癒やされていく感覚

山に囲まれ、畑が広がり、所々に家がかたまっていて、神社があって・・。

そういう所を、ただ黙って歩きました。

雪解け水が、用水路をザーザー勢いよく流れる音を聞きながら、

しっとり湿った柔らかい土からのぞく、ツクシやスミレやオオイヌノフグリやナズナを眺めながら、

芽吹きでぼぉっと薄緑の霧がかかったように見える森を眺めながら、

そういう空気の匂いをかぎながら、

時には隣の人と、とりとめない話をぼそぼそしながら、

ゆっくりと歩きました。

観光施設とか名所とか、神社仏閣とかお土産屋さんとか、なにもありません。

でも、涙が出るほど気持ちが良かった。

小さい頃は、こんな景色至る処にあって、こういうところでしゃがんで遊んだり
走り回ったりしてたんだ・・・
いったい、あの、私の小さい頃の鎌倉はどこにいってしまったのかしら・・・？

なんて、ぼんやり考えて、また泣きそうになったり。

ずいぶん生きてきたんだ、私も・・・よくがんばったなぁ・・・なんて和んだり。

体の中から、じわーっと暖まるような、何かが溶けていくような。

「癒やされる」って、こういうことなのかなー、と思いました。

実際、旅行に行く前より、ずっと体調が良くなっていました。

私はセラピストだけど、しょせん大自然には全くかないません。