「アメリカが、私のことをおかしいと言ったが、おかしいのはアメリカの方だ。」と、訪問先のイランで、百田氏が語ったらしい。
都知事選での、百田氏の応援演説については、大騒ぎするマスコミに異を唱えたが、2度目となると、私も首をかしげる。どういう経緯でイランを訪問したのか、どんな場所で語ったのか、、詳しくは分からない。分からない中で批判するのは、早合点かも知れないが、同じ批判を再び受けるというところに、私は百田氏の軽率さを見る。
NHKの偏向報道を正したいという国民の願いを察知し、安倍総理が、氏を経営委員に加えたことは、世間周知の事実である。だがここまで不用意に騒ぎを起こし、それでも良しとしているのなら、彼には大人の分別があるのだろうか。自分の言動への反響が、そのまま総理を直撃するのだと、前回で学習していないのかと問いたい。
右でも左でも、外国で喋る著名な日本人は、国益というものが、分かっていなくてはならない。鳩山、村山という元総理に比べれば、氏は政治的には小人物だが、背後に安倍氏がいるため、鵜の目鷹の目の人間たちに、格好の標的となる。
そんな自覚も無しに、NHKの経営委員の看板を背負っているのなら、今後の氏には期待できない。正論だからと、周囲にぶちまけるだけでは、何の改革もできない。そんな拙速では、危なっかしくて、人がついて来ない。NHKは、腐っても鯛である。立派な人間だっているだろうし、素晴らしい番組も作っている。
百田氏よ、これ以上総理の足をひっぱるなと、私は衷心より怒る。男気のある関西人なら、自ら委員を辞任したらどうだろう。