あれはある夏の夜の事だった。
ムシムシとした夜。
じっとしているだけでも汗ばんでくるそんな夜。
バイクに乗って山道を走っていた。
後ろから一定の距離を置いて、バイクがついてくるのに気がついた。
こちらが右折すれば右折。
左折すれば左折。
スピードを上げれば、スピードを上げる。
誰だ。
こうなったら逃げるしかない。
猛スピードで町を目指してひた走った。
後ろのバイクも猛烈に追いかけてくる。
前方の信号が「赤」に変わる。
停車。
だめだ、追いつかれる。
「よーシノハラ!」
「あっ先輩だったんですか。
怖かったじゃないですか。
バイク買ったんですか?」
「おー、GSXーRよー。
油冷(ゆ・う・れ・い)のエンジンよー!」
ムシムシとした夜。
じっとしているだけでも汗ばんでくるそんな夜。
バイクに乗って山道を走っていた。
後ろから一定の距離を置いて、バイクがついてくるのに気がついた。
こちらが右折すれば右折。
左折すれば左折。
スピードを上げれば、スピードを上げる。
誰だ。
こうなったら逃げるしかない。
猛スピードで町を目指してひた走った。
後ろのバイクも猛烈に追いかけてくる。
前方の信号が「赤」に変わる。
停車。
だめだ、追いつかれる。
「よーシノハラ!」
「あっ先輩だったんですか。
怖かったじゃないですか。
バイク買ったんですか?」
「おー、GSXーRよー。
油冷(ゆ・う・れ・い)のエンジンよー!」