アートセラピー「心のお絵かき」の世界

アートセラピストで妻で母で女の、楽しく豊かでゆるい人生後半日記。

ボリューム麻婆春雨

2010-08-30 12:50:43 | 日記
毎日こう暑いと、台所に立ち、火を使うのも大変ですよね。

少しでも、早くおいしくたっぷり作りたい。

ということで、インスタント食材を使った、なんちゃって料理は重宝です。

インスタント食品って、味がしっかりついているから、そのままだと、私には味がしつこい
感じなのですが、逆にいろいろ食材を加えても、わりに味がきちんと仕上がるので便利なんです。

これは、永谷園の麻婆春雨の素を使います。
3人前です。(一袋でこれ以上は作れません)

豚挽肉200~300グラムを、中華だしか塩・こしょうで炒め、お皿にとっておく。

麻婆春雨を、袋に書いてある通りに作る。

具を煮込み始めたら、先程の挽肉を鍋に入れ、一緒に煮込む。

たったこれだけ。
5分でできます。
しかも、おいしいの。うちはみんな、これ大好き。

絶対店主

2010-08-29 17:42:12 | 日記
今日は、猛残暑の中、主人と相模湖へドライブ。

いつものことながら、非常にスタートの遅い夫であるため、もうほとんど昼という11時半
出発である。

相模湖どころか、津久井湖に着く前にはすでにお腹が減っているのです。

昔は、このペースに耐えられなかった・・・最近は、やや慣れ始めている寛容なワタクシ。

「お腹空いた。なんでもいいから、早く食べたい。」
と、心の中でつぶやく低テンションの私に対して、
「よーし、すてきなレストランで食事をしよう!」
と、なんの下調べも根拠もなく、テンションのみがいたずらに高い夫。

結局、車内で「るるぶ」を見ながら、妻が良さげな店を探し誘導。

初めて入ったその店は、周りを、うっそうとした緑に囲まれ、蔦が絡まる古びた洋風の建物。
蔦の奥に、柔らかい灯りがともっているのが見える、なかなか雰囲気のあるレストランです。

店内は、すごく広いというわけではないのだけれど、テーブルが斜めに配置され、他のお客さんが
視界に入らないような、凝ったつくりになっています。

窓からは、緑濃い広ーい裏庭と山が見え、なんだか、遠いリゾート地にでも来たような気分です。

実際は、家から1時間たらずなんだけど。

主人はすごく気に入った様子で
「なんか、すごくゆったりするねー。」を連発。

お昼は軽いイタリアンが中心のようで、私達は、それぞれパスタランチを注文しました。
オーダー取るのも、作るのも、配膳するのもすべて店主おひとり。

サラダ、パスタ、自家製パン・・・どれもおいしく頂きました。

が、その次。
いきなりアイスコーヒーと、小さく切った2種類のタルトが出てきました。

確かに、ランチセットメニューには、デザートにケーキとコーヒーと、書いてありました。
が、「アイス」か「ホット」かは書いて無く、普通はこういうとき
「コーヒーは、アイスになさいますか?ホットになさいますか?」
と聞くと思うんだけど・・・。

私は、夏でもホットコーヒーを飲むほうなので、びっくりして
「お父さん、アイスコーヒーって頼んだの?」
と聞くと、主人も驚いた様子で
「頼んでないよ。」

タルトも、私達に聞かず、いきなり2種類出てきて
「どちらでも、お好きな方を。」
とか、無愛想に言って、さっさと店主厨房へ。

しばらく、黙ってタルトを食べ、アイスコーヒーを飲んでいた私達は、とうとうあることに
気づいて、声を殺して笑い始めてしまいました。

ここの店主、料理はおいしく、腕は確かなようですが、雰囲気からして、すごい頑固で職人気質。

つまり、選択権と決定権は、店主にあって客には無い、絶対店主の店なのだ。

店内では声をひそめて笑っていた私達ですが、お会計を済ませ、駐車場に出た途端、ゲタゲタと
笑い転げてしまいました。

「すっげー店、な!」
「すっごい店、ね!」
「おいしい!おもしろい!また来よう!」

Japanese summer、 OK

2010-08-28 14:22:56 | 日記
この今年の猛暑、私の記憶ですと、7月20日から始まったと思います。

最初は「この猛暑、お盆の頃まで続くでしょう。」でした。

お盆が過ぎると「8月いっぱい続くでしょう。」

そして今は「9月初旬まで続く可能性があります。」「しばらくは続くでしょう。」

新聞では、9月は残暑が厳しく、10月も平年より気温が高いと書いてありました。

ふり返れば、今年の冬も、いつまでたっても寒かったですね。

3月は2月と変わらず寒く、やっと桜が咲いても、すぐに寒が戻り、桜の上に雪がふったり
4月になっても、ダウンを着ていた日が、たくさんありました。

この暑さは、それの裏返しなわけかしら?

