田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

故郷での誕生日/GG 80歳  麻屋与志夫

2013-06-22 20:27:58 | ブログ
6月22日 土曜日
●雨が上がった。

カミサンとヨークベニマルまで買い出しに出かける。

いつものように、大きなリュックを背負っていた。

店内ではなんどもリックに体をブッツケテこられた。

まだ、それくらいの衝撃ではよろけるようなことはないが、不愉快だ。

東京のように店内が混雑しているのならしかたないとおもう。

でも土曜日の昼時だというのにさして客は入っていない。

それでも接触衝突。

なんだか、信じられない。

●東京では実質経済面が不況から抜け出しつつある。

デパートでも買い物をして紙バックをさげて歩いている人が多くなったような気がする。

小さな田舎町は不況のどん底。

みんな、いらいらしているようだ。

なんとか、はやく田舎町まで、景気回復が波及してこないかな。

カミサンはうしろからカートで衝突された。

危ない、あぶない。

●朝のうちにしばらくぶりで超短編をupしたので、午後からお酒。

「北秋田」を一合ほど飲む。

昼間からお酒など飲んで不謹慎だとは思ったが、今日はGGの80歳の誕生日だ。

先週の日曜日に子どもや孫たちに新宿でお祝の会をやってもらった。

アレからもう一週間たった。

時間が経つのは早いものだな。

仏壇にお酒を供える。

オヤジはGGよりも酒好きだった。

「孫太郎さん」――岩船にある仏様で信仰している。

――にもお酒を上げ三位一体となって飲んだ。

うまかった。

●二時間ほど熟睡。

起きてみるとブラッキが足元に寝ていた。


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超短編36 リベンジの夜の花火  麻屋与志夫

2013-06-22 06:24:19 | 超短編小説
36 リベンジの夜の花火

あれから、三年たっていた。
三浦節子は故郷の町にもどってきた。
わが家が燃え尽きた。
あの夜とかわりない。
なんの変哲もない田舎町。

夏祭り。
そして花火大会。
でもアナウンサーの声はちがっていた。
場内アナウンスをしているのは市長の娘のわたしではない。
父も生きてはいない。家族はみんな焼死していた。
そして、T大学工学部の大学院生だったの恋人の達也も――。

「トントン」
節子はドァをたたいた。
礼儀正しいというわけではない。
招かれなければ、入れない。
入室できない。ドァは内側から開かれた。

「あらぁ、みなさんおそろいですこと」
「なんだ。この町に、こんな別ピンがいたかあ」

ドァを開き、節子を招き入れてくれたのはチンピラだった。
奥では市長をはじめこの町の顔役たちが集まっていた。
広いピクチャアウインドウから花火を眺めて酒盛りをしていた。

「パーティガールなんて、呼んでいないぞ」

あいかわらずのダミ声。チンピラの親分、いまは市長の柏木剛三だ。
町の有力者たちに囲まれてソファにふんぞりかえっている。
ギョッとしてこちらを睨んでいる。
こいつだ。この男のために、わたしは家族も恋人も失った。
いくら、花火なぞうちあげたからといって、この町が輝くわけではない。
悪が停滞した、あやかしの町。
悪の華咲く町。
この町から排除された者たちの怨念が一瞬夜空にかがやくのをみせてやる。
今宵はそのような夜に成る。
あんたたちは、もうおわりよ。

「焼死体がたりないと報告が来ていた。そうか。あんたが、逃げおおせたのか。たしか名前は……」
「節子よ。三浦節子」
「おうっ……」
町の有力者たちがどよめいた。
かつては、みな父のとりまきだった。
「達也の家まで焼くことはないでしょう」
「敵に連座するものは、みな、灰にする。昔から、戦争ではそうしてきた」

