大東亜戦争の敗北以来、現在の日本が抱えている二つの課題を、もう一度確認いたします。
1. 日本の歴史と文化と伝統を守るための、皇室護持
2. 日本の独立回復のための、軍の再建 ( 具体的に言えば、憲法改正 )
2. については、前回のブログで述べたように、共産党が先頭に立ち、改正反対の運動を続行中です。( 旧社会党も、反対活動の前面にいましたが、今ではもう党名も変わり、消滅寸前となっていますから、省略いたしました。)
2. に関する、最近の大きな変化は、従来は口にするのも憚られ、報道では決して活字にされなかった、「憲法改正」という言葉が、当たり前のように使われるようになったことです。「憲法改正には、国民の反対が多い。」とか、「安倍総理が、改正に前のめりになっている。」などと、マイナスイメージで使われていますが、言葉が使われ始めたこと自体が、大変化です。ついには、千葉日報が、千葉県選出の国会議員全員に、年頭の抱負として「憲法改正」にどう臨むかと、質問するまでに至りました。
国民世論の大きな流れが、「独立回復のための、軍の再建」へ動き出していると、私には見えます。戦後74年間の国際社会を眺め、国民の多くが、反日野党の愛国心のなさと、マスコミの捏造に気づいた結果だろうと思います。凍結していた大河がゆっくりと溶け初め、止めようのない流れとなりつつあります。
機を見るに敏で、抜け目のない共産党は、今年から「憲法改正反対」とは別の、新しい目標を設定しました。それが、上記 1. の「日本の歴史と文化と伝統を守るための、皇室護持」を、破壊する運動です。息子たちは意外に思うかもしれませんが、志位委員長の年頭の談話は、ここにつながっています。
「ジェンダーの平等を、今年の党の綱領に加えました。」「女性議員を三割にするという目標も、共産党が率先して、ジェンダー尊重の姿勢を示したものです。」
小泉内閣以来の懸案である、「女性宮家」と「女系天皇」の話は、国民の誰もが知っていますが、共産党の言う「ジェンダーの平等」が、まさかこれに直結しているとは、ほとんど気づきません。「皇室の護持」は、まともに議論すれば、「憲法改正」と同じく、国論を二分する大きな課題です。さすが共産党というべきか、やはり共産党はとさげすむべきか、彼らは常に、国の土台の破壊と崩壊を狙っています。
左翼勢力に同調するマスコミが、曖昧な説明をするため、多くの国民は、女性宮家の問題が、皇室崩壊につながるとは考えつきません。共産党だけでなく、他の反日・左翼野党や、学者たちも、私たちの無知を幸いとし、女性宮家や女系天皇の話が、何か、新しい時代の流れでもあるかのように説明します。
もともと共産党は、天皇制廃止を党是とし、党の独裁政権を目指している政党です。ソ連が崩壊した後で、残る中国や北朝鮮を見れば分かる通り、国民を弾圧する全体主義の国しか作れないのに、マルキシズムが捨てられない、悲しむべき頑固党です。
「読めば読むほど、示唆に富む素晴らしい本だ。」「マルクスの資本論は、今こそ読み返し、勉強すべきだ。」・・昨年の9月に、志位委員長がこんな談話を発表しています。「弱者に寄り添う」とか、「全ての人間が個人として尊重される社会」とか、そんなものが独裁国家で作れるはずがありません。志位氏の主張は、矛盾しているという次元の話でなく、社会主義者特有の途方もない嘘なのに「お花畑の住民」たちは、どうして騙されるのでしょう。
「女性宮家」と「女系天皇」の話は、平成16年の小泉内閣の時、「皇室典範に関する有識者会議」が設置された時から、国民の関心が高まりました。結論は出されず、皇位継承者不足への解決策として、複数の案が出されました。全部紹介すると煩雑なので、メインとなる二つを転記いたします。
1. 旧皇族の復帰などにより、男系継承を維持すべきとする論
2. 皇位継承原理を改変して、女系天皇を容認すべきという論
令和天皇は、初代の神武天皇から数えて、126代目になられます。皇室典範の第一章・第一条には、 「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」と、皇位継承の原則が書かれています。
特別な条件下で、過去に女性天皇がおられましたが、あくまで原則は、「皇統に属する男系男子」です。2000年を超える皇室の歴史で、この原則が守られたのは、皇室の安定を目指すご先祖の知恵でした。分かりやすく言えば、「皇統には、無縁な他家の男子を入れない。」という思想です。