
新緑の雑木林。未だ地面は枯れた色で占められるが、木々の新芽を上回る新鮮なグリーンの葉が輝き、白く小さな花は可憐。自生している「ギンラン」に今年も会えた。今月10日に紹介した“キンラン”が咲いている場所と同じ「秘密の場所」。株数が年々少なくなっている。
「ギンラン」はラン科キンラン属の多年草。何時の頃までかは判らないが“昔は里山の雑木林に普通に見られた”という。野性ランの一つ。黄色い花をつけるキンランに対し、白い花のものをギンランと呼ぶ。私の知る“秘密の場所”では、キンランとギンランがほとんど同じ環境で自生しており、花の咲く時期がややギンランのほうが遅いという感じがする。
※このランは、ラン菌を必要とする特殊な生育環境が必要で、栽培することはプロでも難しく、事実上不可能だという。それでも盗掘されてしまう。10日に写真で紹介したキンランの花(株)は、1週間後には陰も形も無くなっていた。掘った跡が残っていた。4,5年前にキンランを初めて見つけた場所にあった個体も、掘り返されていた。残念で仕方がない。
栽培が難しい植物を盗掘しても、枯らすだけです。野に置き愛でましょう。園芸店の皆さん、農協の担当の方など皆さん“絶滅危惧種など貴重な山野草を仕入れないようにしてください”。販売すべきではありません。売れなければ盗掘も減ると確信します。