「このアマ!!」
チンピラがなぐりかかってきた。
「たしかに、わたしは別嬪よ。別の品。といういみではね」
チンピラははその意味を理解する余裕はなかった。
チンピラの喉笛をわたしは食い千切った。
真紅の噴水。
噴き出した血がわたしの顔にふりかかった。
血の感触に刺激されて長い牙が生えてきた。
剛三の配下の男たちが一斉に襲ってきた。
こいつらが、実動隊だ。
わたしの家族と達也を殺したのだ。
容赦することはない。
牙をつぎつぎと突き立てた。
頸動脈を、剣となった爪で、切り裂いた。

わたしは復讐のために吸血鬼となった。

このときのために、達也と家族の恨みをはらすぬめに人であることをやめた。
この怨敵を殺せば、わたしはもう死んでもいい。
生きる望みなど、とうに捨てている。
ああ、達也いまわたしもそちらへ行くわ。

「これでどうかな」
剛三がピストルをかまえた。
「銀の弾がこめられてるかもしれないぞ」
血をあびてかすむ視線のさきで剛三が勝ちほこったように哄笑する。
「どうだ。ためしてみるか。銀の弾だぞ」
そんなことはあるまい。
とおもっても、銀の弾丸。
十字架。
太陽の光。
ニンニク。
と忌避すべきことばには反応してしまう。
阿鼻叫喚の空間でわたしは動けないでいる。

ガシャッと広い窓ガラスがわれた。
何か得体のしれないものが、飛び込んできた。
剛三をうしろからはがいじめにした。

「節子!! 恨みをはらせ」
よくみれば、達也にみえなくもない。
声はまちがいなく達也のものだ。
だが、体は重力機動スーツをきている。
いや、機械人間だ。
そういえば、達也は軽量の人型ロ―ダの開発に携わっていた。
エイリアンでシガニ―ウィ―バーの起動させたloader。
を。
さらに進歩させる
人型のスーツ仕様にしたものだ。
剛三が達也を撃った。
銃声がひびく。

「達也!!」

わたしは叫ぶ。
剛造の頸動脈を切りひらいた。
達也は頭から血を浴びた。

復讐のために吸血鬼となったわたし。
怨念をはらすために機械人間となった達也。
抱擁しあっても人としての感動がわかない。
だが涙はでる。

「節子が死んだとおもっていたから、おれは、こんな体に成って、こいつらに報復するために帰って来た」

「わたしの帰還もおなじ目的よ」

窓の外で花火があがった。

花火の説明をする少女の声。
アナウンスが――。
節子には遠いものに思えた。



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絶滅危惧種/文学青年   麻屋与志夫

2013-06-21 17:54:47 | ブログ
6月21日 金曜日

●午後から強い雨になった。

カミサンは松戸。

娘のところに行っている。

独りぼっちの留守番。

ブラッキとおしゃべりしたり、

めずらしく、昼からテレビを見たりして過ごした。

●小説はなかなかおもうようにすすまない。

こんなときは、同業者がそばにいてくれれば、

居酒屋にでもいっておしゃべりをするのだが。

●昔この鹿沼で同人誌「現代」を仲間とやっていた。

あのころは、この狭い町に10人も同人仲間がいた。

高校、中学に文芸部があった。

演劇部があった。読書部や新聞部もあった。

いまはなにもなくなってしまった。

寂しい。

●文学青年。

文学少女。

などという言葉は、とうのむかしに、死語となっている。

文学に興味のあるのは、高齢者ばかりだ。

それも、まさに絶滅危惧種。

文章で自己表現のできるひとがいなくなった。

まつたく寂しいかぎりだ。

どうにかならないのだろうか。


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本格的な梅雨入り?  麻屋与志夫

2013-06-19 04:26:07 | ブログ
6月19日 水曜日
本格的な梅雨入り?

