川北義則氏の『 みっともない老い方 』という本を読みました。
最近『老害』を感じるニュースが多い(特に政治絡み)ので、読もうと思いました。
内容は、
第1章 こんな年寄りは嫌われる
第2章 60歳からの老いる作法
第3章 まだ枯れるには早すぎる
第4章 もっと冒険心を持て
第5章 死ぬときは死ぬがよろしく候
全編を通して、内に閉じこもりがちな高齢者に対し、第二の人生を謳歌するよう「エール」を送る内容です。
第4章のなかで『常識が役立つのは、変化の少ない世の中の場合である。世の中がめまぐるしく変化しているいまのようなときは、常識は疑ってかからなければならない。そうでないと、とんでもない方向へミスリードされてしまう。・・・』という記述がありました。
日常をコツコツ積み上げていくことに意味のある現場では経験が大きくものをいうが、変化に素早対応を迫られる現場では、経験は「常識に縛られるという弊害」を生むということなのでしょう。
政治の沈滞やメディアの傾向記事などはその例かもしれません。
私自身に響いたのは、フランスの警句家シャンホールの
『毎日のなかで、いちばん無駄に過ごされた日は、笑わなかった日である』
という言葉でしょうか。
とにかく、狎れてしまうかも知れない自分が怖い私には、己とその周辺を鳥瞰する良いきっかけとなった気がします。