たすくの空中散歩

千葉県我孫子「石臼と麦」店主、相澤たすくの農作業や工作や
日々の一喜一憂を記録していきます。

振り返り日記~8/29、<吉祥寺→我孫子>自転車の旅

2010年10月17日 20時44分35秒 | 一喜一憂

さて、今回の引っ越しの目玉企画、楽しみにしていた野望が「我孫子まで自転車で帰る!」計画でした。
スキあらば自転車の旅をいつも狙っている僕がこの機会を逃すわけがありません。

引っ越しの荷物は業者さんに一日預かってもらって、自転車旅セットと、最後に残った身の回りのものを積み込んで、14時ごろに吉祥寺のアパートを出発しました。

ルートはとても簡単で、「五日市街道」→「青梅街道」→「靖国通り」→「国道6号線」を乗り継ぐだけです。

では旅路をざっくりと。

まずは、アパートのすぐ前の<五日市街道>をしばらく走ります。
環八を越え、高円寺、環七の手前で<青梅街道>に合流します。
<青梅街道>をしばらく走り、中野区を抜けて一休み。そのまま新宿のど真ん中を突っ切ります。
新宿ガード下、歌舞伎町の超人ごみを抜ける頃、青梅街道は、日本の心の道<靖国通り>へと繋がります。防衛庁を通り過ぎ、坂を登ったら市ヶ谷で一休み。
ここまでの道のりで約2時間。旅程の3分の1です。

水分補給もたっぷりして、気持ちも新たに出発です!
靖国神社、武道館を横目に坂を下ると、大好きな街、神保町、神田、お茶の水です。
何度も来た古本や楽器屋さん地帯を通りぬけ、秋葉原を抜けた先が日本の道路の起点、日本橋です。
浅草の情緒あふれる街並みを眺めながら、その名も<江戸通り>をしばらく行くと、それが隅田川を渡ったところで国道6号線、<水戸街道>へと変わります。後はもうひたすらこの道を進むだけ!

墨田区、荒川を越え、葛飾区、中川を越え、向かい風の中、どこまで続くのかと疲労の中途方に暮れ、日も暮れはじめた頃、ようやく江戸川が見えてきました。千葉県です!

何やら江戸川が、やたらと美しく優しく見えます。
そして、コンクリートとアスファルトだらけだった風景が、川を渡り千葉県に入った途端、急に緑と畑にあふれた風景に変わりました(笑)。「千葉に帰ってきたんだ!」という安堵感が体を包みます。

と、喜んだのもつかの間、旅路はやっと3分の2。周囲はあっという間に暗くなってきました。

なにしろ前日が徹夜だったものですから眠くてしょうがなくて、ほんとうは東京にいる間に漫画喫茶にでもよって仮眠をとるつもりだったのですがなかなか見つからず、ある時点で諦めの境地に達してから、僕の中で何かが吹っ切れました!
「ランナーズハイ」モード突入!!
いくら走っても、全く疲れも痛みも感じない!人体の摩訶不思議です。

松戸の中腹で小休憩。
その時食べたセロリ牛丼とおしんこと味噌汁の奇跡的な美味しさは忘れられません。

松戸を抜けると柏が見えてきました。

柏は僕が19歳の時、初めて一人暮らしをはじめた街です。
あれから10年。
同じ場所を同じ自転車で走ります。相棒よ、もう少しだ!

走り慣れた道が黄昏のように通り過ぎてゆきます。見えてきました!我孫子です!!

さらに新居のある下ヶ戸に向かうために、いつもよりも多めに6号を走ります。
大利根橋の手前で6号を降りて、静まり返った住宅街を抜けます。
常磐線の架橋をくぐり、最後の最後、ゆるやかな長い坂を登ります。
登りきったその先、真っ白なアパートがひと際輝いて見えます。

20時30分、新居到着!!だいたい予定どおり。

ひとしきり感傷に耽った後、すぐ近くの実家へと向かいます。

「ただいまー」

帰ってきました。いろんな意味で。

それから美味しくビールと食事をいただき、ゆっくりお風呂に入り、ぐっすりと眠りましたとさ。

この旅で僕は、東京を横断しただけじゃなくて、自分の一人暮らし人生も横断したような気がします。

飲み干した500mlペットボトル5本。帰ってきたぜ、我孫子!!




コメント
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