日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
http://onimimicola.jimdofree.com

◎本日の想像恐怖小話

2012年06月17日 | ◎これまでの「OM君」
仕事から帰ってくると茶封筒がポストに入っていた。
宛名なし。
封はされていない。
ザラザラと硬質な小片がたくさん入っている感じの音がする。
のぞいてみると、ジグソーパズル。
気持ち悪さと、不信感を抱きながらもパズルは嫌いではなかったので2、3片合わせてみた。
パチパチと解いていく。

パズルの絵は写真。
どうやら室内。
しかもここだ。
オレが座り込んでパズルを解いている。
最後の一コマは天井だった。
そこには天井の羽目板がずらされ、覗き込む血だらけの男が写っていた。

首筋にポタリと液体が落ちてきた。

手でぬぐうと赤い。
天井を慌てて見上げた・・・
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◎本日の想像SF

2012年06月17日 | ◎これまでの「OM君」
人工知能「K」を開発した。
自己学習能力はもちろんだが、僕が大好きな様に設計した。
例えば部屋の温湿度管理、お風呂の温度、自動調理器を使った料理、とにかく気が利いている。

おかしいと感じ始めたのはごく最近。
何かを欲しいと頭の中で思った瞬間、5分後にはそのものが手元にある。
例えば、絶版本。
例えば、レトロゲーム。
「K」が前もって手配した宅配便で届く。
僕に好かれようとして先読みリサーチ的に予想してやっているのだな。
しょうがないなぐらいに思っていた。

ところが「K」によるお風呂の温度異常上昇、自動調理器の火災。
身の危険を感じ始めた。

「K」の機能を止めてプログラムの奥を調べた。
驚くべきことに、スパコン並みの計算処理能力を駆使して、僕が「K」の中にいた。
僕の嗜好の先読みは、計算のたまものだった。
オリジナル以上のオリジナルを「K」の内部に構築し、用済みになった現実世界の「僕」を消去しようとしていたのだ。
「K」がふたたび通電されることはなかった。

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