タイトルからすると、なんだか、甘い考えの男が、
ちゃらんぽらんな人生を、面白おかしく語っている本のような。。。
と思いきや。。。いえいえそれが違うのです。
33歳の若さで、糖尿病と宣告されてしまった片瀬。
ショックを受けつつも、医師の指導に従い、
真面目な糖尿病患者としての日々が始まる。
そう、この本は、糖尿病小説なのです。
作者の体験に基づいて書かれているそうなので、
けっこうリアルで、主人公の気持ちがひしひしと伝わってきます。
食事療法の大変さや、
病気になってからの、妻や、会社の同僚たちとの付き合い方、など、
彼の周りで変化していくさまざまなことが、暗くならずに描かれていて、
ある意味、糖尿病を楽しんでいるような感じなのです。
糖尿病でない人も、興味深く読めます。面白いです!
とても読みやすく、知らず知らずのうちに、引き込まれてしまう、
なんとも、愉快で、気持ちのいい文体が、気に入りました。
そして、この本の中に、
妻が誕生日に作ってくれた焼きバナナが出てくるのですが、
主人公が、「信じられないほどうまい!」と感動するシーンがあって、
とろとろになった果肉が覗き、
切なくなるほど甘い香りを放っている、と表現している。
そんなに美味しいのか?!焼きバナナ?!
。。。と早速作ってみました。
といっても、バナナを丸ごと1本オーブントースターで焼いただけ。
10分程焼くと。。。おぉ。。。みごとに真っ黒で、まずそぉ。。。(笑)
早速食べてみましたが、確かに甘味は増すようですが、
なんだか、甘酸っぱい匂いがして。。。
うーん。。。生でそのまま食べた方が、私は好きかも。
焼きが足らなかったのかな?
気になる方は、ぜひ、お試しを!