21歳の時に…養成所試験を受けます。
今思えば…奇跡の合格を果たしました。
でも何も舞台を観た事が…なかったです。
知り合いの…知り合いの芝居を見ます。
ゴーリキーの芝居は…暗く重かったです。
新劇という難しい世界に…後悔をしました。
その頃…「つかこうへい」の芝居が流行っています。
どうやってか忘れてますが…チケットを購入しました。
観ていて…大きな衝撃感動をうけたのだけは覚えてます。
たくさんの「つか作品」を…生で観ていた僕です。
あの理詰め芝居は…僕の感性を奮い立たせたのです。
若き日の僕に芝居を続けたいと思わせた…つか作品です。
「熱海殺人事件」
幾度となく…書き換えられた名作です。
そのポスターを…街で目にしたのです。
懐かしいさあり…劇場に飛び込みます。
あの頃の…何も分からず不安だった時を思い出します。
つか作品には出演出来ないけど…セリフは練習しました。
忘れかけていたセリフや演出を今…懐かしんでいる僕です。
涙が…ずっと流れて止まりません。
なんで泣いているのか…不思議です。
そのシーンごとに…これ!と思います。
もし…つか作品に出合わなかったら僕はどうなったのか?
勝手に芝居の練習に使っていた…僕のつか作品の一つです。
「芝居のしの字が知りたくて…女のおの字を捨てました!」