●今年の梅雨入りははやかった。

だが、いままで梅雨らしい降り方をした日はなかった。

●うとうと微かな雨音をききながら眠る。

起きてみると粉ぬか雨がまだ降りつづいている。

これが梅雨の降り方だとGGはみように感心している。

●雨音をきくと心が落ち着く。

これは若いとき、天気相手の仕事をしていたからだ。

芯縄にする細いロープに糊づけ、染色をして日向干しをしていたからだ。

●雨の降っている日にしか、彼女とデートできなかった。

だから「雨男」と自称していたように、

雨の降る日にしか、

いまはカミサンになっている彼女には会えなかつた。

●色々なことがあれからあった。

雨音をききながら、

まだ布団のかけたままのホリゴタツデ、

ハルちゃんに向かう。

●雨の夜はすき。

あなたへの思い出に繋がるから。



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ネットの書きこみ炎上  麻屋与志夫

2013-06-18 10:20:52 | ブログ
6月18日 火曜日
ネット書きこみ炎上

●ネットの炎上が話題になっている。

某県の某県会議員の書きこみに。

批判が集中した。

●GGはそうなんだよな――とひとり納得する。

●なんとはなしに、書いているブログ。

でも、ここは公の場である。

世界中と繋がりのあるネットの世界なのだ。

じぶんの感情は押さえなければならない。

具体的な名前をあげるときは、批判する場合は実名を出さない。

誉める場合でも実名はできるだけ避けたほうがいい。

●35年かかった。

信じられないような迫害をうけた。

それを書こうと思うと、どうしても私憤をはらすような書き方になってしまう。

それでその感情が収まり、風化し、忘れたころに書こうと決めていた。

小説として読者に面白く読んでもらえるような書き方。

それを模索しているうちに35年。

経過してしまったということだ。

息の長い話だ。

生の感情を生のまま発信するというのも、ひとつの方法だろう。

だがご注意。

ご注意。

ひとさまに迷惑をかけないようにね。

●ペン書きの手紙とちがい。

まだネットの世界の書きこみは、始まったばかりだ。

どういう形に成っていくのだろうか。

楽しみだが、恐怖も感じる。

知らない人との結びつきだ。

どんな、誤解を生じるかわからない。

●内容が面白くてブログが燃え上がる。

――ようなことが。

おきるのだったら。

大歓迎なのだがな。



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帰り道のゴールデン・レトリバー  麻屋与志夫

2013-06-17 18:11:07 | ブログ
6月17日 月曜日

●新鹿沼で下車する。

そして自宅まで20分ほどかけて歩く。

蓬莱町に一匹のゴールデン・レトリバーいる。

かれこれ17年くらいまえからだ。

わたしたちが、とおりかかると、小屋からでてきて挨拶してくれる。

かるく楽しげに吠える。

「お帰りなさい」といわれているようで、なんともうれしい歓迎の吠え声だ。


尻尾をちぎれんばかりにふる。

「犬も飼いたいね」

「飼うんだったらこの犬とおなじも。ゴールデン・レトリバーだ」

●そのワンちゃんが吠えなくなった。

小屋からよろよろと健気にも這い出してくる。

でも、声が出ない。

よたよたした動きでいまにも倒れそうだ。

●かなりの高齢なのだろう。

どうしてわたしたちに挨拶してくれるのだろう。

カミサンの少し甲高い、たが澄んだ声がすきだったらしい。

カミサンとわたしの話し声に反応して小屋をでてくる。

●昨日はカミサンがそっと頭をなでてやる。

左足をあげた。

必死でオテをした。

●カミサンはあたまをなでやった。

さしだした手をそっとにぎっていた。

●「もうおむかえがきているのよ」

カミサンは涙ぐんでいた。



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「八重の桜」とは関係ないが、よろこびの四重奏   麻屋与志夫

