半月ほど前に『知覧麓』をブログにて紹介したのですが、今日は『入来麓』にて撮った写真を紹介します。両地とも『麓』という言葉が語尾についているのですが、『麓(ふもと)』とは、江戸時代の薩摩藩内の地域に置かれた武家集落の呼び名です。
関が原の戦いの跡、薩摩島津家は敗戦国となり、大阪の陣を経て徳川家の政権が確定した後、「一国一城令」が公布されました。
それにより、薩摩の国は鹿児島城のみになってしまったのですが、徳川家の侵攻を警戒し、薩摩においては常時戦闘体制に入っていました。
そんななかで、武家集落である麓は外城的性格も併せ持っていました。そんな麓が薩摩国内には113あったそうです。
入来麓は、そんな麓のひとつです。
領主の御仮屋を中心とし、整然とした道路割りが当時のまま残っています。通りに面した石垣の上に生垣が連なり庭園都市的な雰囲気を醸し出しています。
入来麓は、中世山城である清色城と樋脇川との間に形成されています。
当日は、激しい雨の中での散策となったのですが、雨も風情があっていいものです。
武家屋敷の改修工事が行われてました。工事関係者にお願いして外観だけですが写真を撮らせていただきました。
集落地から少し離れたところに33観音塔が立っていました。
屋敷の生垣もイヌマキがアートされてるものがあって、面白い。