今年は暖冬、雪が降らないので安心していましたが、平成30年12月8日、9日と急に大雪が降り始めて、NHKのデータを見ると尾花沢市内は1mを超える積雪になっていました。10日に用事があって尾花沢市内のあちこちと廻りました。
畑沢にも足を運び、九日町から荒町へ登る県道で、冬の準備をしている工事現場がありました。この場所は、北から沢を南下してくる冬の冷たい季節風が、まともに県道上の通行者の頬を突き刺します。私たちが、常盤小学校、常盤中学校の登下校する時に辛い思い出がある場所です。その横殴りの風を防ぐために、今では防風の柵が作られます。しかし、12月の10日になってからとは、随分と遅い工事です。暖冬のために遅くしたのでしょう。それは、私も同じで、今年はまだ庭の立木や植木鉢はほったらかしのままです。そうです。みんな油断しているのです。
なお、風が横殴りする場所は、もう一ケ所ありました。荒町を過ぎて朧気川の橋を渡った直後から松母へ向かう場所です。その場所は、道が見えなくなるほどにも吹雪きました。
畑沢も雪が深々と降っていました。熊野神社の大杉が、周囲の白から際立って一際、存在感をアピールしています。
畑沢を串刺しにしている道路は県道ですので、県が除雪します。ところが、畑沢の場合は県道から長く細い道を通らなければならない家が多数あります。昔の街道があった時代は、各家は街道沿いにあったのですが、江戸時代の初めに最上家が改易され、併せて野辺沢家も同じ運命を辿った時、畑沢へ新たな一族が入ってきました。その一族は誇り高く、それまでの集落と一線を画するように、全く別の集落を形成するような離れた位置に居を構えました。しかし、明治になって県道をそれぞれの中間に作ったために、下畑沢の荒屋敷と向かい地区は県道から離れてしまいました。こうなると県道を除雪しただけでは、住民は困ります。そこで、いつのころからか県道から各家までを尾花沢市が除雪してくれています。この除雪車、畑沢で大活躍です。
冬の大急ぎの作業は、道ばかりではありません。畑沢はテレビ電波が入りにくい山間地のために、電波塔があります。今回、トラブルがあったのか、雪の中で一生懸命の作業が行われていました。