日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
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◎ロボット搭乗員の気持ちになって

2012年07月01日 | ◎これまでの「OM君」
高出力だが消費エネルギーが極めて小さいのモーター及び光由来の新エネルギー発明された。
その恩恵により未来世界では人型の巨大ロボットに乗り込んで作業する。
この巨大ロボットによる作業は善し悪しだ。
過去の建設現場では、順番と手順を構築し、安全第一で作業は進められた。
パワーのある重機以上の働きが出来るロボットが現場にあると、ためしにやってみっかという悪ノリが始まる。
人間で言うと、例えば資材のパイプをもう一本余計に運んでみるというような事を、器用にロボットでチャレンジする。
危なっかしい動きのロボットが右に左に何台も動き回る。
これは本当に危険だ。
そんな現場でロボットに乗り込むのが僕の仕事だ。
ロボットを扱う上で一番いらっとするのが格納庫の扉だ。
乗り込んだまま扉を操作できるように配慮されている。
これがいらない配慮。
タッチパネルで8桁の暗証番号を入力しなければならない。
ロボットの手でだ。
重機をつかって自分の背中のかゆい所をかくようなもどかしさと難しさ。
出来ないことは無いけれど、朝、夕2回は正直したくない作業だ。
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◎宣戦布告

2012年07月01日 | ◎これまでの「OM君」
青いゼリーが降ってきた。

ある休日。
パチンコだ。
気合いを入れて開店前から並んでいた。

そこに冷蔵庫くらいの大きさの青いゼリーが降ってきた。
青いゼリーに当たった人間はすっぽりと包まれた。
「うぁっ!」
視界は一瞬にして青色になった。
当たった衝撃は不思議となく、ゼリーに包まれたまま呼吸も出来、歩くことも走ることも出来た。
並んでいた全員がゼリーに包た。
「何だこれは?」
「引っ張ってもはがれねえぞこれ」
上空から巨大な半透明の筒が複数おりてきた。
青いゼリーに包まれた人が次々に吸い上げられていく。


逃げる。
その動きを追いかける筒。
逃げる。

あっ・・・
半透明の筒に捕まる。
そのまま吸い上げられる。
いつまでも吸い上げられる。
吸い上げられながら外を見ると、何本もの筒が突き立っていた。
その中を青いゼリーが次々に吸い上げられる。

全貌が見えた。
何ということだ。
巨大な半透明の顔が筒をくわえている。
この筒はストローだ。
口の中が透けて見える。
青いゼリーに包まれた人が、奥歯ですりつぶされている。
オレの運命もあれか。

そう思った時、半透明の顔に偶然の稲妻が落ちた。
ストローが口から離れ、オレはすんでの所で地上に解放された。

青いゼリーはオブラートの役目を果たし、人類のおどり食いというところだ。

この瞬間、人類に向けて全面戦争に突入するか、降伏するかのメッセージが、各国に入る。
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