2013-06-16 20:00:35 | ブログ
6月16日 日曜日
●今年は金婚式と、わたしの80歳の誕生日、が重なる。

もちろん、日は違うがまとめてやろうということになった。

それなら、父の日がいい。

小説の執筆も始めた。

●八重の桜。

あまり関係ないか。

でも、八重とはいかないが、よろこびの四重奏だ。

●子どもたちが、それならわたしたちに任せて。

ということになった。

●新宿の某レストランに、長男のMの結婚式以来はじめて家族が一堂に会した。

●いやぁ、楽しかった。

長男夫妻。

娘二人。

孫は5人。

楽しかった。

●これからは、この家族に見守られている。

小説を書くことに精進したい。

●帰路。

「殺人鬼の故郷」の校正加筆。

あっというまに、鹿沼についてしまった。

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「ストロベリーナイト」「殺人鬼の故郷」  麻屋与志夫

2013-06-15 06:47:17 | ブログ
6月15日 土曜日
「ストロベリーナイト」「殺人鬼の故郷」

●こう並べてみる。

前の作品は言わずと知れた誉田哲也のベストセ―ラ小説。
刑事もの。
姫川玲子シリーズだ。
『開幕早々吐き気を催すほどの強烈な描写……』
と、解説の書店員/有隣堂横浜駅西口店の海原潤一さん。
もうGGのようなモノカキの出幕はない。
みなさん、若い人――文章がうまくなりましたね。

●一昔前の「ポルノ作家」
いま「官能小説家」のGGにはここまで書いてはいけない。
といった自主規制があった。
それをうちやぶっている。
いい時代になっていたのですね。

●そのことに気づいた。
そこで、むかし書いた作品の手直しをはじめた。
あまりに残酷な話なので、第一稿を書きあげただけで放って置いた。

●それが『殺人鬼の故郷』です。誉田さんごめんなさい。

●一流の流行作家の作品の隣に拙作の題名だけでものせるのは憚られます。

●その追取材もあって新宿の街をホッつき歩いてきた。
思い出横丁がなつかしかった。
いろいろなことを、思い出す。
まさに思い出横丁だった。

●さて誉田作品を今は、ほとんど読みつくした。
刺激受けたなぁ。
GGもがんばるぞ!!

●もちろん、『殺人鬼の故郷』はGGには珍しく警察小説です。


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思い出横丁を歩いた。 麻屋与志夫

2013-06-14 22:17:17 | ブログ
6月14日 金曜日
●思い出横丁を歩いた。

●新宿にでた。大ガードをくぐった。

●思い出横丁を散策した。

●居酒屋にははいらなかった。

●飲みたかったが、我慢した。

●誰も知った顔にはあわなかった。

●昔だったらすぐに仲間にあった。

●あの頃の友だちは今どこにいるのだろうか。


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サッカ―は絵なる/作家は絵にならない  麻屋与志夫  

2013-06-13 04:22:50 | ブログ
6月13日 木曜日
サッカ―は絵なる/作家は絵にならない

●深夜3時に起きた。

NHKで「プレミアリーグ総集編」をみる。

サッカーは選手と選手の肉体がブッカリあう。

絵になるなぁ。

気迫がテレビからとびだしてくる。

●こちらはGG作家。

少しでも油断していると感性が鈍くなる。

希薄になっていく感性をかきたてるために「マジすか学園3」をみる。

こちらも絵なっている。

歓声をあげながらみる。

格闘シーンではGGもたちあがる。

だれもいない空間に――。

パンチをくりだしたりする。

ガキですよね。

でも、これでいいのだ。

これでいいのだと思う。

完成してはいけないのだ。

デキアガッテしまってはダメなのだ。

いつもどこかに――。

頭の中のどこかに。

子供のこころをのこしておかなければ、いけないのだ。

GGはそう思う。

●作家の血のでるような精進は人目にはふれない。

絵にならない。

誰もいない。

独りぼっちの部屋でただもくもくとパソコンを打つ。

GGのハルちゃんと向かいあって時間をすごす。

やがて、新聞配達のバイクの音が路地に入ってくる。

●台風は熱帯性高気圧にかわったらしい。

今日は暑くなるのだろうか。

●梅雨。

アジサイ。

薔薇の季節の凋落。

深緑の群葉。

●あと三時間もたてば、カミサンが水やりする姿を庭でみられる。




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