京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

着終わった長襦袢、しておいてほしい事

2018-03-11 13:34:54 | 着付あれこれ
そろそろ、卒業式、入学式の季節になり
着物で出席しようと考えてご準備なさってる方も多いかと思います。

今日は、日々、店で、着付けのお仕事をさせて頂いていて
感じていることをアドバイスさせて頂きたいと思います。


着付けのご依頼をいただいたお客様からは、
前日までにお着物をお預かりしてチェックをさせて頂きます。

その時に、長襦袢の衿に、差し込むタイプのプラスチックの衿芯が
入ったままになっているお客様が時々いらっしゃいます。


その衿芯、急いで抜いてみると
「ぺっきん」と衿をたたんだままの形に折れてしまっていて、
そのままお着せするとキレイな衿を抜いた形になりませんので
「矯正しておきますね」と、その癖が治るように丸めてクリップを留め
文字通り当日までに矯正しておきます。


着付け教室の皆さんには口を酸っぱく言ってます
「衿芯は、着終わったら、必ず抜いて丸めておくか、まっすぐにしておくこと。
折れクセがつくと、使い物になりません。
お安いものですが、ちゃんと使えば、何年も使えます」って。


自分で着る方なら、そうすることもご存じですが
いつも着付けてもらっていると、黙っていても
着付をしてくださる方が、準備の際に衿芯を入れて着付けて下さってますから
まさか、襦袢の衿の中にそういうものが入っていることすらご存じないのでしょう・・・

『ん??
ちょっと待って~~
衿芯入ったままってことは、着た後そのまましまっちゃったことよね・・・』

・・ということになりますので
ここで、私の指導が入ることになります(笑)


そもそも半衿とは・・・
長襦袢本体の衿が汚れるのを防ぐためのものです。
それさえ付け替えれば、長襦袢全体を洗わなくても済むように・・・。


最近は、半襟の役目や、とったり、つけたりする事すら知らずに
長襦袢を着たら、そのままおしまいになっていらっしゃる方が
増えたように感じています。

少し、強い言い方になりますが
「半衿や足袋は、下着や、靴下と一緒と考えてください。
一度着たらお洗濯しますよね?
汚れたものを次の日も同じもの着ませんよね?
」なんて言いますと
わかってくださるようです。

説明不足の反省の意味も込めて
衿芯が中に入っていることを説明するように、
半衿は着た後、すぐに外してご自分で洗うか、クリーニングに出すことを
アドバイスするようしています。


一度くらいなら着た後、そんなに汚れは目立ちませんが
そのまましまい込むと、皮脂の汚れは変化し、浮き出てきます。

すぐに外して、洗えば、簡単に汚れは取れますが
何年もそのままになっていると、シミになり取れなくなってもう使用不可なんてことにもなります。
ちゃんとお手入れすれば、また使えるのに
ダメにしてまた新しいものを買うのはもったいないです。

ただ、たまに、
着付けの前に、あまりに半衿の汚れがひどく、見るにみかねて
付け替えましょうか?と提案しても
「今回はそのままで結構です」という返事が返ってくることがあって
がっかりさせられるときもあります。

せっかく着物を着るのに、半衿や足袋が薄汚れていては
不潔ですし、台無しだと、思います。

私は、やっぱり、素敵に着物を着てほしい・・・と思いますので

お着物を着た後、次にも気持ちよく着るために
ぜひ、片付けるときにも気を付けてください。

わからなかったら、ご遠慮なくご相談ください。
畳み方も、つけたシミや汚れの相談も、何でもどうぞ・・・


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