-畑沢通信-

 尾花沢市「畑沢」地区について、情報の発信と収集を行います。思い出話、現況、自然、歴史、行事、今後の希望等々です。

畑沢も夏の雰囲気

2020-06-03 11:25:38 | 自然

 令和2年6月2日、半月ぶりに畑沢へ行きました。今年は暖冬だったので季節感覚が滅茶苦茶です。さらに新型コロナ感染症のパンデミックのために時間の流れに対する感覚が大きく狂っています。それでなくても私の頭の中は通常の方々とは大きく異なります。既成概念をそのまま受け入れません。良く言えば独創的、悪く言えばやはり変わり者でしょうかね。

 今年はいつもと違う嬉しいことがあります。畑沢行きで大事なこと、それは背炙り峠を通れることです。峠越えの工事は尾花沢市側から始まり、峠を過ぎると村山市側で工事が施工されてきました。2013年からは極端に閉鎖期間が長くなり、11月末まで、9月末まで、最近は7月末までと毎年、雪が解けても通れない日が多くなっていました。ところが、今年は4月12日ごろに通行可能となりました。確かに暖冬と言うことも大きいのですが、今年になって急に山形県の道路工事の方針が変わったのが不思議です。一体、何が変化をもたらしたのでしょうか。道路工事などの土木行政は、時の政治勢力に大きく影響されます。しばしば工事に伴う利権が大好きな政治家がいると、訳の分からない工事が多発します。そのことは私の長い人生の中では、田中角栄氏が総理大臣の時にあちこちで見られたことを経験しています。新潟県内に訳の分からない「立派な道路」や「全国各地に砂防ダム」が沢山造られました。田中角栄氏を出すまでもなく、今でも訳の分からない支出が頻繁に起きて話題になっています。政治家は利権が大好きです。昨年、山形県の政治で変わったのは村山市選挙区から選出される議員が交代したことが挙げられます。もしかして、このことが背炙り峠の工事に影響しているのでしょうか。何とも私には確認する術(すべ)がありません。皆さんの優れた頭脳で御判断下さい。

 さてと、本題から十分に脱線しましたので、背炙り峠に行きましょう。この日、空模様はイマイチですが、気温はぐんぐん上昇し、山形市を9時に出発するときでさえ、既に車の窓を全開しなければになりませんでした。お陰で車内で大声で歌う誤嚥防止対策を行うことができないかと思ったのですが、私以外の車は窓を閉めてエアコンをかけておられるようです。誤嚥防止の大声での発声を飽きるほど行いました。実際、口が疲れて自分でも嫌になりました。

 峠の登り口に来ると直ぐに目についたものがあります。背の高い「白い花」と「黄色い花」が道の両側に花壇のようにずっと連続しています。この白と黄の花は、昨年の今頃に五十沢から畑沢へ来るときに見ました。しかし、背炙り峠越えで見たことがありませんでした。それもそのはずです。最近はこの時期に背炙り峠を通った事が全くありませんでした。実に目新しい光景です。白い花は自宅にも沢山、生えています。北アメリカ原産のハルジオンです。最近、増えてきました。繁殖力が旺盛で、少しでも地面が見えるる場所があれば、どっと種子が飛んできて元気にすくすく伸びます。他の草よりも高く成長しますので、他を圧倒するようです。ところで、下の写真はピンボケです。数多く撮ったのですが、これでもこれが最も出来が良かったのです。遠くに見える景色は甑岳の裾の方です。

 

 黄色の花は、コウゾリナの仲間かと思いますが、昔、見た記憶がありませんので自信がありません。それにしてもわんさかと咲き乱れています。

 

 草の名前はどうあれ、テントウムシはせっせと餌となるアブラムシを探しています。実に働き者で、私は大好きです。私の畑のナス、キュウリやオクラはいつもアブラムシの餌食になります。テントウムシ様々です。昨年はほとんど見ませんでしたが、今年はテントウムシが元気なようです。

 

 背の低い木々の間に薄い紫の花を付けた木が見えます。森林の中でこのような木を見ることは普通ありえません。

 

 今まで気づかない珍しい植物もありました。フタリシズカの群生です。ヒトリシズカですと愛好者もおられるのですが、フタリシズカに関心を持つ方は少ないようです。それが幸いしているのでしょう、群生しています。

 

 山の中で少し湿った所の草原には、シシウドらしき白い花が点々と咲いています。シシウドの仲間は種類が多いので、種の特定は難しくていたしません。私には無理です。これは畑沢の集落内でも数多く群落をなしていました。

 

 上のシシウドの仲間を接写しました。種を特定するなら、この写真でどうぞ。

 

 峠に到着して西の方を眺めると、葉山の残雪が見えました。私は残雪の山の風景が好きです。曇りがちのために少し霞んでいましたので、偏光フィルターを使いたいのですが、カメラを替えてからフィルターのサイズが合いません。しかもこの日はコンパクトデジカメしか持っていません。咄嗟に偏光サングラスでレンズの前を覆って撮影しました。ピントが合わなくなりました。まあ、いいか。

 

 峠を降りて畑沢の集落に入ると、アヤメが歓迎してくれました。でも、このお花畑の御主人は平成29年12月に亡くなりました。私が畑沢について勉強を始めた時に沢山のことを教えてくださいました。石仏を探していると聞くと、いつの間にか石仏の周りの草刈りをして下さいました。優しくて真面目一途な方でした。教えていただいたことを本にして見ていただこうと思っていましたが、見ていただく前に他界されました。亡くなってから本を届けました。

 今でも花の姿で私を激励して下さっています。

 

 畑沢でも田植えは全て終わっています。どの水田にも水が張られています。

 

 今度はカキツバタです。昔は今よりも田植えをする時期が遅くて、丁度この花が咲いている頃に行われていました。今でもその光景が目に浮かびます。私がまだ可愛らしい子ども時代、田植えはまだできません。母の後をついて歩き、握り飯が入った籠を持っていました。すると遠くでカッコウ(郭公)が鳴くのが聞こえます。水路の脇にはこのカキツバタが咲いていました。このカキツバタを畑沢では「カツコウ」と言います。この花をカッコウと言うのは、長年、畑沢などでの方言と思っていましたが、全国的にもそのような言い方をするそうです。郭公が啼く時期に咲く花をカッコウというのだそうです。カキツバタだけでなくアヤメもそのように言われるそうです。

 

 池の中では、トノサマガエルが四肢を伸ばして寛(くつろ)いでいるような姿をしています。「暑いぞう」と水の中で一息ついているようにも見えます。どちらにしても、殿様らしき太々(ふてぶて)しい態度です。羨ましや。

コメント
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