潤發先生の映画を追っていくなかで、
観た人たちの評判が悪く、あんまり観たくないなーと思っていたのが
『バレットモンク』。
いつ観ようか迷っていましたが、最近体調も悪いし、
そんなに真面目に映画を観る気分ではないなーということで、
ちょいと観てみる気になりました。
もし、これから観る予定があるという方がいるなら、
絶対に期待するべからず!
と言っておきたい。
潤發が亜州影帝であることは忘れるんだ!
メイン画像の二挺拳銃なんてないと思え!
潤發が主役だなんて思うんじゃない!
「弾丸坊主」じゃなく、
「軽くグリーンデスティニーをしょぼく再現した」作品だと思いなさい!
これだけ言えば大丈夫か?
さて、本題ですが、
私はあまりに期待していなかったために、意外と楽しめました。
だから、皆さんもたっぷり期待しないで観た方がいいかと思います。
観る迄はshit映画と思っておきましょう。
わりと見所もあるし、B級であると認めてしまえば、なかなか悪くはないですよ。
この映画の実質的主人公・カーは、ラッシュアワーの地下鉄でのスリをなりわいにし、
一方で日本人(マコ)が経営する香港映画をかける名画座の映写バイトでもある。
彼の前に突如現れたのが謎のチベット僧侶(チョウ・ユンファ)。
彼は何ものかに追われている最中に、
ホームに落ちた少女を、カーの目の前で不思議な力を使い助ける。
実は彼は60年もの間、巻き物に書かれた教典を守り続けるために、悟りを開き、
不思議な力と不老不死の体を持った選ばれし名も無き僧なのである。
彼は、自分の次に守護者の使命を果たす者がカーであると信じ、
このスリの若者に付きまとう。
だが、二人は教典の秘密を追う結社に襲われ、巻き物を奪われてしまい…
どうです?
見方によっちゃあおもしろそうでしょ!
カーとモンクの絡みが、なんとなく微笑ましくて好きなんですよ。
ちょっとしたギャグめいた会話も、この映画のなかではバランス取れててよいです。
カーの部屋にモンクが勝手に入り込んでココアパフ食べてるのも、なんか可愛らしい。
だいたい潤發がアメリカの若造に「おっさん」呼ばわりされてるのが痛快なんですけど。
それに大らかに受け答えるモンク、優しさを感じます。
それにカーが、カンフーファン?ってところも、
ちょっとナードな子なのか?と親近感覚えたり。
映画にあわせてカンフー勉強してるなんて、健気じゃないですか!(笑)
しかし、それがモンクのお眼鏡にかなうってのはどうなんでしょうね。
カーの惚れるお嬢さんもなかなかすごい設定のお嬢さんで、
チベット語は話せるわ、父親は大物マフィアだわ、
自分で爆弾集めちゃってるわ、もうどういう生活してそうなるんですか!
確かにバッドガールだ。
映画館のマコさんは配役としてはもったいないくらいですね。
でも、若者たちとモンクやマコさんの見守る立場の関係が暖かく感じられて、
そこがこの映画のよさでもあります。
深さはないけどね。
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あとハリウッド二作目の『NYPD15分署』。
これは、中国系ベテラン刑事の潤發先生と、
彼のチームに配属された新人刑事、マーク・ウォルバーグの友情もの。
中国系マフィアとの繋がりを持つことで出世してきた汚職刑事であるニックと、
彼と同じ道を辿ろうとする新人ダニー。
疎まれていると思っていたら、実は自分と同じ過ちを犯してもらいたくないと、
わざと突き放した態度をとってきた後輩思いのニックとの間に、
先輩後輩ではなく、相棒としての信頼関係が生まれます。
これは、テレビドラマでも十分いけると思うんですが、
映画にしちゃうと、妙に薄味です。
たとえば、『インファナル・アフェア』シリーズの、
「俺は警官として死にたいんやー!!」
という世界が好きな方には、普通にたのしめるんじゃないかと。
多くは望めませんが。
始めに出てくるランプ店の銃撃戦は潤發ファンには満足出来る場面かも。
二挺拳銃だし、トランプ出てくるし。
鼻歌混じりにお金置いてランプ持っていくところまでで拍手したくなる。
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