日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
http://onimimicola.jimdofree.com

◎エルガイム製作途中

2012年07月10日 | ◎これまでの「OM君」
ほぼ3ヶ月前。
リサイクルショップでエルガイム1/100のプラモデルに出会った。
アニメ自体は知らないが、たしか、エルガイムのデザインはファイブスターストーリーズの人よね。
何て事を考えつつ。
長考。
ロボットプラモデル作れるのか?
継ぎ目どうやって消すの?
色はほとんど白色か・・・
買う色が少なくて良いな。

何て事を考えつつ、安さに負けて525円で購入。

まず下地のサーフェイサーを吹く。
1/100のプラモデルは表面積が大きくて途中で液が尽きる。
買いに走るその1。

下地を吹いてから1週間後、白色を缶スプレーで吹く。
やっぱり足りなくなり、買いに走るその2。

その後、1週間ごとに「茶」、「青」を吹く。
一切パーツを切っていないのにこの時点で1ヶ月経過。

二の腕、上腕部、ふともも、すね、すべてが縦に輪切りされており、合わせ目がど真ん中に入る。
あ~わ~せ~め~。
どうにかしたい~。
接着剤を多めに塗って、むにゅっとはみ出させて乾燥し、削れば合わせ目が消えると指南書に書いてある。
その通りに実行する。
消えない。

ならばパテを盛って削るか。
消えない。
なかなか難しい。

しかも、削ってしまうと缶スプレーの色が落ち、塗り直す必要がある。
エアースプレーは無い悲しさで筆を用いて塗ると・・・

美しくない。

ロボットプラモデルの難しさ。

エアーブラシ購入予定無しなので、次回は戦場におけるジープ的な役割と聞くスコープドックに挑戦するか。
筆塗りでも、継ぎ目が汚くても良いではないか。

とにかく、接着→乾燥→けずる→再塗装。
とにかく時間がかかる。

しかもこのエルガイムのスネのフタは動く。
可動部分のシリンダーささえ極小部品をカット時、ぴーんと飛ばす。
一瞬で部品をなくす。
しかも可動部分の要の部品。
これどうするかな?

というわけで自作。
太いランナーから部品を削り出す。
削りだした部品に1mmの穴をあける。
接着、組み付け。
奇跡的に良好。

という途中経過。
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◎正義をつらぬく

2012年07月08日 | ◎これまでの「OM君」
テレビドラマの刑事があこがれだった。
特に、犯人の心を折り、自白に導く刑事にしびれた。
容疑者の証言のほころび、矛盾をつく。

刑事になった今、現実はどうだ。
容疑者と直接会話を何度も繰り返すなんてのは御法度。
容疑者の行動観察と記録。
証拠固めの張り込み。
逮捕状をとるための手続き。
逮捕状をとるための部品集め。

どうしても証拠が固まらない容疑者がいた。
快楽殺人者。
しかし、犯行時の行動が一応ではない。
いくら行動観察をしても法則性が全くない。
絞殺、刺殺、窒息。
場所、地域、時間。
同一犯の証拠が固まらない。

しかし、犯人はあいつ。
間違いない。
あと何人の犠牲者がでるか分からない。

あいつの帰宅を待った。
あいつの室内、不法侵入だ。

帰ってきた。
覆面をかぶる。
ドアの横に立つ。
部屋の電気をつける前にスタンガンを及びタイラップを用いて身柄の拘束。

今日は金曜の夜。
こいつの職場への出勤は火曜日。
友達はいない。
3日間。
この3日間で自白させる。
しかし、悠長に尋問などはしない。
自白剤。
証拠をこの室内から見つける。

3日後・・・
犯行時使用した凶器、および、被害者の血痕のついた腕時計を出させた。

薬剤が効いた状態
電話させる。
「おれが犯人だ。
○○アパート402号室にいる。」
証拠がある。
言い逃れは出来ない。

同僚が駆けつける前に逃げる。
あいつは後ろ手に柱を通して固定してきた。
状況の不自然さ何てのは、このさいどうでも良いだろう。
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◎時間を止める

