1年後は大事な大事なテスト。
年に1回しかない。
範囲は広く浅く広範囲。
要領が悪いので、教科書の1ページ目から復習していく。
机の引き出しが、がばっと開いた。
ひっくり返る。
「そんな勉強じゃあ、だめだめ」
「えっ・・・」
そこには細身の中年、しかし自分が立っていた。
「30年後の未来からアドバイスにやってきた。僕はお前だ。」
「タイムマシンなんて・・・」
「そうだ。タイムマシンだ。
30年後タイムマシンが発明される。
未来社会でも扱いは手探りだ。
ちなみにこのやりとりは監視されている。
1時間後、未来に帰る。
未来に帰った後は夢として処理される。」
「夢として処理したら、せっかくのアドバイスは意味をなさないのでは?」
「そうなのだ。意味をなさない。
だから本質だけを言う。
必ず覚えておかないと苦労するぞ。」
「努力するよ。」
「よし、では言うぞ。
過去20年分の過去問をすべて解け。
暗記しろ。
過去問は6割必ず出題される。
プラスアルファは過去問をおさえてからだ。
教科書の1ページからやっても時間ばかりかかって、点数があがる前に時間切れになるぞ。」
次の日。
目が覚めた。
何か昨夜はへんな夢を見た。
ただ闇雲に勉強をしてもだめだ。
友達と作戦会議を開こう。
1年後、試験に合格した。
しかし、合格後、放浪の旅にでかけてしまった。
机の引き出しががらっと開いた。
ひっくり返る。
「こんなことなら浪人生活で1年間苦労した方がましだったな。」
前回に現れたときとは別人のように腹周りにでっぷりと贅肉がのった中年の自分があらわれた。
「結局、要領よく試験をパスしたのは自分にとってマイナスの方が大きかったようだ。
自分がした苦労を過去の自分に回避させようとしたことが大きなお世話だった。
この世界の1年前、君と別れてタイムマシンに乗り込んだ瞬間、体型が一瞬で変化した。
歴史の変わった新しい記憶も上書きされた。
すぐに引き返した。
1回目の人生がベストだったという事だ。
君には悪いが、もう一度、時間を過去に戻す。
何も手出しをしない。」
「もういいようにしてくれ。
もう余計な事はするな。」
「ああ、まったくだ。」
年に1回しかない。
範囲は広く浅く広範囲。
要領が悪いので、教科書の1ページ目から復習していく。
机の引き出しが、がばっと開いた。
ひっくり返る。
「そんな勉強じゃあ、だめだめ」
「えっ・・・」
そこには細身の中年、しかし自分が立っていた。
「30年後の未来からアドバイスにやってきた。僕はお前だ。」
「タイムマシンなんて・・・」
「そうだ。タイムマシンだ。
30年後タイムマシンが発明される。
未来社会でも扱いは手探りだ。
ちなみにこのやりとりは監視されている。
1時間後、未来に帰る。
未来に帰った後は夢として処理される。」
「夢として処理したら、せっかくのアドバイスは意味をなさないのでは?」
「そうなのだ。意味をなさない。
だから本質だけを言う。
必ず覚えておかないと苦労するぞ。」
「努力するよ。」
「よし、では言うぞ。
過去20年分の過去問をすべて解け。
暗記しろ。
過去問は6割必ず出題される。
プラスアルファは過去問をおさえてからだ。
教科書の1ページからやっても時間ばかりかかって、点数があがる前に時間切れになるぞ。」
次の日。
目が覚めた。
何か昨夜はへんな夢を見た。
ただ闇雲に勉強をしてもだめだ。
友達と作戦会議を開こう。
1年後、試験に合格した。
しかし、合格後、放浪の旅にでかけてしまった。
机の引き出しががらっと開いた。
ひっくり返る。
「こんなことなら浪人生活で1年間苦労した方がましだったな。」
前回に現れたときとは別人のように腹周りにでっぷりと贅肉がのった中年の自分があらわれた。
「結局、要領よく試験をパスしたのは自分にとってマイナスの方が大きかったようだ。
自分がした苦労を過去の自分に回避させようとしたことが大きなお世話だった。
この世界の1年前、君と別れてタイムマシンに乗り込んだ瞬間、体型が一瞬で変化した。
歴史の変わった新しい記憶も上書きされた。
すぐに引き返した。
1回目の人生がベストだったという事だ。
君には悪いが、もう一度、時間を過去に戻す。
何も手出しをしない。」
「もういいようにしてくれ。
もう余計な事はするな。」
「ああ、まったくだ。」