「春物の服を着る日がなかった」って、みんなが言ってたけど、この調子だと
秋物の服を着る日も、あんまり無いかも。

「もうすぐ秋。9月になれば、過ごしやすくなるだろう。」
という希望をうち砕くこの残暑に、少なからず参っていたワタクシなのですが。

昨日、ブラジルから留学してきたお嬢さんに会って、少しお話をしました。

長旅の上、この暑さでは大変だろう、体調は大丈夫かと思い
「毎日、日本は暑いけど、夜は眠れますか?」
と聞くと、なんと、彼女が住む、ブラジルのサントスは、夏の気温が43度なんだって!

だから日本は、そりゃまぁ暑いけど、全然平気なんだって。

「japanese summer, OK」

そうなんだ・・・32度なんて、普通なんだ・・・暑さに対する感覚が、微妙に変わってきたワタクシ・・・

有元利夫展 2

2010-08-25 16:06:48 | 美術・芸術
だいたいが、有元の作品というのは、同じような感じです。

もっとも、彼は38才という若さで、だから画業10年たらずで亡くなってしまいました。

ですから、もしもっと長生きしてたら、画風が変わっていく可能性は充分あったのですが、
そこを見ることができなかったのは、残念です。

で、その有元の、独特の絵を見ながら歩いておりますと、ある1枚の作品の前で突然夫が
しゃべりだした。

「そう! 有元の絵っていうのはね、風化なんだよ、風化。」

おお、いきなり画商らしくなってきたわねお父さん。
そうそうその調子で私にいろいろ教えてちょうだいさあさあさあ・・・!

わくわくして待っていると、
「有元は、風化した美、つまり時間がたって、崩れたりはがれたりする中で生まれる美を
表現しようとしていたんじゃないか。」
と、話してくれました。

なるほど!
彼の画風は、フレスコ画っぽいな、とは感じていたのですが。
ヨーロッパのフレスコ画って、すごく色があせていたり、はがれかけたりしてるでしょ、あんな感じ。

家に帰って、画集を読むと、同じような有元の言葉が載っていました。

例えば寺院など、できたてのほやほやで、色鮮やかで金色もピカピカなのは、どんなにすばらしい
建造物だってわかっていても、恥ずかしくて嫌だ、と。

時間がたち、色があせたり、ところどころはげ落ちたりして、時と共に美しくなる、そういう風化した美を、
強く意識している、というような意味のことが書いてありました。

まあ、さすがだわ!おとうさん!

本当に美しいものは、時間がたとうが、その長い時間の中で色が抜けようが、究極、一部を失おうが
絶対的に美しい。

すごいことですが、これは事実です。

「ミロのヴィーナス」を見ればわかると思う。
このヴィーナス像には、両腕がありません。
でも、そんなこと関係なく美しく、堂々とルーブル美術館にあります。

その近くにある「ニケ」なんては、頭部がまるで無い。
どんな顔立ちで、どんな冠を被った女神かすらわからない。
それでも、圧倒的な美しさと存在感で立っています。
(私の妹は、ニケを見た途端、泣いてしまったそうです。)

世界各地の遺跡や、そこにある仏像のような美術品は、朽ちたり破壊されたりしても、それでもなお
なにか、人を「うっ」と言わせるものがある。

その「うっ」を、なんとか作品に表現したかったんだね、有元さんは。

・・・そんな、長い時間を追うような「風化」の作業ばかりしてたから早死にしちゃったのかしら??


有元利夫展 1

2010-08-24 13:51:50 | 美術・芸術
先月、まだこんな猛暑が始まっていない頃、東京都庭園美術館に
「有元利夫展 天空の音楽」
というのを、見に行きました。

有元利夫という作家の作品は、昔、銅版画を1枚見たことがあるだけ。

印刷した絵は、何回も見たことありまして
「なんか、いいなー・・・」
と、ずっと思っていたのです。

でも、すごく有名って人でもないから、そうそう展覧会もなくて、
「本当はどんな絵か、見てみたいなー。」
と思いながらもかなわず、何年もたってしまっていました。

目黒駅を降りると、庭園美術館までの通り沿いに、有元の絵を印刷した旗が飾られていまして
それがとってもおしゃれで可愛いの。

思わずテンションあがりまして、きゃーきゃー喜んでいると、同行の夫が
「ママが有元好きだったとはね~。」
と、いかにも乗り気薄といった反応。

あらいいじゃないの、有元ならいつかウチだって扱うことあるかも知れないのよ(画商です)。

さて、静かな館内に入り、まず眼に飛び込んできたのは、大きな3人の女性が踊っている
「ロンド」という作品でした。

おお、初めて見る有元の本画。

40号くらいでしょうか、かなり大きく、そしてなにか、かすれたような独特の風合い。

淡く透明で、嬉しいような哀しいような色。

この世でもあの世でもなく、登場するのは男性のようでも女性のようでもあり、
ものすごく静かで、それなのに、遠くから音楽が聞こえてくるような、美しく不思議な世界。

言葉もなく絵を見つめていますと
「ん~・・・有元もイイねぇー・・・」
と、夫。
これが本画の力よねー。

説明書きにあって、初めて知ったのですが、彼は、絵を描くのに岩絵の具を使っていたのでした。

それで、なにかこう、淡くかすれたような感じの絵が描けたのですね。