2012年07月08日 | ◎これまでの「OM君」
時間を止める。
一度は夢見た事はないか。
とうとう完成させた。
時間を止める機械。

こんなおもしろい機械は人に渡したくない。
しかし、生活する為には金がいる。
都会の駅。
そこに向かう。
手袋を着用。
沢山の人々一人、一人の財布から千円程度の現金を盗んでいく。
被害に気づく人間がぐっと少なくなる。
一回やれば、50万円以上集まる。
まあ、ちょっとした発明の対価だ。
月に10回ペースで現金を強奪していった。

そんな事を繰り返していたある日、息切れが激しくなってきた。
階段をちょっと登っただけで息が切れる。

歯茎がやせ、歯が抜けた。
髪の毛の白髪が増えた。
これは・・・
老化。

仮定の元、再計算した。
愕然とする。
時間を止めた莫大なエネルギーのしわ寄せが時間を止めた活動者にもろにかぶる。
時間を止めて、4時間活動すると、約5年分の時間が経過する計算になった。
ということは・・・
時間を止めまくったおれの年齢は・・・
・・・95歳。
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◎未来からの刺客・・・

2012年07月07日 | ◎これまでの「OM君」
1年後は大事な大事なテスト。
年に1回しかない。
範囲は広く浅く広範囲。
要領が悪いので、教科書の1ページ目から復習していく。
机の引き出しが、がばっと開いた。
ひっくり返る。
「そんな勉強じゃあ、だめだめ」
「えっ・・・」
そこには細身の中年、しかし自分が立っていた。

「30年後の未来からアドバイスにやってきた。僕はお前だ。」
「タイムマシンなんて・・・」
「そうだ。タイムマシンだ。
30年後タイムマシンが発明される。
未来社会でも扱いは手探りだ。
ちなみにこのやりとりは監視されている。
1時間後、未来に帰る。
未来に帰った後は夢として処理される。」
「夢として処理したら、せっかくのアドバイスは意味をなさないのでは?」
「そうなのだ。意味をなさない。
だから本質だけを言う。
必ず覚えておかないと苦労するぞ。」
「努力するよ。」
「よし、では言うぞ。
過去20年分の過去問をすべて解け。
暗記しろ。
過去問は6割必ず出題される。
プラスアルファは過去問をおさえてからだ。
教科書の1ページからやっても時間ばかりかかって、点数があがる前に時間切れになるぞ。」


次の日。
目が覚めた。
何か昨夜はへんな夢を見た。
ただ闇雲に勉強をしてもだめだ。
友達と作戦会議を開こう。


1年後、試験に合格した。
しかし、合格後、放浪の旅にでかけてしまった。
机の引き出しががらっと開いた。
ひっくり返る。
「こんなことなら浪人生活で1年間苦労した方がましだったな。」
前回に現れたときとは別人のように腹周りにでっぷりと贅肉がのった中年の自分があらわれた。
「結局、要領よく試験をパスしたのは自分にとってマイナスの方が大きかったようだ。
自分がした苦労を過去の自分に回避させようとしたことが大きなお世話だった。
この世界の1年前、君と別れてタイムマシンに乗り込んだ瞬間、体型が一瞬で変化した。
歴史の変わった新しい記憶も上書きされた。
すぐに引き返した。
1回目の人生がベストだったという事だ。
君には悪いが、もう一度、時間を過去に戻す。
何も手出しをしない。」
「もういいようにしてくれ。
もう余計な事はするな。」
「ああ、まったくだ。」
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◎恐るべき犯人

2012年07月06日 | ◎これまでの「OM君」
何て凶悪な意志と熱意だ。


工作重機が発達した未来。
ホームセンターで安価、コンパクト、高出力の掘削機が売られている。
良くできた機械で地下を掘削する場合、地面がバターの様に静かにさくさくと掘れる。
掘れるだけではなく同時に落盤防止のシールド的な強度を壁面に保つことが出来た。

この犯人は人質をとって籠城した。
しかも計画的籠城というやつでたちが悪い。
地下迷宮を自分でこしらえて、そこに籠城した。
先遣隊が2チーム入っていったが、トラップが仕掛けられており、2チームとも通信は途絶えた。
地下構造の全貌がまったくつかめない。
事態は膠着した。

犯人からの連絡が入った。
「通し番号ではないバラバラの紙幣で1億円入り口のテーブル状の棚の上に載せろ。確認次第、人質は解放する。」
「待て、人質の安全は確保できるのか!」
「大丈夫だ。人質は絶対安全だ。」

