ライセンスを持つ男
とあるラーメン店にて
店主「いらっしゃい。何にしやしょう?」
客「ウム」
店主「ずいぶんおめかしして、これからパーティにでも行くような格好でんな」
男はタキシードに蝶ネクタイを身にまとっている。
客「ノン。いつもこの格好。つまり、普段着だ」
店主「そうでっか。ご注文はお決まりでっか」
客「Qに勧められて来た。うまいらしいな」
店主「Qさんでっか。はて、誰でしょうな?」
客「ぴんとこないか。仕方ないな。私の腕時計を見てもらおう」
店主「オメガでんな」
客「まだぴんと来ないか。仕方ないこのオメガ型腕時計コントローラーを操作すると……」
突如、窓から小型ドローンが飛来する。店主の周りを数周、回転した後、入ってきた窓から出て行く。
客「おやじ、これで私が誰だか、もう分かったな。007とだけ言っておこうか」
店主「はあ……」
客「ウォッカマティーニをシェークでいただこうか」
店主「わてラーメン屋でんねん。酒はビールならありまんで」
客「そうか、なら、今夜は趣向を変えて、究極のドライマティーニといこうか」
店主「いきませんな」
客「まあ、聞きなさいよ。究極のマティーニはベルモットをちょっとも入れずに瓶を眺めながら、ストレートでジンを飲む」
店主「はあ」
客「塩ラーメン、塩抜きで、塩の瓶を眺めながら」
店主「無理でんな」
客「みそラーメン、みそ抜きで」
店主「無理」
客「とんこつラーメン、とんこつ抜きで」
店主「もう帰ってくれるか」
とあるラーメン店にて
店主「いらっしゃい。何にしやしょう?」
客「ウム」
店主「ずいぶんおめかしして、これからパーティにでも行くような格好でんな」
男はタキシードに蝶ネクタイを身にまとっている。
客「ノン。いつもこの格好。つまり、普段着だ」
店主「そうでっか。ご注文はお決まりでっか」
客「Qに勧められて来た。うまいらしいな」
店主「Qさんでっか。はて、誰でしょうな?」
客「ぴんとこないか。仕方ないな。私の腕時計を見てもらおう」
店主「オメガでんな」
客「まだぴんと来ないか。仕方ないこのオメガ型腕時計コントローラーを操作すると……」
突如、窓から小型ドローンが飛来する。店主の周りを数周、回転した後、入ってきた窓から出て行く。
客「おやじ、これで私が誰だか、もう分かったな。007とだけ言っておこうか」
店主「はあ……」
客「ウォッカマティーニをシェークでいただこうか」
店主「わてラーメン屋でんねん。酒はビールならありまんで」
客「そうか、なら、今夜は趣向を変えて、究極のドライマティーニといこうか」
店主「いきませんな」
客「まあ、聞きなさいよ。究極のマティーニはベルモットをちょっとも入れずに瓶を眺めながら、ストレートでジンを飲む」
店主「はあ」
客「塩ラーメン、塩抜きで、塩の瓶を眺めながら」
店主「無理でんな」
客「みそラーメン、みそ抜きで」
店主「無理」
客「とんこつラーメン、とんこつ抜きで」
店主「もう帰ってくれるか」