アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

せっかくだから悩みましょ。もがいたってイイじゃない。

2019-03-19 17:02:11 | 心や気持ちのお話
ここのところ、コラージュを通じて、迷うとか悩むとかについて考えてきました。

コラージュやコラージュボックスを作るプロセスで、どれをどこに貼ろうかとあれこれ迷ったり
悩んだりするのは、けっこう楽しいものです。

悩みすぎて煮詰まっちゃう人もたまにいますが、それでもなんとかそこをクリアして完成できた時には
悩んだ分、満足感は大きいようです。

なぜそこの部分で悩んだのか、その時どんな風な気分になったのか、悩んだプロセスをじっくり
たどっていくと、たぶん大きな気づきがあるのだと思います。

グループでのワークだと、残念ながら時間の制約があったりして、そこまでいかれないことが多いのですが、
アトリエでじっくり行うときには、そういう気づきという宝物を持ち帰れる人は多いです。

つまりね、何が言いたいのかっていいますとね、世間ではわりに「悩む」とか「迷う」というのは
よくないことで、早く解決した方がいい、サポートした方が良い、みたいな風潮があると感じるのですよ。

私はあまのじゃくだから、単純にそうは思わないの。

せっかく悩んでいるんだから、存分に悩ませてあげたらいいと思う。

(もちろん、悩みの種類にもよります。早急にサポートして解決しなければならない悩みもあるはずですから。)

数年前うちの次男は、せっかく希望を持って就職できた所でひどいイジメにあい、ぼろぼろになって苦しんだあげく
退職しました。

その後、小説家を目指すとか言いまして、夜のスーパーでレジうちのバイトなどしながら、昼間はほとんど部屋に引きこもって
いました。

それが数年続いたんだけど、小説家としての芽も出ないみたいだし、何を考えているのかなぁと案じてはいましたが、
長い人生の中でせっかく悩んでいるわけだから、じっくり悩ませておいてあげようと夫と話し合い、放っておきました。

やがて、数年間閉じこもっていた部屋から出てきた次男は、自ら職業訓練校に通い出し、電気二種だのボイラーだの消防ナントカだのの
資格を次々に取って、現在ビル管理会社に就職することができました。

小説家になる夢は捨てていないようですから、休日には何かしら書いているのかもしれません。

見ていてイライラすることはありましたが、変に手助けするみたいなことをしなくて良かったと思っています。

たぶん次男は、自分で選んだここまでのプロセスについて、満足とはいかないまでも、
自分なりに納得していると思います。

自分を納得させることができる、というのは大事なことだと思うのですよ。