1億円が用意され、棚の上に置かれた。
棚の底板が音もなく空き、落とし穴に落ちるように1億円は真っ暗な闇に落ちていった。

「確認した。人質を解放する。ただし、地下10階に解放する。
そこまで迎えに来てやれ。
人質は安全だ。
動かなければ。
食料、水はたんまりと置いておいた。
通信機器もそばに置いてある。
5時間後にしか電源は入らない。
迎えは注意して来ることだ。」


とにかく、ありとあらゆるトラップが仕掛けられていた。
クレイモア、地雷、ワイヤー爆弾。

10cmきざみで安全を確認し、下に下に進む。
構造自体はいたってシンプルだった。
200mまっすぐ進むと階段がある。
下る。
200m折り返す。
また下に進む階段がある。
繰り返しだった。

5時間後、解放された人質から連絡が入った。
「犯人はあの後逃げました。
この奥にも通路が続いています。
どこに行ったのかわかりません。
とにかく、ここを一歩も動くなと言われました。」

地下10階部分に到達するまでさらに20時間かかり、ようやく人質を地上に連れ出すことが出来た。

ここから先、犯人の逃走を追う訳だが、ここまでの準備をした犯人なら、逃走経路の確保も抜かりないはず。
いったいこの先何km続いているのか。

あの掘削機は民間に流してはだめだ。
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◎勇気あるモデラー

2012年07月04日 | ◎これまでの「OM君」
プラモデラー界では神と呼ばれている。
職業モデラーとしてやっと、ようやくご飯が食べられるようになった。
雑誌のインタビューなんかもたまにある。
2次元のものを3次元モデルにする原型の依頼もある。
しこしこ机に向かっている。
そんなある日・・・
ピンポーン来客だ。

「篠原さんですね。私、警視庁公安部の木村と申します。お力を緊急にお貸しねがえないでしょうか。」
「ちょっと話が見えないのですが、話にもよりますが私に出来ることでしたら協力します。」
「ありがとうございます。
実は本日爆破予告がありまして、犯人から連絡がありました。
「爆破物の正確な場所及び、解除方法を知りたければ俺の条件をクリアせよ。」
そのような内容です。
その条件なのですが・・・」
チラリと刑事がこちらを見た。
「えっ・・・」
「実は、篠崎さんに自分の作ったガレージキットをつくれとのことなのです。
しかも犯人の納得出来るレベルを条件とし、24時間以内で作成しろとのことなのです。」
「24時間って、接着や着色したものの乾燥する時間はどうするんです。」
「それもコミということでしょう。」
「そんなので納得するものが作れませんよ。
人海戦術で手分けして作れば大丈夫なんじゃないですか?」
「それが、犯人は作成する場所を指定しています。
インターネット上で24時間ライブカメラ中継を行っている有名な場所です。
つまり、作成風景を逐一見るということなのです。」
「・・・」
「篠原さんが時間を稼いで頂いている間に必ず犯人に肉薄し捕まえて見せます。」
「それ、爆弾が自分のお尻の下にあるっていうオチじゃあないんですか?」
「えっ」
「犯人には了承を装って、一度ライブカメラをダミー映像とすり替えて、爆弾を探してもらえますか。」
「分かりました」

1時間後

「爆弾がありました。
いま爆弾処理班が処理しました。」
「分かりました。現場に行って、ガレージキットを作りましょう。その間に犯人を捕まえてください。」
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◎謎の線、そしてそれ以上の問題

2012年07月03日 | ◎これまでの「OM君」
俺には人と人のつながりが見える。
頭から放射線状に沢山の線が出ている。
AさんとBさんが知り合いの場合、線はAさんとBさんで繋がっている。
知っている程度の知り合いでも線は繋がっている。(これは自分の頭上からの線の繋がり方の経験則による。)

そんな俺が不思議を感じた。
(まあ、この現象自体が不思議なのだが。)
ある日、全く頭上から線の出ていない女性に気づいた。
20代、なかなかの美人。
俺の職場であるバーに、決まって水曜9時に飲みにくる。
何回かやってくれば挨拶ぐらいはする。
しかし、不思議な事に彼女と俺に線が繋がらない。
いくら世間話をして、彼女の人となりを知り、自己紹介を重ねても、線が繋がらない。

