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古き良きロマコメの王道を行く! 映画「恋人を取り戻すには」

2022-02-16 | movie/【今週のウチシネマ】

2月14日に、Amazonプライムビデオで配信開始された映画恋人を取り戻すには(I Want You Back)」
(元はこいびとをとりもどすにはというタイトルだったのですが配信後に変更したらしい。)
映画「パシフィック・リム」や「レゴ・ムービー」などで知られる
チャーリー・デイが出演するロマコメということで以前から配信を楽しみにしていました。

ジム・トレーナーのノアに突然振られたエマ(ジェニー・スレイト)、
そして女優の夢を追いかけたいという理由で長年の恋人アンに振られたピーター(チャーリー・デイ)。
同じビルに勤める2人は偶然知り合い、振られたもの同士で意気投合。
相手は自分といるべきなのに分かっていない、と信じる2人は、
新しい相手と付き合い始めたお互いの元カレ&元カノを別れさせるため、
エマはアンの学校にボランティアとして忍び込み、相手を誘惑。
ピーターはジムに入会し、ノアと仲良くなってエマとよりを戻すようそそのかす計画を立てる…

 

作中で引用されている「クルーエル・インテンションズ」は実は見たことないんですが、
元カレを別れさせようと奮闘させる「ベスト・フレンズ・ウェディング」を思い起こしたりするロマンティック・コメディです。

正直、それほど期待はしていなかったのですが、
私にとっては「マン・アップ!」以来のお気に入りロマコメの一つに仲間入りしました!

わかりやすくてありがちなコメディと思わせておいて、最後まで紆余曲折あるのが見所。
何より、最後のオチが古典恋愛映画のように伏線がキマってて嬉しくなりました。
主人公たちの出会い方と結末。ここ大事。
ベタなようだけど、クラシックな定石をキッチリ押さえてるから、そこまで退屈にならないんですよね。
会話の多さも好きなポイントの一つ。

 

エマとピーターが出会った時点で、2人でくっついちゃえば簡単なのに、なんて思っちゃいますが、
ハンサムなノアと付き合ってたエマ曰く、ピーターは1、2年かけて愛を育んていくタイプの男性なので眼中にないらしく、
ピーターがノアの相手を誘惑するアイディアも却下されます。

(ピーター「みんな僕と友達になりたがるんだ。大学時代も女の子たちが『あなたはいい友達ね』って」
 エマ「あー、かわいそ」ってやり取りに笑う。言い方!笑)

でも、ピーターは子供と遊ぶのが得意で高齢者思いの好男子だし、
生徒の相談に乗ってあげられるエマはユーモアがあり気さくな大人で、
失恋仲間(劇中では「悲しみの姉妹」なんて表現されてるのがまた良い)というだけでなく、
お互いの良さを見つけて相手の本質を褒め会える間柄になっていくのです。

最近「ルパン三世」Part.6の中の某エピソードを見てから
関係を構築する登場人物の稚拙な描写に対してずっとムカッ腹立ってたので、(引きずりすぎ・笑)
このそれぞれの関係性が深くなる過程を見てかなり満足しましたし、
腹の立つ対象には「少しはこういう王道ロマコメでも勉強してこいや!!」と思ったりしました(笑)。

 

エマが学校演劇に無理やり出席する羽目になった男子生徒に明かす大人の秘密にも共感します。

「大人はみんなしっかりしてるふりをしてるの
 ヘマをやらかさないようにって思いながら
 で、本当に失敗すると本当に惨めな気持ちになる」

大人になって恋愛映画見ると、彼らが経験する辛い&恥ずかしい出来事も割と経験済みで、
自分のことのように痛みを感じるから、
このセリフで冒頭の非常階段で泣いてるエマとピーターを思い出すし、
過去に非常階段で泣いてた自分のことも思い出す(笑)。
ホント、大人って辛いよね…。

終盤でエマとピーターがもう会うこともない、となった時も、自分のことのように辛く感じたなー。
感情移入できるということは楽しめているという証拠ですね。

まぁ、本編は90分くらいでもいい長さだとは思いましたが、
久しぶりに楽しいロマコメを見て、心からスッキリしました。

 

ちなみに、チャーリー・デイの吹替を高木渉さんが担当しているのも嬉しい。
声のトーンが似てるのに、意外と「モンスター上司」以来?の吹替なのかも。
もしチャリデイが日本語喋ったら高木さんそのものだと思うんだよなー。

あと「パシフィック・リム:アップライジング」で共演してたチャリデイとスコット・イーストウッドが
一緒にランニングしてるのを見るのも、異世界感があって面白いです。
ネイトと一緒に走る羽目になるニュート(笑)。

I Want You Back - Official Trailer | Prime Video

 


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