啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ムラサキケマン」と「ミヤマキケマン」

2011-05-04 08:24:13 | 山野草

華マンとは、仏堂の欄間や仏塔にかける装飾物のこと。国宝クラスの仏像や仏具など、作られた当時は金箔や漆など使い、色彩豊かなものが多かったようだ。仏様に関連する装飾物の名を借り、紫や黄色で奇妙な形をした花の部分と切れ込みの深い葉(ニンジン状)が、妖しい雰囲気を醸し出している。

「ムラサキケマン」は群馬辺りでは里山の半日陰の場所など、今頃の時期にあちこちで見かける。杉林の縁など環境の厳しいところでも元気。少しグラデーションのかかった紫色の花は、日陰の中で目立つが、良く見ると何だか妖しい感じがする。ケシ科の2年草だという。藤岡市南西部の高山地区の御嶽山ハイキングコースの林道にいっぱい咲いていた。

「ミヤマキケマン」もケシ科の2年草。ケマン草で花が黄色の“キケマン”もあるが、これは本州中部以西の海岸沿いなどに自生しているというから、下の黄花の写真は“ミヤマ”タイプで間違いないだろう。上記の御嶽山でも見られたが、この写真は桐生市の鳴神山のものだ。もっと群れて咲いているものもあったが、登山道で初めて見つけたものを撮った。キケマンより深い山に咲くことからこの名が付いたそうだ。

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