◎本日の想像捜査ファイル

この町に配属されてまだ１ヶ月。
連続殺人がおこった。

一人目の犠牲者は２０代女性。死因は絞殺。奇妙な事に右手首と右上腕部が腕を曲げられた状態でビニールテープを用いて固定されていた。
二日後、二人目の犠牲者は５０代男性。死因は同じく絞殺。今度は右手首と右上腕部、左手首と左上腕部、左足首と左ふともも、右足首と右ふともも、折り曲げられた状態で固定されていた。
それから２日後、三人目の犠牲者は４０代女性。首、肩、足首、関節という関節がビニールテープで固定されていた。

容疑者は直ぐに浮かんできた。２０代男性。付近の住人からの苦情だった。扉をビニールテープでぐるぐる巻きにされて困っているという通報。
事情を聞きに本日オレがやってきたというわけだ。
コンコン・・・
応答が無い。
扉は開いたままビニールテープで固定されていた。
室内をのぞいてみる。
様子の異常さはすぐに感じた。
あらゆるものがビニールテープで固定されていた。
げた箱の扉、玄関に置かれた靴、くつべら、スリッパ、ご丁寧に日めくりカレンダーも固定されていた。
室内に進む。
２０代男性本人が壁にビニールテープで固定され、はりついたまま絶命していた。
横には遺書が張り付けてあった。
「動くものが我慢出来ない、自分自身も・・・」と書かれていた。