BIG BOY報告
日本初のインドアライブスチーム運転会
会員番号31-117
岸田 弘 様
7月30日(土)~31日(日)に開催された、日本初のインドアライブスチーム運転会「BIG BOY」に参加してきました。会場は静岡市内のイベントホール「ツインメッセ静岡」。
▲参加のOSLSC・蘇我MTCの仲間たち
▲会場はツインメッセ静岡
普段展示会等に利用される5,400㎡の大ホールに、一般参加者用5吋線路274m、来場者運客専用5吋線路132mとそれぞれに屋外留置線を設置、他にアスターの1番用線路等が敷かれ「屋外でスチームアップすること/石炭は無煙炭を使うこと」以外、一般の運転会と同じ条件で、「屋内に大型ライブスチーム機が走り回る」という日本初の企画です。また、会場の一角には「ラジコンボート」の展示、操船コーナーも設けられました。
▲広い運転会場
▲朝のミーティング(2日目)
主催は「㈱静岡クリエイト」。大型ライブは「小型蒸気機関車製造協会(LSLM)」会員のメーカー、クラブ(OSLSC、蘇我MTC、JGR、JCFC等)、市川蒸気鉄道クラブ(来場者運客)が参加。メーカーの製品展示の他、参加クラブ員が持ち寄った車両の展示、走行が行われました。
主催者資料によると一般参加者23名。メーカー各社の製品と共に電動機を中心に自作機が集まり、8.4分の一のスケール機は屋外ヤードに、OSライブ機等は屋内展示コーナーに、3.5吋機(今回は線路設置なし)は本部前の展示コーナーに、電動機は屋内電動機展示コーナーに展示され、様々な車両の展示会の意味合いも持っていました。
▲OSのSL展示コーナー
▲3.5吋展示コーナー
▲OS・蘇我/電動車展示コーナー
▲OS・蘇我/スチームアップコーナー
▲JGR/ヤード
▲市川蒸気/ターンテーブル
▲スチームアップは屋外で
ライブ走行は屋外駐機場で点火後、無煙炭で火床をつくり煙が見えないことを確認して屋内に入線する方法で屋内走行をします。心配した煙はほとんど出ず夕方、屋内がうっすら霞む程度に止まりました。一部機関車が、着火時使用した有煙炭が燃え尽きる前に屋内に入線し、屋内で煙を出すトラブルがありヒヤリとしましたが、無煙炭を使うことと線路下に養生パンチカーペットを敷くことで、煙害と石炭ガラとオイルの問題を回避できることが分かりました。
何よりもこの真夏に直射日光をさけて運転できる(乗車できる)のがインドアライブの特長です。この日本初のインドア運転会を試すように一日目の午後、一時激しい雨の洗礼を受けましたが運転会は何事もないように続けられました。とはいえ、雨で屋外での蒸気上げができず走行を断念した機関車もあったようです。
▲会場内をロケットが走る!!
▲5吋改軌のクラウス
▲圧巻!! C58+C56重連
小さなロケットが約300mの本線を周回し、8.4分の一のC58+C56の重連機が長い貨車を引いて走り、その間に松坂電気200や長崎電軌3000、小田急10000型等々色々な車両が走り回る姿は、普段の運転会では味わえない楽しみです。神戸の内山さんはクラウスを5吋に改軌して快調に走り回っていました。
また、会場のあちこちで、ユニークな車両を囲んで知恵の交流も盛んに行われてしました。
▲知恵の交流①
▲知恵の交流②
夏休み中とあって、一般来場者の多くは子供と一緒の家族連れ。入場と共に無料乗車を体験し、その後ゆっくり会場を回り、沢山の車両が走り回る様に親子で楽しんでいただけたようです。模型展と違って「親子で乗れる楽しみがある」のが最大の特長です。
また、会場内にはビアスタンドが設置され、生ビールを飲みながらライブが楽しめる(運転はダメですが)大人の「場」があり、屋外には「肉巻きおにぎりや富士宮焼きそば」等の屋台が並び、大人も子供も一緒に半日楽しい時間を過ごせる工夫がされていました。
OSLSC、蘇我MTC、JGR、JCFCのクラブ員は前日の線路設置から最終日の撤去、運転会中の踏切当番等に積極的に参加。日本で最初のインドアライブの成功に陰ながら手助けをしていました。お疲れ様でした。