そんなある日、彼女がお店にやってきた。
楽しく世間話なんぞをし、彼女は帰っていった。
バイト君に店をまかせ、彼女をつけてみた。
線をたどれば良いのだが、相変わらず、線は繋がっていない。

彼女は歩いて帰っていく。
アパートはこの近くと言っていた。
なのに公園に入っていく。
この公園は都会のど真ん中にある、巨大な敷地を誇る公園だ。
奥へ奥へと入っていく。
誰もいなくなった瞬間、くるりと彼女は振り返った。
「この時がきました。」
「な、なに?」
「私は未来から来たタイムマシーンです。つまりロボットです。」
「?」
「あなたは20年後連続殺人を起こします。
34人の命が失われます。
私の開発者の奥様が被害者の一人となります。
未来のあなたは服役中です。
私の開発者は警察関係にも十分な影響力をもっています。
開発者の手元に未来のあなたはいます。
犯罪を起こす前ですが、過去のあなたの身柄を拘束し、未来に連れていきます。
あなたはこの世界では失踪。
未来のあなたは過去のあなたが到着次第即刻、死刑です。
そしてあなたは未来世界で軟禁です。
理解できましたか?」
「お、俺は何もしていないぞ。」
「でも、やるんです。
こうすることで連続殺人は起こりません。
開発者の奥様も助かります。
タイムパラドックスなど関係ありません。」
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◎電脳化

2012年07月03日 | ◎これまでの「OM君」
電脳化がすすむ未来世界。
あらゆる経験及びひらめきはデータ化され、脳に取り込む事が技術上可能になった。
技術上可能とは、入力は可能にはなったが、出力側に問題があったということだ。
たとえば、「絵画」
どんなにシャガール、モネのタッチをデジタル化し、脳にインストールしても、自分の手足が思うように出力してくれない。
電脳化の利点は電卓いらず、パターン認識の向上(この場合は選択肢A、この場合は選択肢Bなどの機械的作業)など限られた場面のみ有効と理解された。

それでも電脳化する人間は後を絶たず、流行としてファッション的に受け入れられた。
術後の安全性は後回しにされた。

10年後。
脳と、電脳部分のつなぎ目の不具合が報告される。
やはり、有機物と無機物を生体内でつなぎあわせるのは無理があった。
外科的に脳を削り取り、削り取った部分の機能を電脳でカバーする方法がとられた。
こうして、人類は自分の脳のほとんどを電脳化していく。

魔女狩りではないが、電脳化していない人類を法的に違法「インテリジェンス法」が制定される。

地下にもぐった非電脳人類VS電脳人類の全面戦争が始まる。
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◎モラトリアムな休日

2012年07月03日 | ◎これまでの「OM君」
とある男子学生の休日。
昨夜は飲んだ。
生意気に2次会、3次会なんかにも行って、夜もあけて、とぼとぼ歩いて帰ってきた。
昼頃、目が覚める。
本日はいわゆる「無い日」
昨夜騒ぎすぎた罰として本日は何も出来ない日として決定。

冷蔵庫を開けたって何も入っていないのは知っているがとりあえず開ける。
思った通り、何もない。
しょうがないので食パンにマヨネーズをつけて食べる。
家にいててもしょうがないので、読みかけの本をポケットにつっこんで散歩に出かける。
散歩に出たって何も無い。
裏道を選んで、知らない道と場所を探す、一人遊びに興じる。
行動パターンはほとんど猫だ。

行きつけの公園に到着。
缶コーヒーを買ってきて、ベンチに座り、たばこに火をつける。
とりあえず根本までびっちり吸って、携帯灰皿に吸い殻を捨てる。
缶コーヒーを飲みながら、本を読む。
もう夕方。
家に帰ってインスタントラーメン2玉でも食べよう。

アパートに到着。
夕ご飯でも食べに行こうぜー・・・
昨夜のメンバーがぞろぞろと集まっていた。
冒頭の行動に戻る。

あー非常にモラトリアム。
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◎恩返し

2012年07月02日 | ◎これまでの「OM君」
車を運転中、とぼとぼ道路を横断しているカメがいた。
車に牽かれそうだな。
車を路肩に止め、カメを用水路に離した。

