁ我慢はできる やっかいなスギ花粉が飛散し始めた 
今日は多い予報 非常にありがたくない
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする