淀川大堰は、大阪府大阪市都島区毛馬町4丁目と東淀川区柴島2丁目にまたがる、淀川本流に建設された可動堰です。昭和39年(1964)に完成した長柄可動堰を改造し、昭和58年(1983)に完成したのが現在の淀川大堰になります。大阪府と兵庫県への上水道と工業用水道供給を目的としています。淀川流域は、戦後の爆発的な人口増加により、急激に水質が悪化していましたが、大堰によるフラッシュ放流(人工的に洪水を起こす放流操作)を行うことで水質改善を図っています。一方で淀川本流の生態系に影響を及ぼしているという指摘も上がっています。淀川下流はヨシなどが生い茂る中州が多く、こうした環境に好んで棲息する絶滅危惧種のイタセンパラが多く棲息していますが、大堰によって湛水域が拡大し、こうした中州が水没したことからイタセンパラの棲息数が減少しているそうです。国土交通省は淀川下流部に人工的なワンドを設け、棲息数維持を図ろうとしているが、現状としては減少傾向が続いているのが現状のようです。上の写真は上流部から、下の写真は下流部からの撮影になります。
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