その夜、
ピンポーン
チャイムを鳴らして誰かがやってきた。
スリーピースの背広を着た若者が立っていた。
「え~っと、どちら様ですか?」
「昼間、助けていただいたカメです。」
「・・・」
「昼間、助けていただいたカメです。」
「いや、聞こえてはいますが・・・そのカメさんがどのようなご用ですか?」
「あの後、家に帰りましたら、おやじに怒られまして、助けられた恩を返さないのは人間以下だって。」
「カメの方が上だと思っていますね。ってこのくだりは有名な落語の「たぬき」ですよ。」
「何でも好きな願いを3つ叶えます。どうぞ。」
「じゃーお金。」
「お金はだめですよ。人間がだめになります。不自然ではないお金の出所を必ず用意しなければなりませんし、いろいろとこちらの手続きも必要になってきます。お金以外でお願いします。」
「何でもって言ったでしょう。」
「それは言葉のあやです。」
「じゃー家内安全。」
「叶えます。」
「えっ叶ったの。じゃー2つめは満足する心。」
「叶えます。」
「あー叶ったのが分かるよ。満足した。じゃー3つめの願いはもう不必要だ。ありがとう帰ってくれ。」
「叶えます。さようなら。」
と言って帰っていった、とある雨の夜の話。
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◎ロボット搭乗員の気持ちになって

2012年07月01日 | ◎これまでの「OM君」
高出力だが消費エネルギーが極めて小さいのモーター及び光由来の新エネルギー発明された。
その恩恵により未来世界では人型の巨大ロボットに乗り込んで作業する。
この巨大ロボットによる作業は善し悪しだ。
過去の建設現場では、順番と手順を構築し、安全第一で作業は進められた。
パワーのある重機以上の働きが出来るロボットが現場にあると、ためしにやってみっかという悪ノリが始まる。
人間で言うと、例えば資材のパイプをもう一本余計に運んでみるというような事を、器用にロボットでチャレンジする。
危なっかしい動きのロボットが右に左に何台も動き回る。
これは本当に危険だ。
そんな現場でロボットに乗り込むのが僕の仕事だ。
ロボットを扱う上で一番いらっとするのが格納庫の扉だ。
乗り込んだまま扉を操作できるように配慮されている。
これがいらない配慮。
タッチパネルで8桁の暗証番号を入力しなければならない。
ロボットの手でだ。
重機をつかって自分の背中のかゆい所をかくようなもどかしさと難しさ。
出来ないことは無いけれど、朝、夕2回は正直したくない作業だ。
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◎宣戦布告

2012年07月01日 | ◎これまでの「OM君」
青いゼリーが降ってきた。

ある休日。
パチンコだ。
気合いを入れて開店前から並んでいた。

そこに冷蔵庫くらいの大きさの青いゼリーが降ってきた。
青いゼリーに当たった人間はすっぽりと包まれた。
「うぁっ!」
視界は一瞬にして青色になった。
当たった衝撃は不思議となく、ゼリーに包まれたまま呼吸も出来、歩くことも走ることも出来た。
並んでいた全員がゼリーに包た。
「何だこれは?」
「引っ張ってもはがれねえぞこれ」
上空から巨大な半透明の筒が複数おりてきた。
青いゼリーに包まれた人が次々に吸い上げられていく。


逃げる。
その動きを追いかける筒。
逃げる。

あっ・・・
半透明の筒に捕まる。
そのまま吸い上げられる。
いつまでも吸い上げられる。
吸い上げられながら外を見ると、何本もの筒が突き立っていた。
その中を青いゼリーが次々に吸い上げられる。

全貌が見えた。
何ということだ。
巨大な半透明の顔が筒をくわえている。
この筒はストローだ。
口の中が透けて見える。
青いゼリーに包まれた人が、奥歯ですりつぶされている。
オレの運命もあれか。

そう思った時、半透明の顔に偶然の稲妻が落ちた。
ストローが口から離れ、オレはすんでの所で地上に解放された。

青いゼリーはオブラートの役目を果たし、人類のおどり食いというところだ。

この瞬間、人類に向けて全面戦争に突入するか、降伏するかのメッセージが、各国に入る。
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